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全閉型永久磁石同期電動機システムを鉄道車両に搭載し従来比約50%の省エネを実証【東芝】

2012年10月23日

当社は、阪急電鉄㈱(以下、阪急電鉄)8000系車両に高効率の全閉型永久磁石同期電動機(以下、全閉PMSM)と新たに開発した4in1VVVFインバータ装置を採用したシステムを試験搭載し、既設の誘導電動機(IM)とGTO素子注1を使用したVVVFインバータ装置のシステムを搭載した車両と比較して、約50%の消費電力量削減を実証しました。

今回開発した4in1VVVFインバータ装置は、1台の冷却器にインバータ回路を4回路搭載することで装置の小型、軽量化を実現しました。全閉PMSMと組み合わせることにより、力行注2の消費電力量を削減するとともに、当社独自の制御方法により電力回生ブレーキ注3の負担を増やして回生電力量を増加させ、車両全体の省エネを実現しています。

当社は、2012年9月に、阪急電鉄8000系車両の同一編成内に全閉PMSMと新たに開発した4in1VVVFインバータ装置のシステムと、既設のIMシステムを搭載して、各駅停車相当の運行パターンにて試運転を実施し、消費電力量を測定して、両者の比較を行ないました。その結果、力行の消費電力量約10%削減、回生電力量約85%増加、トータルで約50%の消費電力量削減結果が得られました。今後は、営業運転にて効果を実証していきます。

当社は既に、東京地下鉄株式会社(以下、東京メトロ)16000系車両にて採用されている高効率の全閉PMSMとVVVFインバータ装置のシステムにおいて、東京メトロ06系車両に搭載しているIMとVVVFインバータ装置のシステムと比べて、力行の消費電力量を削減し、制御の見直しによる電力回生ブレーキの負担の増加により、営業運転にて39%の消費電力量削減を実現しています。

近年の環境意識の高まりから、鉄道車両は更なる省エネルギー化が求められています。当社は今後も全閉PMSMに代表される高効率の装置を提供するとともに、輸送計画や制御システム、蓄電装置、電力供給システムなど、鉄道システムをトータルで設計することで、さらなる省エネ化を実現する鉄道エネルギーマネジメントシステム(鉄道EMS)に取り組んでいきます。


注1 : 半導体素子の一種で、素子自身で点弧(ターンオン)・消弧(ターンオフ)出来る機能を持つ。誘導電動機の駆動用インバータのスイッチング素子として使用されている。
注2 : 電力の供給を受けて車両が走行する状態。
注3 : 主電動機を発電機として用い、これによって発生した電力を電車線に返す電気ブレーキ。

新たに開発した4in1VVVFインバータ装置の写真


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