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高品質・高効率・小型化を実現する車載用デジタル・オーディオ・パワーアンプを発表【STマイクロエレクトロニクス】

2012年10月23日

~ 135W(x 4)および50W(x 4)のSoCをはじめとするフル・デジタル・オーディオ・パワーアンプ・ファミリが、次世代のD級カー・オーディオを実現 ~

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーで、車載用オーディオ・パワーアンプの主要サプライヤ(1)であるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、業界初となるフル・デジタル・オーディオ・パワーアンプのシステム・オン・チップ(SoC)ファミリを発表しました。同製品は、ヘッドユニットおよび外部アンプなどの自動車のダッシュボードに固定する音響システムの操作パネルでの使用に適しています。

D級オーディオ・パワーアンプは、AB級アナログ・オーディオ・パワーアンプより約80%高い電力効率を実現しています。この高い電力効率によってオルタネータへの電力負荷が軽減されると共に、困難な熱設計にも大きく貢献します。
また、アナログ入力のD級パワーアンプと比較し、周辺部品の部品点数の削減が可能なため、ヘッドユニットなど標準的な実装スペースに制限が大きい設計に適しています。
また、追加機能やスピーカ・チャネルを搭載することができます。従来、D級車載アプリケーションは、コスト、基板サイズおよびEMI(電磁障害)の問題などにより、高出力外部アンプに限定されてきました。これらの課題を克服したSTのフル・デジタル・オーディオ・パワーアンプは、迫力ある高品質サウンドを一般的なヘッドユニット、外部アンプ問わず様々な車載機器で実現します。

昇圧コントロール機能を搭載したSTの新しいオーディオ・パワーアンプは、少ない部品点数で電源電圧を昇圧可能であり、高出力外部アンプの設計に最適です(FDA4100LV)。また、6Vまでの動作を保証した低電圧駆動を実現し、アイドリング・ストップ機能を搭載した自動車や、さまざまな動作モードによって電源電圧の変動が激しいハイブリッド車などにおいて、音の途切れのない再生を可能にする回路を搭載しています。

直接デジタル信号入力を可能とした最初の製品であるFDA4100LV(135W x 4)とFDA450LV(50W x 4)は、DAC・LPF・アナログボリュームICなどのアナログ信号入力タイプのD級パワーアンプに必要な小信号系の回路が不要となるため、基板の省スペース化と部品点数の削減が可能です。また、チップ内部でEMI特性の改善を可能とする回路も搭載し、設計工数の軽減にも寄与します。さらに、様々なインピーダンス特性を持つ多種多様なスピーカにおいて、特許取得済みのフィードバック・ループ設計によるオーディオ帯域でのフラットな周波数特性が、高品位な音質を実現します。その他、PWM発振周波数の高精度な変更が可能な特許取得済みの機能を搭載することで、チューナ回路との共存が可能となります。
そのため、EMIが軽減され、自動車EMC(電磁両立性)規格(CEI EN 55025およびISO 11452-2(2004))への準拠が容易になります。

STは、FDAフル・デジタル・オーディオ・パワーアンプ・ファミリの拡充を計画しています。2013年初旬には、2チャネルに対応した製品を発表する予定で、これにより、FDA4100LVもしくは、FDA450LVとの組み合わせによる最大6チャネルのシステムを2チップで構成することが可能になります。

FDA4100LVの特徴

・ 最大出力 : 135W x 4(FDA4100LV)、50W x 4 (FDA450LV)
・ スピーカ駆動力 : 4Ω / 2Ω / 1Ω
・ 車載アプリケーション向けの独自デジタル・オーディオ入力
・ 入力S/N比およびダイナミック・レンジ : 110dB / 108dB
・ 特許取得済みフィードバック・ループ設計によるコスト・部品数の低減
・ 昇圧ドライバ内蔵(FDA4100LV)
・ 自動車用EMI規格に準拠
・ I2Cインタフェースによるデジタル制御・診断
・ アイドリング・ストップ対応

FDA4100LVおよびFDA450LVは現在量産中で、単価は1000個購入時に約9ドルおよび約8ドルです。大量購入時の価格については、お問い合わせ下さい。

(1)調査会社であるIHS iSuppli社によると、STは車載用オーディオ・パワーアンプの世界的リーダーで、約50%のシェアを有しています。

STマイクロエレクトロニクスについて

STは、Sense & Powerおよびマルチメディア・コンバージェンス分野の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。
エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2011年の売上は97.3億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。

お客様お問い合わせ先

〒108-6017  東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス㈱
オートモーティブ製品グループ
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