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【松尾産業】米国スタートアップTELO社に投資 世界最小の長距離クラス電動ピックアップトラックを実現する高密度バッテリー技術の活用を提案

2024年4月25日

  

【松尾産業】米国スタートアップTELO社に投資
世界最小の長距離クラス電動ピックアップトラックを実現する高密度バッテリー技術の活用を提案

  

 松尾産業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長 松尾 尚樹 以下、松尾産業)は、世界最小の長距離クラス全電動ピックアップトラック「TELO Trucks」の開発を進める米国スタートアップTELO Trucks Inc.(本社:カリフォルニア州サンカルロス、CEO Jason Marks 以下、TELO社)へ投資を実施したことをお知らせします。
 TELO社はTELO Trucksの極めてコンパクトなボディを実現するために、米国市場で普及する電気自動車(以下、EV車)と比較してスペース使用率が最大50%縮小可能となる独自のバッテリーを開発するなど、高いバッテリー技術を有します。松尾産業はTELO社のバッテリー技術に着目し、Tier1として80年以上自動車業界に伴走してきた実績とネットワークを活かし、日本の自動車業界との架け橋としてTELO社のバッテリー技術の活用や連携の提案を進めます。


世界最小の長距離クラス全電動ピックアップトラック「TELO Trucks」

TELO社のバッテリー

TELO社とTELO Trucksについて
 TELO社は、米国カリフォルニア州サンカルロスに拠点を置くスタートアップです。TELO社が開発中の全電動ピックアップトラック「TELO Trucks」は、従来のアメリカ車とは異なり、小型で環境に優しい車を目指しています。

 開発背景には、2010年の環境保護庁(EPA)による燃費規制を受けた自動車メーカーが、規制対応のため従来以上にピックアップトラックを大型化したことによる弊害がありました。大型化したピックアップトラックは都市の駐車スペースに収まらないだけではなく、乗用車に比べて歩行者死亡事故の割合が高く、また、米国の炭素排出の1割以上を占める要因となるなど多くの課題を引き起こしました。そして、その解決手段として、小型ピックアップトラックのニーズが高まりました。

 TELO社はこの需要を受け、ピックアップトラックのサイズと機能をゼロから再設計することに挑戦しました。EV車ならではの柔軟な車両デザインやモジュール式の設計を採用することで、最もコンパクトで実用的な電動ピックアップトラック※1が誕生しました。


トヨタ自動車が北米で製造・販売するピックアップトラック「タコマ」(以下、トヨタ タコマ)との比較イメージ。北米では中型サイズのトヨタ タコマよりもコンパクトなボディながら、同等の室内空間と荷台面積を有する。※TELO社サイトより参照

 TELO Trucksの大幅に短縮された外観は全長約3.86メートルとミニクーパーと同程度のサイズで、街中でも駐車しやすく、二酸化炭素を排出しない環境に優しいEV車です。106キロワットのバッテリーを搭載し、充電残量20%から80%に回復させるのに20分程と急速充電にも対応しています。加速性においても4秒で時速96キロメートルに達し、最高速度は時速約200キロメートルとEV車ならではの車両性能に加え、航続距離は約550キロメートルと市場で普及するEV車と遜色ないスペックを有します。
※1長距離クラスの電動ピックアップトラックで世界最小サイズです

極めてコンパクトなボディを実現する高機能バッテリーとTELO社のチームメンバー
 TELO社はEV車で大きなスペースを占める2つのコンポーネントである「バッテリーと収納スペース」に独自の開発アプローチをすることで、極めてコンパクトなボディを実現しました。1つ目の「バッテリースペース」への課題にはパックあたりの体積密度を高め、市場で普及するEV車に比べ、バッテリーのスペース使用率を最大50%縮小することを可能としました。さらに、あらゆるサイズや形状に対応できることで、空きスペースを活用したバッテリー配列を実現させました。   
 2つ目の「収納スペース」への課題は、車両のフードを取り除く大胆なデザインにより解決されました。一見、バンパーがないことによる衝突安全性が懸念されそうですが、TELO社は新しい材料技術に最適化された衝突吸収ゾーンを保持することに加え、最新の先進安全技術を活用し衝突前に安全性を予測します。そして、乗員だけでなく、歩行者、自転車、その他の交通弱者にとっても車両の安全性を高めています。

 TELO社は、初期のテスラ・ロードスターのバッテリーパックの開発を手掛けるなど、EV車のバッテリーに関して15を超える特許を取得した経験豊富なCTOのフォレスト・ノース氏、「ローバー・グループ」「日産」「アストンマーティン」など、自動車メーカーの重職を歴任したアンディ・パーマー氏、自動運転車両の最初のLiDARとレーダーシステムを開発し、市場に最初の高容量商用EVを出荷したCEOのジェイソン・マークス氏など自動車業界の先駆者が創業したチームです。さらに、ハーマンミラー、サムスン、プーマといった企業デザインを多数手がける世界的なデザインファーム「fuseproject」の創業者イヴ・ベアール氏がCCOとして参画し、コンセプトをデザインとして体現させます。彼らがチームを組むことで、高いバッテリー技術を有する革新的なピックアップトラックを構築することを可能にしました。

 TELO社は2024年後半の発売に向けて生産開始を予定しています。実機はプロトタイプのみにも関わらず、消費者ニーズを反映させたプロダクトとコンセプトに2,000件近くの予約が入るなど注目が集まっています。生産開始に向けて540万米ドル(約8億円)の資金調達に成功しました。同時に、テスラの共同創業者であるマーク・ターペニング氏が取締役として加わるなど、最先端の電動化と先進の安全技術を融合させた高機能かつ強力なEV車の誕生が期待されます。


TERO社チームメンバー

投資の背景
 松尾産業は、自動車部品や国内で高いシェアを誇る光輝顔料を中心に専門性の高い原材料や、研究開発装置などを取り扱う商社です。「Connecting the Peaks」を理念として、技術や素材、知見をつなぎ、製造業の伴走者としてさまざまなソリューションを実現してきました。

 近年、複雑な社会課題に対してオープンイノベーションの重要性が増し、スタートアップ、アカデミア、産業や業界、従来の壁を越えた共創が求められ、商社の「つなげる力」への期待が高まっています。当社でも、スタートアップが持つ柔軟な発想やテクノロジーに着目、ハードテックや製造分野に特化した特徴ある国内外の隠れた技術や素材を探索し、取引先への提案や協業を行うなどインキュベーションへの取り組みを加速させています。

 TELO社への出資では、投資と並行した協業を通じ、当社が自動車業界でTier1として80年以上伴走してきた実績とネットワークを活かし、日本の自動車業界との架け橋となり高密度バッテリー技術の活用と連携の提案を進めます。当社は、今後もさまざまな取り組みを通し、製造業の皆様と共にチーム一丸となって新しい価値創造に貢献します。

松尾産業
社名:松尾産業株式会社
URL:https://www.matsuo-sangyo.co.jp/
創業:1938年1月
事業内容:塗料原材料・機能性材料・光学部品自動車部品等の輸出入および国内販売

  

  

  

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