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㈱童夢カーボンマジックの買収について【東レ】
2013年3月18日
東レ㈱(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)はこのたび、自動車用途をはじめとする炭素繊維複合材料事業の拡大を図るため、レーシングカーの設計・製作を通じて自動車業界から高い評価を得ている童夢グループから、2013年4月に㈱童夢カーボンマジック(本社:滋賀県米原市、社長:奥明栄、以下「DCM」)の全株式を取得し、100%子会社化することに合意しました。新社名は「東レ・カーボンマジック㈱」を予定します。併せて、童夢グループのタイ生産子会社であるDome Composites (Thailand) Co., Ltd.(株式会社童夢コンポジット・タイランド、所在地:タイ王国チョンブリ県、社長:矢谷悟志、以下「DCT」)の株式の75%を取得し、子会社化します(新社名は「Carbon Magic (Thailand) Co., Ltd. .(カーボンマジック(タイランド)㈱)」を予定)。
DCMは、株式会社童夢(本社:滋賀県米原市、社長:鮒子田寛)のレーシングカー用CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)部品の生産会社として1995年に設立されました。レーシング カー部品の設計・製作を通じて培った同社の設計技術力、試作提案力および高精度オートクレーブ生産技術は市場から高く評価されており、現在では自動車用途に留まらず、幅広い分野でCFRP部品を数多く生みだしています。
タイの生産拠点であるDCTは、CFRP部品の量産工場として、2005年にタイの大手消費財関連 コングロマリットであるSahaグループとの合弁で設立されました。以来、オートクレーブ技術を核に、高品質の製品を競争力あるコストで量産し、着実に業容を拡大しています。
東レは現在、名古屋事業場にある自動車・航空機分野向け総合技術開発拠点「A&Aセンター(Automotive & Aircraft Center)」の中核施設である「アドバンスドコンポジットセンター」と「オート モーティブセンター」を中心に炭素繊維複合材料製品の設計・製造技術および製品開発を行っています。また、欧州では2008年にRTM(Resin Transfer Molding)成形でCFRP部品を開発・生産しているACE Advanced Composite Engineering GmbH(所在地:ドイツ・インメンシュタット市、略称「ACE」)に資本参加するとともに、2011年にはダイムラーAGとCFRP製自動車部品を製造販売する合弁会社Euro Advanced Carbon Fiber Composites GmbH(所在地:ドイツ・エスリンゲン市、略称「EACC」)を設立して、自動車用途における炭素繊維複合材料サプライチェーンを強化・拡充してきました。今回のDCM買収により、CFRP部品の設計技術力が飛躍的に拡充され、当社の保有する各種CFRP成形技術との相乗効果により、お客様の要望に迅速に対応できる体制が強化されます。更に、アセアン地域の自動車産業の中心であり、政府が航空機関連産業の誘致を計画するタイに同地域で当社にとって初となる炭素繊維複合材料関連の生産拠点を確保することで、同地域の経済成長を取り込むと同時に、お客様に競争力のあるグローバルサプライチェーンを提案できる体制が整います。
東レグループは今後も、グローバルに垂直統合型ビジネスモデルを展開してお客様にソリューションを提案・提供し、炭素繊維複合材料事業の更なる拡大を目指して参ります。
<ご参考>買収対象会社の概要
1. ㈱童夢カーボンマジック
(1)事業内容 : 炭素繊維複合材料製部品および付属品の設計・製造
(2)設立 : 1995年3月
(3)所在地 : 滋賀県米原市
(4)資本金 : 30百万円
(5)代表者 : 奥明栄
(6)従業員数 : 65名
2. Dome Composites (Thailand) Co., Ltd.
(1)事業内容 : 炭素繊維複合材料製部品および付属品の製造
(2)設立 : 2005年9月
(3)所在地 : タイ王国チョンブリ県シラチャ
(4)資本金 : 90百万THB
(5)代表者 : 矢谷悟志
(6)従業員数 : 70名
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