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電波を電気に変換する技術で離れた場所への電力給電を可能に【日本電業工作】
日本電業工作が電波を電気に高効率で変換する技術を開発!
消費電力の削減でエコに貢献し、離れた場所への電力給電を可能に!!
90%以上(※1)の高い電力変換効率を実現!!
日本電業工作株式会社(本社:東京都千代田区九段南4-7-15、社長:岩本眞)はこの度、電波(無線電力)を電気(直流電力)に変換する技術(レクテナ[Rectifying antenna]技術)を用い、90%以上(※1)の変換効率を達成いたしました。国内外含め電波技術開発企業では最高レベルの高い効率を表す数値です。
電子レンジを含むマイクロ波加熱装置において、従来、被加熱物へ吸収されない高周波電力は、抵抗体(水・発熱素子)により吸収・発熱して空間へ廃棄しています。このレクテナ技術は、電波エネルギーを高効率で電気に変換するエネルギーハーベスティング(環境発電)分野での応用が期待できます。
開発の経緯
無駄に消費されている電波を再利用するエコ技術が望まれているなかで、当社は電波応用技術分野の開拓メーカーとして、電波を利用し、電気(直流電力)に変換する技術開発に取り組みました。
課題
廃棄されていた電波エネルギーを効率的に再利用するには高い変換効率が必要となります。さらに小型軽量化も必要で、そのためにはアンテナ設計技術の開発が急務であり、不要波の再放射を低減する低損失なフィルタ技術も必要で、当社のアンテナ・フィルタ技術により課題解決に取り組みました。
開発した技術
当社は最適な設計・開発により、高効率化(2GHz帯において90%以上)、及び薄型(厚み0.2波長以下)の軽量化されたアンテナを開発しました。また、低損失・高減衰なフィルタで、整流回路からの不要波の再放射を-50dBc以下までに低減することに成功いたしました。
ユーザーメリット
メリット1
高周波を利用する機器で使われなかった電波を電力変換することができます。
例1)
マイクロ波加熱装置への応用により、従来、熱として廃棄されていたエネルギーを再利用できます。それにより、装置の消費電力を最大40%削減が可能となります。
例2)
携帯端末や家庭用/業務用電子レンジへの応用も可能です。
メリット2
離れた場所へも無線で給電することができます。
例1)
電池を搭載しないワイヤレスセンサ(バッテリーレスセンサ)と、レクテナの組合せにより必要時にのみセンジングして通信を行ない、データを取得するなど様々な応用が可能です。
例2)
ロボットやEV(電気自動車)への応用も可能です。
開発試作品写真
写真右:2.45GHz帯100W整流回路/写真左:マイクロ波帯レクテナ
今後
現在、お問合せを多数頂いており、その中の数社とはすでに開発が進行中です。
今秋には製品版のリリースも予定しております。
開発情報参考ホームページ
http://www.den-gyo.com/special01/01.html
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