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熱流体解析ソフトウェアの新規販売とサービスご提供開始のお知らせ【IDAJ】
2013年3月1日
~オープンソース汎用CFDソフトウェア「ICONCFD」、エンジン専用熱流体解析プログラム「CONVERGE™」~
㈱IDAJ(以下 IDAJ)は、2013年3月1日をもって、弊社設立以来販売してきた汎用熱流体解析プログラム「STAR-CCM+・STAR-CD」の独占販売代理店から一般販売代理店へと変更になりました。つきましては下記の通り、今後の熱流体解析プログラム販売に関する方針、ならびに新たな販売製品についてご案内します。
過去20年にわたり、弊社がSTAR-CD・STAR-CCM+を日本で販売し、ビジネスとして成功させてきた歴史は、日本にCFDが定着し、実用化した歴史そのものだと言っても過言ではありません。今回の件は、我々にとって、今後のCFDがどのように発展するのか、そして我々はその発展に対してどのような新しい価値を創出し、貢献すべきだろうかと考えるまたとない機会となりました。
これまでのCFD技術の進化や実用化の過程、お客様のニーズの深化を見る中で、CFD分野を常にリードしてきた弊社としましては、過去の20年間がCFDの実用化の時代だとすれば、これからはCFDの普及化の時代だと考えます。今後の普及過程においては、一部の高度かつ特殊な技術開発が必要とされる分野には専用ソフトウェアが評価され、技術的にほぼ確立されている一般的な熱流体課題にはオープンソースが既存の商用CFDソフトウェアのかなりの部分に取って代わることができるという考えに至りました。
そこで、このような見通しに則り、
・ 専用ソフトウェアの拡充
・ オープンソースCFDソフトウェアの推進
を弊社の新しいCFD事業戦略として取組むことにしました。
ものづくりの現場における潜在的なCFDのニーズは依然として非常に高く、
・ より高精度に、
・ より大規模なモデルで、
・ より多くの計算を、
・ より短時間に、
・ より多くの人数で利用したい、
という声が多く寄せられています。熱流体解析問題に関して、かなりの課題をオープンソースのCFDソフトウェアで十分に(弊社の経験では多くの場合”より良く”)対応できる現状を考えると、オープンソースCFDを利用しないという選択肢は存在しません。
欧米の一部大企業では、すでにオープンソースCFDソフトウェアの改良版を日常的に利用されています。また、ソフトウェアのコストを考えると、オープンソースCFDソフトウェアは非常に魅力的であると言えます。
しかし、通常のオープンソースCFDソフトウェアには、ソルバーの不安定さや使い勝手の悪さ、バグ修正などのメンテナンスの不足、技術サポートが受けられないといった問題が指摘されてきたことが、多くのお客様がオープンソースCFDソフトウェアに興味を持ちながらも利用を躊躇される一因となっていたように思われます。
そこで弊社では、OpenFOAM®をベースにカスタマイズを施した製品「ICONCFD」を、20年以上にわたって培ってきた様々なCFD適用技術や経験に基づくエンジニアリング・サポート力と共に販売します。我々の目標は、既存の商用CFDソフトウェアにも劣らない安定したメッシャーとソルバー、定期的なバージョンアップ、個別カスタマイズ及び技術サポートなどを長期的かつ安定的にご提供することです。オープンソースコードであるため、ソースコードは、お客様の資産として長くご利用いただくことができ、豊富なハードウェア環境を活かした計算ジョブ数に制限のない大規模な計算も実現できます。既存ソフトウェアに負けない価値を、価値に見合う適正な価格でご提供し、CFDのより一層の普及に貢献したいと思います。
一方で、特殊かつ専門的な技術開発を要する専門性の高い課題に対しては、汎用CFDソフトウェアで対応するにはすでに限界が見え始めています。汎用CFDソフトウェアは様々な課題に対応する必要があるため、技術開発にあたって多くの妥協が強いられます。したがって、個々の課題に特化して開発された専用ソフトウェアに劣る部分があることは言うまでもありません。こういった特定の分野においては、ツールの専用化へのシフトがより一層加速するものと考えます。そこで、弊社が以前から販売している電子機器専用熱設計支援ツール「FloTHERM®」に加えて、新たにエンジン専用熱流体解析プログラム「CONVERGE」の販売を開始します。
なお、「ICONCFD」・「CONVERGE」各製品については、2013年4月開催のセミナーにてご紹介します。(3月中旬に詳細を発表予定)
CFD技術は、今まさに新たな局面を迎えています。解析のテーマは多岐に渡り、計算規模の大規模化は避けることができません。また、設計期間短縮やコスト削減といった市場や経営からの要請によって、CFDが果たす役割は益々重要性を増しています。精度向上を伴った大規模モデルへの対応、計算コストの問題で適用が難しかった流体の最適化問題やエンジンのメッシュ作成問題などに対して、このたび弊社がご提供する製品とサービスが新しいソリューションとなり、ものづくりに関わるすべての設計・開発者の皆様にとってより身近なCFD環境となるものと確信しています。
オープンソース汎用CFDソフトウェア「ICONCFD」(アイコンシーエフディー)
Icon Technology & Process Consulting Ltd.(以下 ICON社)で開発された製品です。
今後はIDAJとICON社が、それぞれの製品開発技術を投入して共同で開発にあたり、より迅速に、より良い製品をご提供します。
エンジン専用熱流体解析プログラム「CONVERGE™」(コンバージ)
Convergent Science, Inc.(以下 CSI社)で開発された製品です。
国内では以前の代理店様でのお取扱を終了し、2013年3月以降は、現在ご契約をお持ちのお客様の技術サポート含め、新規でご契約の場合も弊社がお取扱させていただきます。
※製品の詳細、価格等については別途お問い合わせください。
Icon Technology & Process Consulting Ltd.について
※2013年3月以降、ICON社はIDAJの関連会社となる予定です。
Berkshire House, Thames Side, Windsor, SL4 1QN, UK
ICON社は、1992年英国に設立されたCFD技術コンサルティング会社で、欧米諸国に開発・サポート拠点を持ちます。ICON社は、早期のOpenFOAM開発に深くかかわり、CFDコンサルティング技術に幅広い経験を持つだけでなく、OpenFOAMをベースとして実用化した商品(旧「ICON FOAMpro」。現在は「ICON CFD」に改称)の開発とサポートを、航空宇宙、自動車、消費財、加工部門をはじめとする様々な業界のお客様に提供してきたオープンソースCFD分野におけるパイオニア企業です。ICON社本社は英国ウィンザーにあり、支社はヨーロッパおよび米国にあります。
その他詳細情報についてはウェブサイトをご参照ください。(http://www.iconcfd.com/)
Convergent Science, Inc.について
6405 Century Ave., Suite 102 Middleton, WI 53562 USA
CSI社は、米国ウィスコンシン州Madisonに拠点をおくエンジンシミュレーションのプログラム開発とコンサルティングを主たる事業として急成長を遂げた企業です。ウィスコンシン州立大学エンジンリサーチセンター(ERC)の主要メンバーが設立し、噴霧モデルや燃焼モデル、乱流モデルなどエンジン関連の解析手法に精通したプロフェッショナル集団です。2008年より販売を開始したエンジン専用熱流体解析プログラム「CONVERGE」は、その解析設定の容易さ、計算精度の高さから北米、ヨーロッパ、日本を中心に急速にその版図を拡大しています。 その他詳細情報についてはウェブサイトをご参照ください。(http://convergecfd.com/)
本件に関するお問い合わせ先
㈱IDAJ 営業部
〒220-8137 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1-1 横浜ランドマークタワー37F
TEL:045-683-1990 FAX:045-683-1999
E-Mail:info@idaj.co.jp
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