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高純度天然ゴム「UPNR(ユーピーエヌアール)」(特許取得済※1)の開発について【住友ゴム工業】

2013年5月27日

    住友ゴム工業(株)は低燃費、耐摩耗性能に優れた高純度天然ゴム、「UPNR(Ultra Pure Natural Rubber)」の開発に成功しました。この「UPNR」を2014年以降に発売する一部商品に採用してまいります。

    世界的な環境意識の高まりから、タイヤの低燃費化、省資源化に対する要求とともに、より高い安全・安心を追求すべく、グリップ性能をさらに向上させる高機能ゴム材料の開発が益々重要となってきています。
    当社ではこの要求に対し、ナノレベルで分子の挙動を表現しながら、材料シミュレーションと解析を行い、素材を自在にコントロールすることを可能にした新材料開発技術「4D NANO DESIGN」(フォーディーナノデザイン)を2011年に完成させました。そしてこの技術を合成ゴム、シリカ、カーボンに適用して新材料開発を進め、低燃費性能で「AAA」を獲得した低燃費タイヤ「エナセーブPREMIUM」、高い氷上性能を持つスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX」、トラック・バス用の低燃費オールシーズンタイヤ「エナセーブSP688」等に採用してまいりました。
    そして今回、タイヤ原材料の重量構成比で28.8%※2と大きな比率を占める天然ゴムの改良を「4D NANO DESIGN」を用いて進めた結果、天然ゴムに含まれる不純物を徹底的に除去することによって、カーボンとの相互作用が高まり、極微細領域にまでカーボンの分散が向上し、タイヤの低燃費性能の向上につながることと、ゴム分子とカーボンの結合が増えることにより、耐久性が上がり、耐摩耗性能が向上することが分かりました。しかし一方で、不純物を除去することで、これまでゴムを保護していた成分まで除去されるため、そのままでは熱で劣化しやすいことが課題でした。
    今回新開発した「UPNR」は、製造プロセスの改良により製造時の劣化を改善する事に成功。優れた低燃費性能と高い耐摩耗性能を両立する、全く新しい高純度天然ゴムです。現在、この「UPNR」の製造プラントをタイに建設中であり、2014年以降に発売する、低燃費タイヤをはじめとする一部タイヤに順次採用してまいります。

※1    良好なゴム物性発現のために必要な、特定の不純物除去を行った天然ゴム組成物及びその製法について
          特許を取得(特許第4598853 他)
※2    出典:JATMA「日本のタイヤ産業2012」




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