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「EXTREM (エクストレム)」コンセプトをサンパウロモーターショーで公開【日産自動車】

2012年10月22日

~ブラジル発、ブラジル市場に向けたアーバンスポーツカーコンセプト~


日産自動車㈱(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロスゴーン)は22日、第27回サンパウロ国際モーターショー(10月24日-11月4日)で「EXTREM(エクストレム)」コンセプトを世界に先駆けて披露しました。同車は、日産が初めてブラジル向けにデザインし、ブラジルで製作したコンセプトカーです。クルマを通じて自分を表現したいと考えるクルマ好きの若いお客さまに向けて、日産が提案する、ブラジルらしいエネルギッシュでワクワク感あふれるアーバンコンパクトスポーツカーです。



カリフォルニア州サンディエゴにある日産デザインアメリカ(NDA)が、ブラジルのデザイナーたちと共にデザインし、ブラジルで製作したEXTREMは、汎用性とタフさを、コンパクト2+2の機敏さと組み合わせた新しいジャンルのアーバンコンパクトスポーツカーです。

日産の常務執行役員・チーフ・クリエイティブ・オフィサーの中村史郎は、「ブラジルには、美しく素晴らしい自然と、情熱的で豊かな文化があります。しかし、それらがまだ十分にクルマに反映されているとは思えません。特に、現地で生産されている手ごろな価格のクルマのデザインやカラー、仕様は、やや保守的になりがちです。」と述べました。

「EXTREMのダイナミックで、インパクトの強いデザインは、現在ブラジル都市部に増えつつある、デザインに対する意識が高く、積極的に自己表現したいと考えている若いプロフェショナル層にアピールするよう創られました。2ドア、2+2のこの車は、ライトウエイトでありながら日々都市部のジャングルを駆け回れるだけの、ダイナミックなデザインと敏捷性とたくましさを持っています。」

EXTREMのサンパウロモーターショーでのお披露目は、日産のブラジルへの積極的な取り組みを明確に示しています。世界最大の新車市場のひとつであるブラジルにおける日産の2011年市場占有率は約2%で、2010年と比べ販売台数が倍増しており、2016年までには新車市場全体の占有率5%獲得を目指しています。また、リオデジャネイロ州レゼンデに建設予定の新工場は2014年前半に生産開始予定となっており、フル稼働で年間20万台の生産能力を持つことになります。

EXTREMは、量産化計画のない純粋なコンセプトカーですが、このクルマのデザインには、将来のブラジルや他の市場向けの日産車のデザインの方向性を垣間見ることができます。

ブラジル日産社長のクリスチャン・ムニエは、「私たちは、ブラジル市場に真剣に取り組んでいることを示すためにEXTREMを作りました。刺激的かつエネルギッシュ、人を惹きつけてやまないこのクルマには、日産が全てのクルマに注ぎ込んでいる情熱、イノベーション、そしてワクワク感が反映されています。」と述べました。

「EXTREM(エクストレム)」の概要

NDAのシニア・デザイン・マネージャー、ロバート・バウアーは、「私たちはこのクルマを『Baby Beast(ベイビービースト)』と呼んでいます。このクルマは、アーバンラリーカーであり、都会のジャングルで、機敏に自信を持って走れるタフストリートファイターなのです。」と語りました。

EXTREMのデザインについては、プロジェクト開始当初からブラジルからインスピレーションを得ることが極めて重要であると考え、デザイン構想の大部分はサンパウロで行われました。プロジェクトのマネージメントはNDAのデザイナーたちがサンディエゴから行い、クレイモデルとデジタルモデルはサンパウロ現地のリソースを活用して開発されました。ショーモデルもサンパウロで組み立てられました。

その結果、コンパクトスポーツカーの新しいジャンルとなる、魅惑的で特徴ある、独特なシルエットのコンセプトカーができあがりました。ボディの下半分と高い地上高がこのクルマの力強さを表現し、傾斜の強いルーフラインにはスポーティさが表れています。フロントガラスと両サイドのガラスが一体化された構造のガラス、浮いているかのようにに見えるルーフレール、独立したC ピラーなど革新的な要素の組み合わせが、オープンで広々としたキャビンを作り出しています。

ボディの形状は、力強さと敏捷さを感じさせ、がっしりとした筋肉質のフェンダーボリュームはシャープなキャラクターラインによって際立っています。重なり合うパネルと独特の面が相互に作用し合い、力強さを作り出しています。

EXTREMは実用的な側面も備え持っています。ルーフレールは荷積み用の止め具が組み込まれており、ユニークなシースルーのAピラーにより、車外への視認性が向上しています。

ヘッドライトとテールランプは、日産のシグネチャーグラフィックを用いており、先進的なLED技術が使われています。ガラスのハッチバックドアを取り囲むリアランプは、フィン状のランプが重なり合っており、軽快なイメージを醸し出すとともに軽量構造となっています。ひときわ目立つアルミ製のプレートが、その中心に据えられたエグゾーストの周りを囲み、強度を増すためにエンボス加工が施されています。

EXTREMは、タフさだけではありません。埋め込み型のドアハンドルや、一体化型サイドマーカーランプ、フェンダーに取り付けられた軽量ミラー、シームレスなキャノピーを作り出す凹凸のないAピラーとBピラーなど、質の高さ、細部へのこだわりも見ることができます。

リアには、優れた2段構造のラゲッジスペースが設けられています。ガラス製ハッチの外側から見えるトレイは、日常使用するアイテムの収納ができ、モノが動かないようにバンジーコード(伸縮性に優れたロープ)で固定できます。このトレイは着脱可能で、その下にはさらに収納スペースが隠れています。」

明るくハイライトの強いディープなメタリックオレンジのEXTREM専用ボディカラー「ソーラー コルテックス」は、ブラジルの自然への尊敬の念がこめられています。鮮やかな色のアクセントにより、弾けるようなエネルギーが加味されており、ガソリンキャップ、けん引用フック、ホイールにも使われています。光沢のある質感とマットな質感が組み合わせられたルーフは、特徴的なブラジルのグラフィックに着想を得たものです。

6本スポークの19インチの合金ホイールは、ダークな内側部分とつや消しメタルの外側部分の二重構造になっており、ブレーキがより冷却されるようになっています。

EXTREMには、ル・マン24時間耐久レースを走った革新的な「Nissanデルタウイング」のパワートレインと技術コンセプトを共有する、先進的なターボチャージャー付き(DIG-T)1.6L直噴ガソリンエンジンの搭載を想定しています。前輪駆動または4輪駆動を選択でき、ハンドリング性能向上のためトルクベクトリング機能が装備されています。

「魅惑的でエキサイティング、革新的で洗練されたデザインは、必ずしも高級車だけのものではなく、手に届くクルマにも巧みに取り入れることができることをEXTREMは示しているのです。同車は、このような可能性に対する日産のひとつの答えであり、日産とブラジルとのデザインにおける関わり合いにおいて新たな1ページを刻むものです」と中村は語りました。

「EXTREM(エクストレム)」の諸元

同車は、「マーチ」と同じ汎用性があり、高い評価を得ている日産のVプラットフォームを採用しています。

全長 : 3,850mm
全幅 : 1,765mm
全高 : 1,530mm
ホイールベース : 2,450mm



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