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日産エンジン搭載のLMP2カーが上海で連勝【日産自動車】
2012年11月2日
– 2012 世界耐久選手権第8戦上海6時間レース–
FIA世界耐久選手権(WEC)最終戦は10月28日、上海インターナショナルサーキットでの6時間レースで行われ、ニッサンVK45DEエンジンを搭載したADRデルタがLMP2クラス2連勝を果たしました。またモーガン・ニッサンを駆るOAKレーシングも3位に入り、日産エンジン搭載車両がダブルポディウムを達成しました。
創設初年となった今季のWECでは、日産エンジンを搭載したチーム勢が、数々のポールポジションやレースでの勝利を獲得しました。その中で、日産のパートナーチームであるフランス拠点のシグナテック・ニッサンにとっては、厳しい一年となりました。数週間前のバーレーンではポディウムフィニッシュを果たして持ち前のペースを証明して見せましたが、今回はドライバーのジョルダン・トレッソン、フランク・マイリュー、オリビエ・ロンバルドの奮闘及ばず、LMP2クラス5位に留まりました。GTアカデミーで優勝後、GTレースから今季LMP2クラスでの活動を始めたトレッソンにとっては、WECの洗礼を浴びる形となりました。
2012年も、歴代GTアカデミー卒業生が随所で活躍を見せたほか、2012年卒業の新人も健闘しました。ルーカス・オルドネスはマーティン・ブランドルと組んでル・マンに参戦し、ベテランドライバーからプロフェッショナルなドライビングを学ぶ貴重な機会となりました。オルドネスはその後、米国で開催されたプチ・ル・マンではNissanデルタウイングのステアリングを託され、ドライバーのガナー・ジーネットと共に素晴らしいパフォーマンスを披露。近未来型のマシンで1000マイルを走破し、総合5位でのフィニッシュを遂げました。
GTアカデミーを卒業したばかりのヤン・マーデンボローは、今季急成長を見せたひとりで、さらに開発を進めているNissan GT-R Nismo GT3でレースに参戦。ピットではラップタイムに一喜一憂する状況も続きましたが、ブランズハッチではついに英国GTでの勝利を挙げ、その能力を証明しました。最後の最後でサスペンショントラブルに見舞われ、タイトル獲得こそ逃しましたが、新人のマーデンボローと投入したばかりの新マシンは充分にその存在感をアピールし、来季以降は周囲を脅かす存在として一目置かれることでしょう。
8月には、ことしのGTアカデミー選抜が世界4地域でクライマックスを迎えました。この選抜プログラムでは、ヨーロッパ、ドイツ、ロシア、米国から4人の才能あふれる若手を発掘。この4人のドライバーも、日産のドライバーデベロップメントプログラムでのトレーニングが佳境を迎え、GTアカデミーの優勝特典である1月のドバイ24時間に向けての準備が着々と進んでいます。
「オフシーズン」という言葉は、もはや存在しないも同然です。日産は2013年に向けて、新人ドライバーのトレーニングに全力を費やし、新しいシーズンのレース活動の準備に余念がありません。
「総合的に、2012年は日産にとっていいシーズンになりました。エンジンを供給するLMP2では数々の勝利がもたらされ、その実力を裏付けました」と日産のグローバルモータースポーツディレクター、ダレン・コックスは語ります。「日産エンジンを搭載するチームとの協力は、どれも喜ばしいものですし、ことし一年を通してのチームの懸命な努力は見事なものでした。パートナーチームであるシグナテック、グリーブスはあと一歩の結果が続いていますので、冬の間に気を引き締め直さなくてはなりません」
「LMP2以外では、Nissanデルタウイングが期待以上の活躍を見せてくれましたし、Nissan GT-R Nismo GT3は素晴らしいGT3マシンに仕上がりつつあります。ヤン・マーデンボローも、数々のサプライズをもたらしてくれました。GTアカデミーを通して見せてきた彼の才能は、期待通りのものでした。2013年も数々の活躍を楽しみにしていますし、来季も我々の歴史にまた素晴らしい1ページを残せることを期待しています」
世界耐久選手権 第8戦 LMP2クラス
WEC(世界耐久選手権)
WEC(世界耐久選手権)は、世界を転戦して行われるスポーツカー耐久レースです。これのLMP2(ル・マンプロトタイプ2)クラスに参戦する9台のうち6台に対し、ニスモが量産エンジンをベースに開発した「NISSAN VK45DE」エンジンを供給し、技術支援を行っています。
また、ル・マン24時間レースでは、LMP2クラスにエントリーする20台のうち、13台に同エンジンを供給し、技術支援を行います。
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