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次世代鉛フリー快削黄銅GloBrass®の独占的ライセンスをLuvata社に供与【三菱マテリアル】

2023年4月26日

  

次世代鉛フリー快削黄銅GloBrass®の独占的ライセンスをLuvata社に供与
~鉛フリー黄銅製品を欧州、北米市場に広く展開へ~

  

三菱マテリアル株式会社は、鉛に関する欧米の各種規制に準拠した次世代鉛フリー快削黄銅「GloBrass®️」の特許について、完全子会社であるLuvata Oy(以下「Luvata社」)に対し、欧州および北米地域における独占的ライセンス権を付与する契約を締結しました。

GloBrass®️は、銅と亜鉛の配合を見直すことでメタルコストを抑制しつつ、当社の従来開発品と比べ、同等の強度・快削性と、約2倍の導電率を達成した合金で、自動車部品や電子部品への利用拡大が期待される製品です。さらに鉛含有量は0.09%以下で、水栓用途にも非常に有望です。現在はEUの飲料水規制に対応した合金としての登録を申請中、また鉛含有量に厳しい米国の飲料水規格NSF61(鉛溶出量制限5ppb)への対応に向けて、規格内容などの確認作業を進めています。

EUのELV指令*1・RoHS指令*2は、電気・電子部品や自動車部品に鉛、水銀、カドミウム、六価クロムなどの含有を禁止しています。このうち銅合金中の鉛については現在、一時的な例外(適用除外項目)として4%までの含有が認められています。鉛を含む銅合金の適用除外について、ELV指令は2025年に、RoHS指令は2026年7月に見直される予定です。なおRoHS指令については現在、技術専門家から欧州委員会に対し、適用除外範囲を絞り込む提案がなされているため、特に欧州市場では銅合金の鉛フリー化の進展が加速する見通しにあります。

当社とLuvata社は、欧州地域でのGloBrass®️の展開を見据え、EN規格*3の取得を進めており、取得後はEN規格のFRAND宣言*4の主旨に基づいて、GloBrass®️のライセンスによる早期の市場創造を戦略的に推進してまいります。

当社は、このたびの独占的ライセンス契約を通じ、Luvata社と共に欧州、北米地域の市場における製品開発やマ―ケティングなどに戦略的に取り組むことで、環境に配慮した鉛フリー黄銅製品におけるグローバル・ファースト・サプライヤーの地位を確立してまいります。

  

*1
ELV指令(End-of Life Vehicles)とは、廃自動車による環境負荷の軽減を目的としてEUが定めた指令。

*2
RoHS指令(Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical equipment)とは、電気・電子機器に含まれる特定物質の使用制限に関する指令。

*3
EN規格とは、欧州規格(European Norm、EN)の略称であり、欧州連合(EU)において使用される技術規格。EN規格は、EU加盟国間の技術的な統一を促進し、共通の基準を確立することを目的としたもの。
*4

FRAND宣言(FRAND declaration)とは、”Fair, Reasonable, and Non-Discriminatory”(公正・合理的・非差別的)の頭文字を取ったもの。特許権の保有者が自らの特許を標準技術に対して公正かつ合理的な条件で利用可能であること、かつ特定のライセンスを適用する際に差別しない宣言をすること。



GloBrass®️のブランドロゴ


製品事例
水栓・車載向け(バルブ・温度センサー・汎用品など)

【関連リリース他】 2020年9月7日
次世代鉛フリー快削黄銅”グローブラス”を開発
URL:https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/news/press/2020/20-0907.html

Luvata Oy コーポレートサイト
URL:https://www.luvata.com/ja

以上

<本件に関するお問い合わせ>
戦略本社
コーポレートコミュニケーション室:03-5252-5206

  

  

  

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