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SUPER GT 2024年 第3戦 鈴鹿 SUZUKA GT 3Hours RACE 笹原/アレジ組GRスープラがポール・トゥ・ウィンで初優勝!
2024年6月2日
SUPER GT 2024年 第3戦 鈴鹿 SUZUKA GT 3Hours RACE
笹原/アレジ組GRスープラがポール・トゥ・ウィンで初優勝!
大嶋/福住組が2位で続きGRスープラが1-2フィニッシュ
SUPER GT第3戦が鈴鹿サーキットで行われ、笹原右京/ジュリアーノ・アレジ組 Deloitte TOM’S GR Supra 37号車がポール・トゥ・ウィンで初優勝。大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車が2位で続き、TOYOTA GAZOO RacingのGRスープラが1-2フィニッシュ。坪井翔/山下健太組 au TOM’S GR Supra 36号車が重いサクセスウェイトをはねのける快走で11番手から追い上げ5位フィニッシュを果たしました。
GT300クラスでは堤優威/平良響組 muta Racing GR86 GT 2号車が2位表彰台を獲得しました。
2024年シーズンSUPER GTの第3戦「SUZUKA GT 3Hours RACE」が6月1日(土)、2日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。
SUPER GT史上初めて3時間のタイムレースとして開催された先月の第2戦に続き、今大会も3時間レースとして行われました。第2戦は、トップ車両の走行距離は530kmを超えるロングレースとなりました。今大会も長いレースとなることが予想され、給油を伴う2回のピットインが義務づけられると共に、GT300クラスでは複数のチームが3人目のドライバーをエントリーしています。
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は同シリーズのGT500クラスに6台のGRスープラで参戦。開幕戦では36号車がポール・トゥ・ウィンで優勝し、最多のサクセスウェイトを積むこととなった第2戦では惜しくも表彰台を逃すも4位に入り、ドライバーズランキング首位の座を守りました。他のGRスープラ勢も速さを見せており、更なる好結果への期待と共に今大会に臨みました。
2日(日)はあいにくの天候となりましたが、好天に恵まれた1日(土)から鈴鹿には多くの観客が訪れ、2日間で42,000人を超えるモータースポーツファンの皆様がSUPER GTの魅力を満喫しました。
イベント広場にはTGRブースが開設され、人気のドライバーや監督のトークショーを実施。また、「お子様がクルマ好きになるようなコンテンツや車両展示」として、LEXUS RC F Carbon Exterior packageやマクドナルドとコラボしたDRIFT TwinsのGR86を展示。GR Supra GT500は展示に加えてや搭乗体験、小学生以下対象の“なりきりレーシングスーツ”の貸し出しなどが行われたほか、自由にデザインした乗り物をスキャンしてモニター内でレースを楽しむ「お絵かき3Dレーシング」などのコンテンツがお子様連れのお客様の人気を集めていました。
予選
1日(土)は好天に恵まれ、午後3時には気温26度、路面温度は45度まで上昇し、暑さも感じるほどのコンディションで予選が行われました。今季より予選はQ1とQ2で異なるドライバーがアタックし、両セッションの合算タイムで決勝レースのスターティンググリッドを決定します。
Q1では今季やや苦戦を強いられてきた37号車の笹原がその鬱憤を晴らすかのような好走を見せトップタイムをマーク。開幕から2戦連続入賞を果たすもさらに上位を目指すKeePer CERUMO GR Supra 38号車は大湯都史樹のアタックで5番手につけました。
大嶋の14号車が9番手、最も重いサクセスウェイトの山下の36号車は13番手。国本雄資のWedsSport ADVAN GR Supra 19号車が14番手。開幕戦で2位表彰台を獲得したDENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車は中山雄一がアタックを担当しましたが、アタックラップで走路外走行によりタイムが抹消され15番手となりました。
Q2では、アレジが好タイムをマークし、37号車は合算タイムでポールポジションを獲得。37号車にとっては今季初、アレジにとってはキャリア初となるSUPER GTでの嬉しいポールポジション獲得となりました。
Q1では9番手となっていた14号車は、福住が2番手にコンマ5秒近い差をつける素晴らしい走りでQ2のトップタイムをマークし、合算で3番手グリッドを獲得。石浦宏明がベテランらしい走りでタイムをまとめた38号車が5番手となりました。
36号車は11番手、19号車は12番手。39号車は14番手グリッドから決勝をスタートすることとなりました。
GT300クラスは、台数が多いため2グループに分けてQ1、Q2を実施。
開幕戦で勝利を挙げ、ランキングトップの2号車は、最も重い54kgのサクセスウェイトにも関わらず平良がQ1を3番手、Q2でも堤が3番手のタイムをマークし、合算で3番手グリッドを獲得。
シェイドレーシング GR86 GT 20号車はQ1でベテラン平中克幸がA組でのトップタイムをマークすると、Q2でも清水英志郎が6番手につけ、合算で2列目4番手の好グリッドを獲得しました。
第2戦富士で3位表彰台を獲得した吉田広樹/野中誠太組 Green Brave GR Supra GT 52号車が6番手、小高一斗/中村仁/根本悠生組 apr LC500h GT 31号車が7番手、新田守男/高木真一組 K-tunes RC F GT3 96号車は11番手。
吉本大樹/河野駿佑組 Syntium LMcorsa GR Supra GT 60号車が15番手、イゴール・オオムラ・フラガ/古谷悠河組 ANEST IWATA Racing RC F GT3 50号車が19番手、永井宏明/小林利徠斗/織戸学組 apr GR86 GT 30号車が20番手、菅波冬悟/松井孝允/佐藤公哉組 HOPPY Schatz GR Supra GT 25号車は22番手から決勝に臨むこととなりました。
決勝
2日(日)は不安定な天候となり、車両がスターティンググリッドに着く頃には降雨で路面が濡れる状況でしたが、その後雨は止み、スタート時には日差しも見え、路面はドライに。やや暑さを感じる気温24度、路面温度31度のコンディションで午後1時半、三重県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラン、フォーメーションラップを経て、3時間レースのスタートが切られました。
ポールポジションからスタートした笹原の37号車、3番手スタートの福住の14号車は、スタート直後は後続に追われるシーンも見られたものの順位を守り、タイヤが暖まってからは差を広げていきました。また、14号車の福住は前との差を詰めていき、5周目、サイド・バイ・サイドで、クリーンかつアグレッシブなバトルの末にS字でパスして2位へ浮上。GRスープラが序盤にして1-2体制となりました。
トップ2を走る2台のGRスープラは後続が争っている間に差を広げ、1時間が経過した32周を終えたところで14号車が先にピットイン。福住から大嶋へとドライバーチェンジ。翌周には首位の37号車もピットへ向かい、こちらは笹原のままコースへ復帰しました。
その後方では、最も重いサクセスウェイトで11番手からスタートした36号車の坪井がじりじりと順位を上げ、全車が1回目のピットを終えた時点で5位まで順位を上げました。
5番手スタートから大湯がバトルを繰り広げていた38号車は、40周目にシケインで後続から接触され車両後部を破損。38号車はこのダメージのためリタイアを余儀なくされてしまいました。
このアクシデントによりコース上に出たパーツを排除するためにフルコースイエローが出され、首位を争う笹原の37号車に14号車の大嶋が急接近。激しい首位争いが展開されました。
レースは残り1時間に迫る中、スタートから2スティントを走り続けていた37号車の笹原は残り1時間ぎりぎりのタイミングでピットイン。アレジへとドライバー交代。このチャンスを逃さず、37号車を追っていた14号車の大嶋は猛プッシュを見せ、2周後にピットインし福住へと再交代。この作戦が功を奏し、14号車は37号車を逆転し、首位に立ちました。
しかし、このピットイン時に14号車は後ろから来る車両を妨害する形となるアンセーフリリースという判定で痛恨のドライブスルーペナルティ。ペナルティを消化した14号車は4位でコースに復帰しました。
福住の14号車は、サクセスウェイトの厳しい36号車をバックストレートでパスすると、78周目にはさらに前を行くARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT 16号車をパスして、2位に浮上。
最後まで猛追を続けた14号車ですが37号車が逃げ切りトップチェッカー。ポール・トゥ・ウィンで37号車が今季初勝利を挙げました。笹原、アレジ共にSUPER GTでの初勝利。トムスの37号車としては2022年の第4戦以来の勝利となりました。この勝利で37号車の笹原とアレジはドライバーズランキング3位へと浮上しました。
14号車は2位でチェッカーを受け、GRスープラは1-2フィニッシュ。
山下のドライブする36号車は懸命な走行を続け、4位のポジションは譲ることになったものの11番手スタートとサクセスウェイトを考えれば大健闘の5位フィニッシュ。ドライバーズランキング首位の座を守りました。
GT300クラスでは、3番手スタートの2号車平良が14周目に1台パスし2位へ浮上。後方では、7番手スタートの31号車小高がハイペースでの追い上げを見せ、27周目には2号車に続く3位まで順位を上げました。
31号車は34周目にピットへ向かうと、ドライバーは小高のまま、タイヤも無交換でピットアウト。この作戦が功を奏し首位に立ちました。
同様にドライバー交代無し、タイヤ無交換作戦を採った野中の52号車も3位へとポジションアップ。堤へと交代した2号車は6位で中盤戦を争うこととなりました。
首位を行く31号車は、タイヤを交換したD’station Vantage GT3 777号車にかわされましたが2位で走行を続けました。
残り1時間15分ほどで52号車は2回目のピットへ向かい野中から吉田へ。31号車も小高から中村へとドライバー交代を行いました。
これに対し、1回目のピットでドライバーを交代している2号車は残り30分まで2回目のピットを遅らせ、ここでドライバー交代無し、タイヤ無交換という作戦を採り、31号車の前の2位でコースへと復帰しました。
3位の中村の31号車はUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI 6号車からの猛追を受け、表彰台争いを繰り広げましたが、76周目にかわされ4位へ後退。
2号車は2位のポジションを守ってチェッカー。最も重い54kgのサクセスウェイトながら開幕戦勝利に続く今季2度目の表彰台を獲得し、ドライバーズランキングでも2位を大きく引き離す首位堅守となりました。好走を見せた31号車が4位、52号車が5位。96号車が9位、60号車が10位に入りポイント獲得を果たしました。
Deloitte TOM’S GR Supra 37号車 ドライバー 笹原右京:
なかなか優勝できない期間が長かったので、勝てて本当に嬉しいです。ポールポジションからのスタートでしたが、正直自分たちが予選で使ったタイヤは、スタートにはあんまり適してはいなくて、厳しいスティントでした。ただそのファーストスティントで思いの外マージンを築くことができ、結構いい流れでしたが、14号車が非常に速いなという印象でした。セカンドスティントはタイヤを替えるなど色々して対策しましたが、ちょっとしたトラブルに見舞われており、何とかトップで最終スティントのジュリアーノに渡すというのが最大のタスクだったので、とにかくそこを乗り切りました。最後14号車がトップを走っていてペナルティということがあって、同じ陣営としては残念な気持ちも多いのですが、僕たちは僕たちでミス無く戦いきった結果がこうやって優勝っていう形になったんだと思います。ホンダからトヨタに移籍してSUPER GTに参戦して、ポールは取っているのに優勝できない、なかなか勝てそうで勝てなかった、何度もつかみかけたものもあったんですが、やっと今日そういったものを手に入れることができて、自分自身ほっとしたという気持ちと同時に、何よりこのチーム、特にトムスさん、そしてTGR、TCDの皆さんには本当に感謝してもしきれないぐらい、そういった思いです。
Deloitte TOM’S GR Supra 37号車 ドライバー ジュリアーノ・アレジ:
最高のレースで、右京の走りは素晴らしかったです。トップを走っていての後方からのプレッシャーは大変なもので、ミス無くポジションを守り抜くというのは大変だったと思います。私がバトンを受けとったとき、14号車とは僅差でしたが、ペースは良かったのでポジションは守れると思っていたのですが、残念ながらピットでかわされてしまいました。本当に残念だったのはペナルティを受けることになった彼らだと思いますが、そのおかげで我々はトップに返り咲くことができました。その後は彼らが追い上げてきましたがギャップを維持し、本当のレースができたと思いますし、真のレースを戦って得た勝利だと思います。この勢いを維持してチャンピオンシップを戦っていきたいと思っています。我々にとって本当に重要なレースになりました。昨年から厳しいレースを戦ってきたので、今日勝てて本当に、本当に嬉しいです。
ポール・トゥ・ウィンで初優勝を飾ったDeloitte TOM’S GR Supra 37号車とジュリアーノ・アレジ(左)、ミハエル・クルムチーム監督(中)、笹原右京(右) |
2位フィニッシュを果たした大嶋和也/福住仁嶺組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車 |
T300クラスで2位表彰台を獲得したmuta Racing GR86 GT 2号車の平良響(左)と堤優威(右) |
GT300クラスで2位フィニッシュを果たした堤優威/平良響組 muta Racing GR86 GT 2号車 |
第3戦 リザルト GT500クラス
第3戦 リザルト GT300クラス
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