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SUPER GT 2024年 第7戦 AUTOPOLIS GT 3Hours RACE 関口/中山組GRスープラが10番手から追い上げ今季初勝利!
2024年10月20日
SUPER GT 2024年 第7戦 AUTOPOLIS GT 3Hours RACE
関口/中山組GRスープラが10番手から追い上げ今季初勝利!
SUPER GTの第7戦がオートポリスで行われ、4回のセーフティカーが出る荒れた展開の中、10番手スタートの関口雄飛/中山雄一組 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車が見事な追い上げで今季初勝利を飾りました。坪井翔/山下健太組 au TOM’S GR Supra 36号車、笹原右京/ジュリアーノ・アレジ組 Deloitte TOM’S GR Supra 37号車は7位,8位でフィニッシュし、ランキング1-2位の座を守りました。大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車が9位、石浦宏明/大湯都史樹組 KeePer CERUMO GR Supra 38号車が10位に入りポイント獲得を果たしました。
2024年シーズンSUPER GTの第7戦「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」が10月19日(土)、20日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催されました。
第5戦鈴鹿が台風の影響で12月へ延期となったため、今大会は事実上の6戦目、2024年シーズンは今大会を含め残り3戦となります。
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は今季同シリーズのGT500クラスに6台のGRスープラで参戦。ここまでの5戦で、36号車が開幕戦ポール・トゥ・ウィン。37号車が第3戦と第6戦を制し、ランキング1-2位となっています。38号車も未勝利ながら第4戦で3位、第6戦で2位となり、首位と9ポイント差のランキング4位とタイトルを争っています。
例年であれば、ここオートポリスラウンドは最終戦のひとつ前となるため、サクセスウェイトは半減されますが、今季は第5戦の延期により、今大会が最大重量での戦いとなります。終盤戦までタイトル争いに加わるためにも重要な一戦となる3時間のロングレースに注目が集まりました。
オートポリスラウンドは唯一九州で開催されるSUPER GTということもあり、待ちわびていたレースファンの皆様が駆けつけました。19日(土)はあいにくの天候で予定されていた走行は全てキャンセルとなったものの、天候が回復していた間に行われたピットウォークは大盛況。20日(日)は天候も回復し、予選、決勝がワンデーで開催されました。イベント広場にはTGRブースが開設され、LEXUS LBX MORIZO RR、GRヤリスを展示。GR Supra GT500の展示&搭乗体験などのコンテンツも人気を集めていました。
予選
19日(土)は、朝からの雨と濃霧で公式練習がキャンセルとなりました。一旦雨が止んでピットウォークなどは実施されましたが、昼過ぎには再び雨が降り始め、雷を伴う豪雨に。天候の回復が見込めず、コース上も土砂が出るなどの被害が出たため、この日の走行は全てキャンセルとなり、予選は20日(日)の朝に延期されることとなりました。
20日(日)、雨は止んでいるものの、霧が残り、気温は12度、路面温度も13度と寒さを感じる中、午前8時から、GT300、GT500それぞれ30分間の計時予選が行われました。
GT300クラスが先に走ったことで、路面は徐々に回復。それでもまだ湿った路面と低い気温、路面温度という難コンディションの中でGT500の予選が開始されました。
セッション開始と共に各車ウェットタイヤを装着してコースイン。一旦タイムをマークした後、福住の14号車、関口の39号車、阪口晴南のWedsSport ADVAN GR Supra 19号車、大湯の38号車はスリックへ交換。坪井の36号車と笹原の37号車は別スペックのレインタイヤを装着してコースへと戻りました。
しかし、想像以上に路面が回復していたこともあり、36号車と37号車はすぐにピットへ戻りスリックへ。
残り15分ほどで、ほぼ全車がスリックタイヤへと履き替え、アタックを開始しました。
どんどん良くなっていく路面と、タイヤグリップのピークを合わせるのに各車苦しみながら、次々にタイムを更新する展開となる中、TGR勢では福住の14号車が58kgのサクセスウェイトを積みながらも3番手タイムをマーク。
19号車が8番手、ランキングトップで最多のサクセスウェイトを積む36号車が9番手、39号車が10番手、38号車が13番手、37号車は14番手となりました。
GT500クラスの前に行われたGT300クラスの予選は、まだコース路面は濡れており、序盤はほとんどの車両がレインタイヤでコースイン。気温も低く、霧で日差しもなかったため、なかなか乾かない路面でタイヤの選択に悩むセッションとなりました。
セッション終盤、スリックに換えた車両も出てくる中、残り6分というところでスピンを喫した車両が停止したことで赤旗が出され、3分ほどの中断の後に再開。全車最後のアタックに出て、次々にタイムが塗り替えられていきました。
最後に高木真一のK-tunes RC F GT3 96号車が好タイムをマークし、2列目4番手グリッドを獲得。平中克幸のシェイドレーシング GR86 GT 20号車が4番手、松井孝允のHOPPY Schatz GR Supra GT 25号車が8番手。セッション序盤に小高一斗が好タイムをマークしたapr LC500h GT 31号車が11番手。吉本大樹のSyntium LMcorsa GR Supra GT 60号車が12番手、堤優威のmuta Racing GR86 GT 2号車は14番手、Green Brave GR Supra GT 52号車の吉田広樹が20番手。小林利徠斗のapr GR86 GT 30号車は21番手、イゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車は23番手となりました。
決勝
予選の後、FIA-F4のレースを挟んで、午後1時20分より決勝レースが開始されました。空にはまだ雲が残っているものの、路面は完全に乾き、気温14度、路面温度は21度まで上昇。日差しも出てくる中で、大分県警の白バイ,パトカーの先導によるパレードラップ、フォーメーションラップに続き、3時間で争われる決勝のスタートが切られました。
2列目3番手の14号車福住は好スタートを決め、1コーナーで2位へと浮上。後方では10番手スタートの39号車関口が8位へ、13番手スタートの38号車大湯が10位へとポジションアップ。9番手スタートの36号車坪井は11位へと後退。
14号車は序盤から激しい上位争いを展開。39号車の関口は素晴らしい追い上げで13周目に6位、21周目には14号車もかわし、4位へと順位を上げました。
23周目、12位を走行していた国本雄資の19号車がコースオフしたことにより、フルコースイエローからこの日最初のセーフティカー導入となりました。
29周目に再スタートが切られると、14号車はピットインして大嶋へとドライバーチェンジ。
1時間(レースの3分の1)を過ぎた32周目あたりから他の車両も続々とピットへ向かい、ドライバー交代を行いました。全車が1回目のピットを終えたところで、山下へと交代した36号車が4位、中山へと交代した39号車が5位。大嶋の14号車が7位、笹原の37号車が8位につけ、中団グループでライバル勢を含む激しいバトルが繰り広げられました。
38周目、7位争いを繰り広げていた14号車とAstemo CIVIC TYPE R-GT 17号車が接触し、17号車がクラッシュ。これによりこの日2度目のセーフティカー導入となりました。
43周目に再スタートが切られた後も各所で接近戦が繰り広げられ、52周目に中山の39号車が山下の36号車をパスし、4位へと浮上しました。
14号車は先の接触でドライブスルーペナルティを科され、大きく後退。
4位に上がった39号車の中山は、ハイペースで追い上げ、前を行く車両に追いつくと、それらの車両が60周目を終えて2度目のピットへ。39号車も翌61周目にピットへと向かいました。
このタイミングで、クラッシュ車両が発生しセーフティカーが導入。39号車はピット作業で首位のNiterra MOTUL Z 3号車をかわして、2度目のピットを終えた組での事実上の首位に立ちました。
一方で、他のTGR勢の36号車、37号車、38号車、14号車の4台はまだ2度目のピットを終えておらず、この4台にとっては不運なタイミングのセーフティカーとなってしまいました。
68周目に再スタートが切られると、36号車、38号車、14号車はピットへ。37号車は翌周ピットへ向かい、8位以降へと順位を落とすこととなってしまいました。
首位に立った39号車の中山は、好ペースで2位以下との差を広げていきました。
85周目を終えたところで首位39号車と2位との差は約9秒。しかし、86周目、残り16分というところでGT300車両のクラッシュが発生し、フルコースイエローからこの日4度目のセーフティカーが導入。
その後、先導走行のまま3時間を迎え、レースは終了。39号車がトップでチェッカーを受け、今季初勝利を飾りました。
39号車として、そして中山にとっての優勝は2020年第5戦富士以来4年ぶり。関口と中山のコンビとなってからは初の勝利となりました。この勝利で関口/中山組はドライバーズランキングで11位から7位へと浮上。首位と14ポイント差に詰めより、タイトル争いに加わることとなりました。
重いサクセスウェイトと不運なタイミングのセーフティカーに苦しんだ他のGRスープラ勢は、36号車が7位、37号車が8位、14号車が9位、38号車が10位に入りポイントを獲得。36号車はドライバーズランキング首位の座を守り、37号車も同点に並ばれたものの首位と2ポイント差の2位の座を守りました。
GT300クラスでは、2列目4番手グリッドの96号車高木が序盤から激しい上位争いを展開。6周目には2位、11周目にはついに首位に立ちました。
11番手からスタートした31号車小高はせ、96号車に次ぐ2位までポジションアップ。
一方、ランキング2位の2号車平良響は、14番手グリッドから順位を上げるも、3周目に他車と接触しほぼ最後尾まで後退を余儀なくされてしまいました。しかし、2号車は猛烈なペースで追い上げ、1時間過ぎに全車両が1回目のピットを終えた時には首位に立ちました。
しかし、2号車は2回目のセーフティカーからの再スタート時に違反があったとしてドライブスルーペナルティ。またも大きく順位を落とすこととなってしまいました。
その後、3回目のセーフティカーのタイミングと、各車の2回目のピットタイミングが明暗を分け、2号車はドライブスルーを消化したものの3位でコースへと復帰しました。
堤の2号車はその後も素晴らしいペースで追い上げ、75周目に2位へ浮上。96号車がこれに続く3位へ。
最後は4度目のセーフティカー先導のままレース終了となり、2号車が2位、96号車が3位で表彰台を獲得。2号車はランキングの2位は変わらないものの、15ポイントあった首位との差を5ポイントまで詰めることとなりました。20号車が9位、60号車が10位でポイント獲得を果たしました。
DENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車 ドライバー 関口雄飛:
39号車、無事に優勝することができました。開幕戦では2位という結果で、まずまずの滑り出しだったのですが、そこからかなり苦しい時間を過ごしてきたので、ここで優勝することができてほっとしています。また、サードに移籍してから、表彰台はありましたが、優勝は初めてなので非常に嬉しく思っています。今日は予選が思ったより上手くいかなかったのですが、決勝のセットアップ変えたことですごく良くなりました。セーフティカーのタイミングとか、ラッキーもありましたけど、あれがなくても、その後中山選手がぱっと数周で10秒くらいかな、後続との差をつけられたし、クルマ的にも胸を張って優勝だと言えるような内容で今回は終えられました。ラッキーだけじゃなくて実力で勝てたと思っているので、本当に満足しています。これでランキングでもシリーズチャンピオンを狙えるところに戻れたと思いますので、ラスト2戦も精一杯頑張ります。
DENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車 ドライバー 中山雄一:
皆さんの応援のおかげで優勝することができました。チームのサポートも、(チーム監督の脇阪)寿一さんの采配も良いタイミングでしたし、最高に気持ち良く運転できるクルマを用意してくれたメカニックにも感謝したいと思います。最後のセーフティカーは、なんでこんなタイミングで入るのだろう、しんどいなと思っていたのですが、でもトップで帰ってこられて本当に良かったです。なにより、去年このオートポリスで大失敗しているので、それを教訓にして、去年勝った36号車を真似したりもしました。そこに至るのも結構勇気がいることでしたが、チームみんなでその方向性で頑張れて、それがペースにつながったので、本当に良かったです。チームのみんなで勝ち取った勝利だと思います。残り2戦、チャンピオン争いはまだ残っているので、チャンピオン目指して頑張ります。
今季初勝利を飾ったDENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車の関口雄飛(左)/中山雄一(右)とチーム監督の脇阪寿一(中央) |
7位でフィニッシュしランキング首位の座を守った坪井翔/山下健太組 au TOM’S GR Supra 36号車 |
8位フィニッシュを果たした笹原右京/ジュリアーノ・アレジ組 Deloitte TOM’S GR Supra 37号車 |
GT300クラス表彰台 |
GT300クラス2位表彰台を獲得した堤優威/平良響組 muta Racing GR86 GT 2号車 |
GT300クラスで3位表彰台を獲得した新田守男/高木真一組 K-tunes RC F GT3 96号車 |
順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口 雄飛/中山 雄一 | 92 | 3:01′11.604 | 10 | 38 |
2 | 23 | MOTUL AUTECH Z | 千代 勝正/ロニー・クインタレッリ | 92 | 0.885 | 2 | 46 |
3 | 3 | Niterra MOTUL Z | 高星 明誠/三宅 淳詞 | 92 | 2.966 | 5 | 70 |
4 | 100 | STANLEY CIVIC TYPE R-GT | 山本 尚貴/牧野 任祐 | 92 | 3.748 | 7 | 8 |
5 | 12 | MARELLI IMPUL Z | 平峰 一貴/ベルトラン・バゲット | 92 | 5.353 | 12 | 60 |
6 | 16 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 | 大津 弘樹/佐藤 蓮 | 92 | 7.647 | 6 | 32 |
7 | 36 | au TOM’S GR Supra | 坪井 翔/山下 健太 | 92 | 8.901 | 9 | 98 |
8 | 37 | Deloitte TOM’S GR Supra | 笹原 右京/ジュリアーノ・アレジ | 92 | 10.242 | 14 | 96 |
9 | 14 | ENEOS X PRIME GR Supra | 大嶋 和也/福住 仁嶺 | 92 | 11.981 | 3 | 58 |
10 | 38 | KeePer CERUMO GR Supra | 石浦 宏明/大湯 都史樹 | 92 | 12.152 | 13 | 80 |
19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 国本 雄資/阪口 晴南 | 22 | 70 Laps | 8 | 12 |
第7戦 リザルト GT300クラス
順位 | No. | 車名 | ドライバー名 | 周回 | 所要時間/差 | グリッド | SW |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 88 | VENTENY Lamborghini GT3 | 小暮 卓史/元嶋 佑弥 | 88 | 3:01′28.683 | 15 | 50 |
2 | 2 | muta Racing GR86 GT | 堤 優威/平良 響 | 88 | 4.005 | 14 | 50 |
3 | 96 | K-tunes RC F GT3 | 新田 守男/高木 真一 | 88 | 14.971 | 4 | 14 |
4 | 7 | Studie BMW M4 | 荒 聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー | 88 | 19.232 | 22 | 50 |
5 | 777 | D’station Vantage GT3 | 藤井 誠暢/チャーリー・ファグ | 88 | 21.539 | 3 | 50 |
6 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生 尚弥/篠原 拓朗/黒澤 治樹 | 88 | 24.449 | 7 | 50 |
7 | 11 | GAINER TANAX Z | 富田 竜一郎/石川 京侍 | 88 | 27.278 | 25 | 2 |
8 | 6 | UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI | 片山 義章/ロベルト・メリ・ムンタン | 88 | 27.716 | 1 | 28 |
9 | 20 | シェイドレーシング GR86 GT | 平中 克幸/清水 英志郎 | 88 | 30.7 | 5 | |
10 | 60 | Syntium LMcorsa GR Supra GT | 吉本 大樹/河野 駿佑 | 88 | 31.351 | 12 | 6 |
11 | 25 | HOPPY Schatz GR Supra GT | 菅波 冬悟/松井 孝允/佐藤 公哉 | 88 | 36.251 | 8 | |
14 | 31 | apr LC500h GT | 小高 一斗/中村 仁/根本 悠生 | 88 | 42.985 | 11 | 50 |
18 | 52 | Green Brave GR Supra GT | 吉田 広樹/野中 誠太 | 86 | 2 Laps | 20 | 50 |
19 | 30 | apr GR86 GT | 永井 宏明/小林 利徠斗/織戸 学 | 86 | 2 Laps | 21 | |
50 | ANEST IWATA Racing RC F GT3 | イゴール・オオムラ・フラガ/古谷 悠河 | 29 | 59 Laps | 23 |
ドライバーズポイント(GT500)
順位 | No. | ドライバー名 | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 36 | 坪井 翔/山下 健太 | 53 |
2 | 37 | 笹原 右京/ジュリアーノ・アレジ | 51 |
3 | 100 | 山本 尚貴/牧野 任祐 | 51 |
4 | 3 | 高星 明誠/三宅 淳詞 | 46 |
5 | 38 | 石浦 宏明/大湯 都史樹 | 41 |
7 | 39 | 関口 雄飛/中山 雄一 | 39 |
9 | 14 | 大嶋 和也/福住 仁嶺 | 32 |
14 | 19 | 国本 雄資/阪口 晴南 | 6 |
チームポイント(GT500)
順位 | No. | チーム名 | ポイント |
---|---|---|---|
1 | 36 | TGR TEAM au TOM’S | 68 |
2 | 100 | STANLEY TEAM KUNIMITSU | 66 |
3 | 37 | TGR TEAM Deloitte TOM’S | 65 |
4 | 3 | NISMO NDDP | 62 |
5 | 38 | TGR TEAM KeePer CERUMO | 56 |
8 | 39 | TGR TEAM SARD | 51 |
9 | 14 | TGR TEAM ENEOS ROOKIE | 44 |
13 | 19 | TGR TEAM WedsSport BANDOH | 18 |
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