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汎用機構解析ソフトウェア「Adams 2013」を発表【エムエスシーソフトウェア】
2013年2月14日
大幅なパフォーマンス向上および自動車/機械設計に特化したソリューションを搭載
エムエスシーソフトウェア㈱(代表取締役社長:加藤 毅彦、本社:東京都新宿区、以下MSC)は、本日、革新的なマルチボディダイナミクステクノロジのプラットフォームAdamsの最新版である「Adams 2013」のリリースを発表しました。このリリースには、機械設計のための新しいモジュールだけでなく、乗り心地テスト、リーフスプリング作成、およびパワートレインモデリングに対する自動車向けの機能拡張が含まれています。
Adams 2013では、より正確なシステムのモデル化、性能の予測、結果の可視化において機能強化が行われています。
ソルバースピードの向上
AdamsソルバーのHHT積分器に対して、より効率的なステップ間隔を選択するようロジックを追加することにより、すべてのモデルにおいて計算速度を向上させることが可能になりました。また、すべての積分器に「適応補間法」の選択オプションを実装することにより、ソルバーの計算速度を向上させました。この「適応補間法」によって、典型的な悪路の乗り心地テストでは4倍、直線平坦路におけるテストでは10倍、シミュレーションスピードが向上しました。
機械設計向けプラグイン「Adams Machinery」に新しくベアリングモジュールを追加
Adams 2012で導入したギア、ベルト、チェーンモジュールに加え、Adams 2013リリースのAdams Machineryソリューションでは、新しくベアリングモジュールが追加されました。14種、計24,000以上のベアリングのライブラリが実装されているため、目的のサイズを選択するだけで詳細モデルを作成することができます。このライブラリには、大手ベアリングメーカー8社から提供されたベアリングの形状特性値が含まれています。今回採用された新しいモデリング技法により、業界で認定された標準に基づく寿命予測の計算が可能になります。
Adams Machineryは完全にAdams View環境に組み込まれているため、機械設計者が解析者レベルのシミュレーションを実行することが容易になりました。エンジニアはモデリング生産性を向上する複数のモジュールを使用することで、汎用のAdams View環境よりもさらに効率的に一般的な機械部品を作成し、短時間で使用方法を習得できるようになりました。詳しくは、Machine Designに関する記事をご覧ください。
http://www.designworldonline.com/system-level-dynamic-simulation-for-machinery-designers/
【自動車/トラック向けの機能強化】
さらにAdams2013では、乗用車やトラック設計者のために設計効率を向上させる機能拡張を行いました。
カスタマイズ可能なモデルブラウザ
Adams View専用のモデルブラウザの表示項目がカスタマイズ可能になりました。本リリースからAdams ViewとAdams Carの両方で使用することができます。これにより、Adams Carのテンプレートビルダ状態および標準インターフェース状態にてAdams Carの専用要素User Defined Element(UDE)をサポートしています。高速サーチ機能やフィルタ項目保存がAdams Carの要素にも使用できるようになり、複雑な車両モデルの表示や編集が容易になりました。
Adams/Carでの新しいリーフスプリングプリプロセッサ
Adams 2013では、Adams Chassisの既存機能に以前から実装され実績のあるリーフスプリングモデリングツールを生かして、この新しい機能をAdams Carに実装しました。シングルリーフスプリングモデルも完全にサポートされているため、詳細リーフのためのカスタマイズが不要になり、操作性が向上しました。この新しい機能は、特に小型および大型トラックのCAE解析で有用です。
Ford Motor CompanyのCore Vehicle Dynamics CAEエンジニアであるRobert Borries氏はコメントしています。「2013リリースのリーフスプリングエディタは、Adamsの自動車ソリューション全体で、使いやすさと共通性において大きく改善されました」
ロバストなパワートレインモデリングに対するオプションの拡張
Adams 2013では、Adams CarとAdams Chassisのパワートレイン機能を統合しました。マニュアル、オートマチック、CVT、およびデュアルクラッチトランスミッションといった様々なエンジンに対する回転数設定が可能なテンプレートを用いて、パワートレインの初期設定が可能になりました。
ベルトダイナミクスを持つAdams Tire
従来のAdams Tireは、15 Hz以下の周波数の現象を扱っていました。Adams 2013では、ベルトダイナミクスオプションによって70 Hzまで妥当な計算が行えるため、Adams Tireを使った忠実度の高い乗り心地解析を低い計算コストで行うことができます。
Adams 2013リリースの詳細については、http://www.mscsoftware.com/Products/CAE-Tools/Adams.aspxにアクセスして、動画説明(英語)をご覧いただけます。
*記載されている会社名および製品名は各社の商標または登録商標です。
MSC Softwareについて
MSC Software Corporationは、複合領域シミュレーションソリューションのグローバルなリーディングカンパニーとして、製品の設計やテストにおける品質向上、時間短縮、コスト削減を支援するソフトウェアおよびサービスを提供しています。MSC Softwareは、シミュレーション技術、ソフトウェア、ならびにサービスにより、短期間でより優れた製品を開発できるよう、世界中の何千社もの企業と協業しています。
MSC Softwareは、米カリフォルニア州サンタアナを本社とし、世界20カ国に支社・支店を展開しています。1982年2月に日本法人を設立し、本社の他、大阪、名古屋に営業拠点があります。アジア・パシフィック地域は、日本の他、北京・成都・上海・深セン・ソウル・台北・シンガポール・プネ(インド)に拠点があります。従業員数は世界で約1,000名です。
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エムエスシーソフトウェア株式会社 マーケティング部
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