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WRC 第7戦 ラリー・ポーランド デイ4 ロバンペラが優勝、エバンスは総合2位に入りTGR-WRTは今季3回目の1-2フィニッシュ

2024年7月1日

  

WRC 第7戦 ラリー・ポーランド デイ4
ロバンペラが優勝、エバンスは総合2位に入り
TGR-WRTは今季3回目の1-2フィニッシュ

  

6月30日(日)、2024年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦ラリー・ポーランドの最終日デイ4が、ポーランド北東部「ミコワイキ」のサービスパークを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が優勝。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位で、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合8位でフィニッシュしました。



表彰式

ラリー・ポーランドの最終日デイ4は、サービスパークの周辺から西側にかけてのエリアで、2本のステージを各2回走行。4本のステージの合計距離は63.06kmでした。最終日も天気は良く、4本のステージともドライコンディションでの戦いとなりました。

前日、首位に立ち総合2位のアンドレアス・ミケルセン(ヒョンデ)に9.4秒差を築いたロバンペラは、オープニングのSS16で2番手タイムを記録。また、ミケルセンと6.7秒差の総合3位につけていたエバンスは、3番手タイムを記録しました。そして、このステージでミケルセンがタイヤのトラブルにより大幅にタイムを失ったことにより、エバンスは総合2位に順位を上げました。その後、SS18ではロバンペラが今大会9本目となるベストタイムを刻み、総合2位エバンスとの差を20.6秒に拡大。そして迎えた最終のパワーステージでロバンペラは3番手タイムを記録し、第3戦サファリ・ラリー・ケニア以来となる今シーズン2勝目を飾りました。ロバンペラはこれでWRCトップカテゴリーでの優勝回数は「13」となり、69号車をドライブするロバンペラにとって、WRC69戦目での勝利は特別なものになりました。一方、エバンスはパワーステージでタイヤから空気が抜け、7番手タイムと遅れをとりました。それでも総合2位の座はしっかり守り、今季4回目の表彰台を獲得しました。

日曜日の合計タイムによってのみ争われる「スーパーサンデー」は、ロバンペラが2位、エバンスが4位でぞれぞれポイントを獲得。ロバンペラは土曜日までの順位で獲得したポイントに、スーパーサンデーとパワーステージで得たポイントを加え、ドライバー選手権6位に順位を上げました。また、エバンスはパワーステージのポイントこそ逃しましたが、合計では選手権首位を争うライバルたちよりも多くのポイントを獲得。ドライバー選手権では単独2位に復帰し、首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)との差を15ポイントに縮めました。なお、TGR-WRTはマニュファクチャラー選手権2位の座を守り、首位チームとの差を10ポイントに縮めました。

今回がラリー・ポーランド初出場だった勝田は、最終日も総合8位を守りフィニッシュ。パワーステージは5番手タイム、スーパーサンデーでは6位に入り、合計6ポイントを獲得してラリーを終えました。

サポート選手権のWRC2では、サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン組(プリントスポーツ)が今シーズン2勝目を獲得。GR Yaris Rally2は、ラリー・ポルトガル(ヤン・ソランス/ロドリゴ・サンフアン組)、ラリー・イタリア サルディニア(パヤリ/マルコネン組)、そして今回のラリー・ポーランドと、デビューイヤーにも関わらず既に3勝を記録しています。

<<豊田 章男 (TGR-WRT会長)>>
今回のラリーではレッキ中の事故により17号車 オジエ組が急遽欠場となりました。オジエ、ランデ両選手を含め事故に関わった全員が既に退院していること、改めて私からも報告いたします。

オジエ選手とランデ選手の走りを楽しみにされていたファンの皆さまには大変残念な思いをさせてしまいました。

ポーランドでのWRC開催はトヨタ再参戦の2017年以来です。セブがポーランドの道をトヨタのクルマで走るとどうなるのか?私もとても楽しみにしていたので、欠場の知らせは本当に残念でした。2人にはまた違う道で、私たちファンがワクワクするような走りを見せてもらいたいと思います。

一方、チームからの急なお願いにも関わらず、「チームをサポートしたい」という思いで走ってくれたカッレとヨンネに心から感謝しています。

「優勝を期待しているわけではない…」「少しでもチームの助けになってくれれば…」とヤリ-マティからも伝えられていたはずが、まさかの優勝。短い時間で最大限の準備をしてくれて、結果を残してくれた2人には本当に驚かされました。カッレ、ヨンネ、嬉しい想定外をありがとう!

17号車から69号車への急転換も簡単なことではなかったと思います。それを成し遂げてくれたチームメンバーにも感謝しています。みんな、ありがとう!

そして、エルフィンとスコット、貴重な2位をありがとう!2人のおかげでTOYOTA GAZOO Racingはワンツーフィニッシュを飾れました。

シーズンの折り返し地点となるこのラリーでワンツーフィニッシュを飾れたこと、マニュファクチャラーズタイトルに向けて大きな意味があると思っています。

そして、エルフィンとスコットにとっても大きな意味のある2位だったはず。エルフィンとスコットはホームラリーに強い!2つのホームラリーを含むシーズン後半戦も期待しています!

シーズン後半戦もチームみんなで力を合わせて戦っていきましょう!

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>
カッレとヨンネがこのラリーで優勝できたのは、信じられないことです。火曜日の午後カッレに連絡してポーランドへの出場を依頼した時、優勝は期待していないと彼に伝えました。カッレの実力ならば、少なくともトップ5に入れることは分かっていましたし、それでも選手権では我々にとって有利になるだろうと考えていました。準備期間のない状態でラリーをスタートさせるのは、選手たちにとって決して良い方法ではないことは分かっていました。それでもチームのことを考え、全力でサポートし、多くのポイントをもたらしてくれた彼らに心から感謝します。また、この週末カッレとヨンネをサポートするために全力を尽くしてくれた、エルフィンとスコットにも感謝します。1-2フィニッシュという結果は、これ以上ないほど素晴らしいものです。エルフィンがより多くの選手権ポイントを獲得できなかったことは残念ですが、それでも全体的にはポジティブなリザルトを得られたと思います。

<<カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)>>
とても素晴らしい一週間であり、同時に非常に厳しい一週間でもありました。ハードに仕事をこなしてきたので、今は非常に疲れています。準備期間が限られていたので、常にプッシュし続けなくてはならない、このようなハイスピードラリーでは楽ではありませんでした。限られたスケジュールの中で常に作業を行い、事前に決めた計画に従ってステージを走り、自分たちにできる限りのことをやったことが、最終的に報われました。日曜日は、走行距離が長くテクニカルなステージもある重要な一日でした。自分たちは昨日と同じようなペースで走り、勝つために十分安全を確保しながらも、さらに多くのポイントを獲得しようと試みました。そして、フィニッシュではチームのために多くのポイントを獲得することができました。火曜日にチームから連絡を受けた時、そうすることが自分たちの目標だったので、ポーランドに出場したのは正解だったと思います。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)>>
自分たちの最終的な総合順位には満足しています。日曜日のポイントは、前日までと同じくらい重要なので、今日はできるだけ多く獲得しようと頑張りました。すべて順調でしたが、残念ながら最後のパワーステージでパンクを喫してしまいました。コーナリングライン上に石があり、私たちにできることはあまりなかったと思います。失ったタイムはほんの数秒でしたが、このポイントシステムでは、このような小さな問題でも大きな損失に繋がってしまいます。このような形でラリーを終えるのは残念です。今週末のスピードは悪くありませんでした。金曜日は出走順を考えれば良かったですし、土曜日もタイヤの問題が起こるまでは順調でした。これまでのラリーよりも、クルマのフィーリングが格段に良くなっているのは間違いありません。この調子で、今回ここで学んだことを活かし、次のラトビアで良い結果を残せるように頑張りたいと思います。
<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)>>
この結果を勝ち取ったカッレ、ヨンネ、そしてチーム全員を祝福します。自分にとっては困難なラリーでした。金曜日の午前中にかなり苦戦し、それが土曜日と日曜日の出走順を悪くすることに繋がってしまいました。最終日にできることは限られており、チームのために望んでいたような良い結果を出すのは難しかったです。ただし、それと同時に、このようなコンディションで上手くドライブする方法について多くを学ぶことができました。上手く走ることができたり、良いフィーリングを得られた区間もあったので、ラトビアで開催される次のラリーでは、それを活かすとともに、あまり良くなかった部分を改善し、さらに良い走りができるように頑張ります。

<<ラリー・ポルトガルの結果>>
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h33m07.6s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +28.3s

3 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +42.7s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m10.8s
5 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +1m47.0s
6 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2m16.6s
7 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m18.0s
8 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m26.7s
9 サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン (トヨタ GR Yaris Rally2) +7m50.7s
10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +8m12.7s
(現地時間6月30日16時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<第7戦終了時点でのドライバー選手権順位>>
1 ティエリー・ヌービル 136ポイント
2 エルフィン・エバンス 121ポイント
3 オィット・タナック 115ポイント
4 セバスチャン・オジエ 92ポイント
5 アドリアン・フォルモー 91ポイント
6 カッレ・ロバンペラ 63ポイント
7 勝田 貴元 58ポイント
8 アンドレアス・ミケルセン 29ポイント
9 ダニ・ソルド 27ポイント
10 エサペッカ・ラッピ 23ポイント

<<第7戦終了時点でのマニュファクチャラー選手権順位>>
1 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 311ポイント
2 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 301ポイント
3 M-Sport Ford World Rally Team 156ポイント

<<次回のイベント情報>>
WRC次戦は、7月18日(木)から21日(日)にかけて開催される、第8戦「ラリー・ラトビア」です。バルト3国のラトビアでWRCが開催されるのは今回が初めてであり、ここ数年WRCが開催されていたエストニアと入れ替わる形でシリーズに加わります。ラリーは首都リガからスタートしますが、サービスパークはバルト海に面する西部の都市「リエパーヤ」に置かれ、その周辺のグラベルロードが戦いの舞台となります。ステージは全体的にハイスピードで、ラリー・ポーランドと同じように路面はやや軟らかめで、轍ができやすい道が多いことが特徴です。
表彰式 69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン) 18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)

  

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第7戦 ラリー・ポルトガル

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