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ルノーと日産、最終契約の締結を完了

2023年7月26日

  

ルノーと日産、最終契約の締結を完了

  

ルノーグループ、日産自動車株式会社は7月26日、2023年2月6日に締結・公表された拘束力のある枠組み合意を踏まえた最終契約の締結を完了した事を発表しました。本契約で規定された取引は、規制当局の承認を含むいくつかの条件を前提にしており、2023年第4四半期に完了する予定です。

アライアンス会長のジャン・ドミニク・スナールは「本日署名した契約により、アライアンスは次の章に進むことになります。これらにより、我々の長年にわたるパートナーシップが強化され、アライアンス各社の価値創造の最大化に貢献します。また、これは新たなバランスのとれた、公正で効果的なガバナンスの基礎の構築につながります」と述べました。

日産自動車 社長兼CEOの内田 誠は「この最終合意の締結により、我々は相互に有益な革新的分野において、ルノー及び三菱自動車との協業が次のフェーズに進む事になります。これにより、『Nissan Ambition 2030』の取り組みや電動化戦略において新たな価値が創出されます。アンペアへの出資は、現在日産が欧州で進めている電動化の取り組みを補完、強化するものであり、コスト効率化、規制対応、EVやパワートレインのラインアップ拡大など多くのシナジー効果を生み出します」と述べました。

ルノーグループCEOのルカ デメオは「これらの契約は、グローバルに主要市場での事業を再活性させる堅固な基盤を提供し、ルノー、日産、三菱自動車をはじめとしたステークホルダーにとって何億もの価値を生み出す可能性を秘めております。また、急速に変革する環境の中、今回の合意により当社は戦略的アジリティーを得る事になります。我々は正しいマインドセットを共有しており、EVとソフトウエアに特化したアンペアに日産が強力なパートナーとして参加されることを歓迎します。これは欧州市場でフロントランナーを目指しているこのプロジェクトの魅力が認められた証であり、ルノーとアライアンスのパートナー企業が欧州のEVおよびソフトウエア競争のスターティンググリッドの先頭に立てる事を意味します」と述べました。

  

合意された新たな取り組み内容は、以下3領域です。

 ・インド、ラテンアメリカ及び欧州において、事業面で高い価値を創造するプロジェクト
 ・各社の新しい取り組みにパートナーが参加可能となる、戦略的な機敏性の向上
・リバランスされたルノーグループ・日産間の株式相互保有と強化されたアライアンスのガバナンス

一つ目の領域では、各社は新たにラテンアメリカ、インドおよび欧州においてウィン・ウィンで大規模かつ実行可能な主要なプロジェクトについて検討しています。その一つとして、ルノーグループと日産はインド事業への新規投資や新型車の投入を含む新たなコミットメントを発表しました。

二つ目の領域においては、三社は電動化や低排出技術に関する既存の戦略に沿って、事業に付加価値が期待できるパートナー各社のプロジェクトに投資・協業することで合意しました。

その一環として、日産はルノーグループが欧州に設立するEV&ソフトウエア新会社アンペアの戦略的投資家になる事を決定しました。具体的には、アンペアの戦略的な投資家として同社へ取締役を派遣する為、最大6億ユーロの出資を決定しました。この投資は日産の電動化戦略に沿ったものであり、日産が欧州市場、そして潜在的には他市場において定めている目標や取り組みを補完すべく、様々なベネフィットやシナジーが生まれると期待されます。

また、最終契約の締結に伴い、新たなガバナンス体制と両社株式の相互保有のリバランスが正式に定められた事になります。両社の新たなアライアンス契約の締結により、従来のアライアンス関連の契約(すなわち、改訂アライアンス基本契約、アライアンス及び資本参加契約および2019年3月12日の覚書)が置き換えられる事になります。

2023年2月6日に発表された通り、ルノーグループと日産はロックアップおよびスタンドスティル義務を伴う15%の株式を相互に保有することになります。ルノーグループは日産の株式28.4%をフランスの信託会社に信託し、一部の例外を除き、中立的に行使されます。また、ルノーグループは当該株式が売却されるまでの間、信託した日産の株式の全てに付随する経済面での権利(配当金と株式売却収入)を有します。尚、信託会社への信託に伴うルノーグループの財務諸表への減損影響はありません。

日産の株式28.4%が信託会社に信託されることに伴い、日産が保有するルノーグループの株式に付随する議決権が行使可能となります。ルノーグループおよび日産双方の議決権行使の上限は、行使可能な議決権の15%と定め、両社はこの範囲内で自由に議決権の行使が可能となります。

ルノーグループは、同社にとって商慣習上合理的な場合、信託会社に信託した日産株式の売却を指示しますが、特定の期間内に売却する義務は負いません。また、ルノーグループは日産と協調的で秩序あるプロセスにおいて自由に信託内の日産株式を売却できますが、日産(もしくは日産が指定した第三者)は筆頭の売却候補として優先的な地位を有します。

  

以上

  

  

  

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