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NXP、S32R41高性能レーダー・プロセッサの量産開始を発表

2023年3月3日

  

NXP、S32R41高性能レーダー・プロセッサの量産開始を発表
S32R41を最初に採用する企業の1つとして、
ADASのトータル・ソリューションのエキスパートであるCubTEKが
次世代商用車向けの初のハイエンド・レーダー・センサにより、道路交通安全を向上

  

NXP SemiconductorsはスケーラブルなS32Rレーダー・プロセッサ・ファミリの最新製品の量産を開始すると発表しました。L2+自動運転と先進運転支援システム(ADAS)ソリューションに対応した厳しい処理要件を満たす高性能S32R41は高分解能コーナー・レーダーと前方の長距離レーダーの開発における中心的な役割を担います。ADASトータル・ソリューションのエキスパートである CubTEKはNXPのS32R41プロセッサとTEF82xx RFCMOSトランシーバを新しいハイエンド・レーダー・センサ・システムに採用します。このテクノロジは次世代商用車の高度な死角情報システム(BSIS)に使用され、歩行者や自転車などの交通弱者の交通安全性を高めることで運転手をサポートします。NXPの高集積プロセッサとワンチップ・レーダーで構成されるスケーラブルなレーダー・プラットフォームはアーキテクチャの互換性とソフトウェアの再利用性が高いことが、以前 NXPのS32R45を4Dイメージング・レーダーに利用した経験のあるCubTEKにとってメリットとなります。

車載レーダーは交通安全強化のセーフティ・クリティカルなADASアプリケーションにおけるセンサ技術として、急速に重要度を高めています。高いレーダー性能が求められる、要求水準の高いユースケースのひとつがBSISです。商用車は4方向すべてに大きな死角があり、右左折時に死角が大きく変化します。 FMCSA(米連邦自動車輸送安全局)によると、この死角の範囲は前方最大6m、後方最大9m、左側1車線幅、右側2車線幅に及ぶとされています。多くの場合、トラックなどの大型商用車が右左折時に歩行者や自転車に衝突すると深刻な結果をもたらします。以前はミラーの数を増やして運転手の視界を広げたり、車体の側面にアンダーラン・プロテクションを設置したりすることで交通弱者の安全性向上を図っていました。
それでも右左折時の事故がなくならないため、現在では死角検知(BSD)、車線変更アラート(LCA)、ターン・アシスト(TA)などを備えたBSISを装備するようになっています。

NXP S32R41レーダー・プロセッサは高分解能の長距離レーダー・アプリケーションだけでなく、CubTEK社のBSISなどの乗用車や商用車向け高度なコーナー・レーダー・アプリケーションのニーズにも対応します。このアーキテクチャはISO 26262の機能安全レベルASIL Dまでサポートし、高性能SPT(シグナル・プロセッシング・ツールボックス)とケイデンスBBE32 DSPレーダー・プロセッシング・アクセラレータから成る最適なプロセッシング・チェーンを構築します。デュアルMIPI CSI2インターフェースと8MBのローカルSRAMによる高い処理能力を持っており、高い角度分解能のレーダー・システムを実現します。さらに、EdgeLockTMに準拠したハードウェア・セキュリティ・エンジン(HSE)も備えており、OTA(Over-The-Air)アップデート機能とISO21434をサポートしています。NXPのS32R41プロセッサとレーダー・ソフトウェア開発キット(RSDK)を使用することにより、デベロッパーは高分解能の77GHzレーダー・センサ・アプリケーションを容易に構築し、最適化することができます。CubTEKのCTOのDennis Tsai氏は次のようにコメントしています。「NXPのS32R41レーダー・プロセッサは商用車の安全性向上に求められる技術的要件と商業的な要件の両方を満たす処理能力と接続性を備えた、市場で初めての製品です。CubTEKのシステムは ECE R151に準拠してBSD、LCA、TA機能を備えており、トラクターとコンテナの死角の問題を解決します。今回NXP社と協力し、私たちの最新のレーダー製品にS32R41プロセッサを採用できることを嬉しく思います。」

NXPのADASプロダクト・マーケティング担当ダイレクタのHuanyu Guは、次のようにコメントしています。「NXP S32R41プロセッサは低消費電力で優れた性能を持ち、次世代の高級レーダー・センサの要件を満たすテーラーメイド製品です。それによって、CubTEKのチームは180度という驚異的な視野角と110mを超える検知範囲を持つBSISを開発しました。S32R41プロセッサが乗用車セグメント以外にも広範に利用されることを非常に嬉しく思います。」

NXPの高性能S32R41レーダー・プロセッサについて、詳しくはnxp.com/s32r41をご覧ください。

  

NXP Semiconductorsについて

NXP Semiconductors N.V.(NASDAQ: NXPI)には、より良く、安全・安心なコネクテッド・ワールドを実現する画期的なテクノロジを生み出すために優秀な頭脳がそろっています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、オートモーティブ、インダストリアル& IoT、モバイル、通信インフラの各市場で新たな可能性を拓く一方、より持続可能な未来を実現するソリューションを提供しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPは世界30か国強で約3万1,000名の従業員を擁しています。2022年の売上高は132億1,000万米ドルでした。詳細はWebサイトwww.nxp.comをご覧ください。
NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造するプロセッシング・ソリューション、認証技術、コネクティビティ、高出力RFやアナログ製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、名古屋および大阪に営業所があります。詳細はWebサイトwww.nxp.jp(日本語)をご覧ください。

  

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〒150-6024 東京都渋谷区恵比寿4-20-3恵比寿ガーデンプレイスタワー24F

  

  

  

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