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WEC2023年シーズン 第3戦スパ・フランコルシャン6時間 プレビューTOYOTA GAZOO Racing、 ル・マン前哨戦の「ホーム」スパ6時間に挑む

2023年4月21日

  

WEC2023年シーズン 第3戦スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー
TOYOTA GAZOO Racing、
ル・マン前哨戦の「ホーム」スパ6時間に挑む

  

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、世界で最も壮観なサーキットのひとつであるベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで、4月29日(土)に決勝レースが行われる2023年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間レースに挑みます。

  


  

 スパ6時間レースは、TGRにとって6連覇を目指す第4戦ル・マン24時間レース100周年記念大会の前哨戦とも言えるレースであり、ル・マンへ向けた準備のためハイパーカーエントリーは更に増え、今大会は合計13台がグリッドに並びます。

 11台のハイパーカーによる激戦が繰り広げられた先週末のポルティマオでは、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車が勝利を挙げており、開幕戦セブリングも制しているTGRは、チームとして今季開幕からの3連勝を目指します。

 ポルティマオで完璧な勝利を飾った8号車の3名は、ドライバーズ選手権でも首位に立ちました。一方で開幕戦セブリングウィナーである7号車の小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名は、ポルティマオでは不運なトラブルに見舞われるも、諦めず9位でチェッカー。貴重なポイントを追加し、首位を13ポイント差で追う形になっています。

 スパ・フランコルシャンは、世界選手権黎明期の1953年からカレンダーの一戦に加わっており、長い耐久レースの歴史においても象徴的なサーキットです。TGRは、現行WECにおいてスパでは過去10戦を戦い、昨年の7号車による勝利を含めた7勝という記録を残しており、ハイパーカー時代に入ってからは過去2戦2勝です。

 ベルギー、アルデンヌの森の中に位置するスパ・フランコルシャン・サーキットの1周7.004kmと長いコースは、「スパ・ウェザー」と称される、予測不能な天候で知られており、また、魅力的な高速コーナーの組み合わせによるレイアウトでファンとドライバーに愛されています。チームの本拠地が位置するドイツ・ケルンが、このスパから国境を挟んで120kmほどしか離れていないこともあり、「ホーム」として多くの応援が期待できます。

 レースウィークは27日(木)、2度にわたる90分間の練習走行で開始され、28日(金)午前中の最後の練習走行で、午後に待つ予選への最終準備を行います。6時間にわたる決勝レースは29日(土)の現地時間12:45(日本時間午後7時45分)に、38台による激戦のスタートが切られます。

小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
 スパは、最大の目標であるル・マン前の最後の実戦であり、我々にとって非常に重要なレースです。また、チームにとってはホームレースでもあり、イベント中には、チーム本拠地のケルンから多くの関係者が家族連れで応援に来てくれるので、皆様に会えるのも楽しみの一つです。スパにはいつも多くの観客が集まってくれますが、今年はハイパーカーも増えるので、さらに盛り上がるでしょう。ライバルはレース毎に強くなっており、また、スパではさらに台数が増えることになるので、チームにとっても、ドライバーにとっても、忙しくタフな週末になると思います。スパは素晴らしいサーキットですが、色んなことが起こりうるので、上位を争うためには、車両セットアップやタイヤなど全て正しく把握し、ミス無く戦うことが必要です。多くの意味でル・マン前哨戦として理想的なレースであり、ここで好結果を残せれば、記念すべき100周年大会へ向けた完璧な準備となるでしょう。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
 スパは毎回良いイベントで、大好きです。スパには自信を持って臨みますが、まだシーズンは始まったばかりで、未知数な部分も多いです。上位を争えるポテンシャルがあることは確かですが、スパではライバルが更に増えます。レースの世界では、状況が急激に変わることも多いので、レース毎に対応していくしかありません。スパはシーズン最大のレースであるル・マン前の最後のレースであり、ル・マンに自信を持って臨むためにも、ここでの結果は重要です。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
 スパはとても特別な場所で、ドライブするのも最高だし、ベストサーキットのひとつだと思います。我々はずっとスパでは良いレースを戦ってきていますが、天候が大きな問題です。天気の変化は神のみぞ知るところですが、過去、春夏秋冬と全ての四季を1日で経験したこともありました。チーム、ドライバーにとって、そして、戦略の面でも大きな試練となります。加えて、次戦ル・マンは目の前なので、必要事項全てをしっかりテストし、また、我々自身も100%の準備をすることが重要です。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
 スパはハイスピードで、ランオフエリアも少ない、昔ながらのコースなので本当に走っていて楽しいですし、これまでに何度も良いレースを戦ってきました。WECではこれまでに5回勝っており、その記録を6に伸ばせればと思っています。また、スパでは天候とタイヤマネージメントがキーになります。1セットのタイヤでダブルスティントを走らなければならないので、タイヤ摩耗のコントロールがとても重要ですが、簡単にはいかないでしょう。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
 スパは、ドライバー誰もが5本の指に入ると思うコースで、みんな訪れるのを楽しみにしていると思います。アップダウンが大きく、美しいコースで、流れるようなレイアウトも本当に素晴らしいです。また、スパは耐久レースでの歴史も古く、いつも大観衆が迎えてくれる、特別な場所です。伝説的なスパ・ウェザーで知られていますが、今年の改良型GR010 HYBRIDでは、新しいレインタイヤとの組み合わせをほとんど経験していないため、その点では未知数な部分がまだ残っています。ただ、それもル・マンへ向けた最終準備のひとつのステップになるはずです。
平川亮(8号車 ドライバー):
 私自身はスパが好きですが、GR010 HYBRIDでレースを走ったことがありません。昨年のレースでは私のスティントが来る前にトラブルに見舞われてしまったので、今年はようやくレースできることを楽しみにしています。レース毎に競争は激しさを増しているので、今回のスパもさらにチャレンジングなレース展開になるということは間違いないですし、スパならではの天候もどうなるかわかりません。ル・マンへ向けた重要なレースなので、好結果で終えて完璧な準備ができるように集中します。

  


  

  

  

  

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