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EVの航続距離向上を支援する業界最高精度の バッテリ・セルおよびパック・モニタを発表【日本テキサス・インスツルメンツ】
2023年1月16日
EVの航続距離向上を支援する業界最高精度の バッテリ・セルおよびパック・モニタを発表
ASIL Dに準拠した新しい高電圧・高精度バッテリ・モニタにより、推定航続距離を高精度で改善
テキサス・インスツルメンツ (TI)は、車載用途のバッテリ・セルおよびパック・モニタを発表しました。同製品は市場で最高の測定精度を実現し、電気自動車 (EV)の駆動時間の最大化と、安全性の向上を実現します。
EV が一般的になりつつある現在、先進的なバッテリ管理システム (BMS)は、普及のための多種多様な市場要求に応えることが求められています。TIは、複雑なシステム設計の課題を解決することに重点を置き、最も先進的なBMS 製品のポートフォリオを提供しています。自動車メーカー各社はこれらの製品を採用することで、より安全で、より信頼性の高い運転環境を実現し、EV の普及を推進することができます。
TI の最新BMS 製品ラインアップは、『 BQ79718-Q1』バッテリ・セル・モニタ、および『 BQ79731-Q1』バッテリ・パック・モニタです。これらの製品は、バッテリの電圧、電流、温度を高精度で測定し、自動車があとどれぐらいの距離を走行できるかを効果的に判断し、バッテリ・パックの全体的な寿命と安全性を高める役割を果たします。
TI の BMS 事業部、ゼネラル・マネージャを務める Sam Wong は次のように語ります。「自動車メーカーはEVの航続距離を最大限に延長することを目指しています。そのためには、充電状態を正確に推定することが重要です。TI の新製品は、電圧と電流の測定精度を大幅に向上させ、自動車メーカー各社が自信をもって EV の真の航続距離を正確に測定することが可能となります」
業界をリードする精度で航続距離を延長
消費者のEV への移行に伴い、バッテリ電圧の測定における正確さと精度は、消費者のドライブ体験にとって非常に重要な役割を果たします。温度がわずかに変化しただけでも、EV の航続距離に大きな影響を及ぼす可能性があります。特に、より寒冷な気候条件下では、バッテリの航続距離が最大 40% 短縮する可能性があります。このような変動が原因で、バッテリの電圧と EV の予測航続距離にかなりの不確定性が生じることになります。
『BQ79718-Q1』 を利用すると、自動車メーカーは1 mV の精度の高性能なバッテリ・セル電圧測定によって EV の真の航続距離をフルに活かすことができます。また、『BQ79731-Q1』 では0.05% の精度でバッテリ・パック電流の測定を行うことができます。新製品は個別のセル・レベルとパック・レベルで充電状態と正常性の状態を高精度で測定して把握することができるので、残りの航続距離を的確に反映しEV のバッテリ動作時間に関する信頼性を高めることができます。
パックの電圧と電流の同期機能により充電状態の推定が向上
業界をリードする電圧と電流の同期機能(64 µs)の実現により、バッテリ・パックの電力を瞬間的に監視し、バッテリの正常性に関するリアルタイムのスナップショットを取得することができます。この機能を活用することで、セルのコア温度、バッテリの経年劣化、バッテリの充電状態を詳細に把握することができます。詳細は技術記事「 高度な EV バッテリ管理システム(BMS)向けのインテリジェントなバッテリ・ジャンクション・ボックスの設計方法」をご覧ください。
BMS の包括的な提供により、より高いレベルの安全性と性能を実現
『BQ79718-Q1』バッテリ・セル・モニタは、Automotive Safety Integrity Level(ASIL)精度 (主系、冗長系、残存誤差探索)を実現しています。その結果、自動車メーカー各社は市場にあるどのセル・モニタよりも優れた精度で車両バッテリ・パックの充電と放電を行うことができます。
『BQ79718-Q1』 バッテリ・セル・モニタと 『BQ79731-Q1』 バッテリ・パック・モニタは高性能 バッテリ・モニタとバランサで構成された TI の製品ラインアップに加わりました。加えて、このファミリには SPI/UART 通信ブリッジ・デバイスである 『 BQ79600-Q1 』も属しており、絶縁型通信プロトコルを使用して高信頼性かつ高速なデイジーチェーン通信を実現するのに役立ちます。
このファミリは、ワイヤレス BMS に適したワイヤレス・マイコンの 『 CC2662R-Q1』、絶縁型スイッチ・ドライバ『 TPSI3050-Q1 』、絶縁型スイッチ・デバイス『 TPSI2140-Q1 』を取り揃えた TI の包括的な BMS 製品ラインアップに加わります。TI は、リファレンス・ボード、エミュレータ、AUTOSAR(Automotive Open System Architecture:車載オープン・システム・アーキテクチャ)複合デバイス・ドライバが付属するBMS設計スイートも提供しています。
自動車メーカー各社が車両性能の最適化、開発の迅速化、安全で高信頼性、手ごろな価格の EVを開発できるよう支援することで、自動車のEV化を推進することにTI は引き続き尽力します。
パッケージ、供給と価格について
自動車メーカー各社は、TI.comで 399ドルで購入できるバッテリ・セル・モニタ BQ79718-Q1 評価モジュール『BQ79718EVM-049』を入手すると、設計を直ちに開始できます。18 チャネルの 『BQ79718-Q1』 は、10mm x 10mm の 64 ピン放熱強化、薄型クワッド・フラット・パッケージ (HTQFP) で形成され、1,000 個ご注文時の単価は 8.39 ドルです。
バッテリ・パック・モニタ BQ79731-Q1評価モジュール『BQ79731Q1EVM-060』は、TI.comで 199ドルでご購入になれます。バッテリ・パック・モニタ 『BQ79731-Q1』 は、7mm x 7mm の 48 ピン放熱強化、薄型クワッド・フラット・パッケージ (HTQFP)、1,000 個ご注文時の単価は 8.39ドルです。TI ウェブサイトでは、日本円でのご購入が可能です。また、お支払いオプション、各国・地域への出荷について各種オプションをご用意しています。
※すべての登録商標および商標はそれぞれの所有者に帰属します。
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