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積層セラミックコンデンサ: 車載向け(AEC-Q200準拠)C0G特性定格電圧100~630Vシリーズの開発、量産開始について【TDK】
2013年5月16日
● 世界初※の630V対応を含んだC0G 100~630Vシリーズ
TDK㈱(社長:上釜 健宏)は、温度特性がC0G特性で定格電圧が100V~630Vまでの車載対応積層セラミックコンデンサの新シリーズを開発し、4月より量産を開始することを発表します。本シリーズは、C0G特性を有する製品ラインアップで定格電圧100V~630Vまでの中耐電圧領域において業界最高レベルの静電容量を有し、特に5750(5.7mm×5.0mm、EIA:2220)サイズで静電容量100nF(定格電圧630V)を実現しました。これは同定格電圧において世界初※の業界最高静電容量となります。
近年、電気自動車やハイブリッド自動車の普及に伴う自動車のエレクトロニクス化はますます進み、その中で車載用電子部品として使用される積層セラミックコンデンサにも高信頼性とともに小型・大容量化の要求が大きくなっています。
TDKでは、このような市場ニーズに応えるため、得意とする誘電体材料の微粉化、高分散化技術と誘電体セラミックス層の薄層・多層化技術を組み合わせ、幅広い製品サイズ(1005~5750サイズ:EIA0402~2220)で静電容量の拡大と車載製品に要求される高信頼性の両立を実現しました。さらに、今回新たに定格電圧450Vシリーズ(2012サイズ以上)、および5750サイズの新たなシリーズ化を行ったことで製品のバリエーションが増え、市場が要求する様々なニーズに対応することが可能となりました。
本シリーズの温度特性はC0G特性(温度範囲:-55~125℃、温度係数:0±30ppm/℃以内)となっており、自動車ECU用途のみならず、民生品、産業機械等の電源で必要とされる各種回路(時定数回路、フィルタ回路、共振回路、発振回路、スナバ回路)等の高信頼性が要求される用途に使用可能であるとともに、定格電圧、静電容量の向上によりフィルムコンデンサからの置き換えも可能となります。また、お客様のご要望に応じて150℃対応等のご相談にも応じます。
※2013年5月現在、TDK調べ
主な用途
● 自動車用のエンジン制御ユニット、キーレスエントリーシステム、EV/HEVのインバータおよびDC-DCコンバータ、非接触給電の共振回路、一般民生品等の電源回路、各種センサ類など
主な特長と利点
● 温度特性はC0G特性(温度特性:-55~125℃、容量温度係数が0±30ppm/℃以内)であり、DCバイアス特性や容量の温度、経時による変化がなく設計通りのアウトプットを保証することが可能
● 定格電圧100V~630Vの範囲で対応可能であり、フィルムコンデンサからの置換えが可能
● AEC-Q200準拠
主な特性
生産・販売計画
● サンプル価格 :品名により異なるので都度お問い合わせ下さい。
(例:5750サイズ、630V、0.1uFは100円)
● 生産拠点 : 秋田地区
● 生産予定:10,000万個/月(当初)
● 生産開始:2013年4月
TDK㈱について
TDK㈱(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な営業品目としては、各種受動部品をはじめ、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、電源、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス、FA関連機器等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2013年3月期の売上は約8,500億円で、従業員総数は全世界で約80,000人です。
TDK-EPC㈱について
TDK-EPC㈱(本社:東京)はTDKのグループ会社であり、TDKの基幹事業である電子部品部門と、ドイツのEPCOS社との統合で設立された電子部品の開発・製造・販売を担うリーディングカンパニーです。日本を始め、アジア、欧州、米国の各地域に事業の拠点があり、製品ブランドとしてTDKおよびEPCOS双方の製品を扱います。
主な営業品目は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等であり、これらの幅広い製品群により、TDK-EPCは情報家電、通信機器、産業機器、車載機器等、世界のあらゆる市場ニーズにお応えします。
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