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車載カメラシステムのケーブルと接続コストを50%削減する同軸ケーブル伝送式のシリアルデータチップセットを発表【マキシム・ジャパン】
2012年9月20日
イーサネットケーブルの通常ソリューションに比べ低消費電力で信号処理を高速化するとともに電磁放射を低減
カリフォルニア州サンノゼ 2012年9月20日—Maxim Integrated Products, Inc. (NASDAQ:MXIM、以下Maxim)は、車載カメラシステムのコストを大幅に引き下げる2種類の高速シリアル化/デシリアル化(SerDes)チップセットを発表しました。MAX9273/MAX9272 (22ビット)とMAX9271/MAX9272 (16ビット)の両チップセットは標準的な同軸ケーブルで動作し、イーサネット環境で必要となるカメラ給電用の余分な配線が不要です。ハイエンドの車載カメラシステムでは、複数のカメラやケーブルが一般的に使用されています。そうした中、この同軸ソリューションは、従来の標準的なツイストペア(STP)ソリューションに比べてケーブルと接続のコストを50%削減することが可能です。
Maximの新しいカメラチップセットは、映像やメガピクセル画像の高速伝送に不可欠な、非常に高いデータレート(1.5Gbps)で動作します。同軸ケーブルを使用するこれらのチップセットではデータの圧縮が不要であるため、画像をただちに処理することができます。これは標識認識、衝突回避、暗視機能のようなセーフティアプリケーションに極めて重要な要件です。それに対して、イーサネットベースのソリューションではデータの圧縮が要求されるため、外付け部品が必要になり、コスト、消費電力、電力損失が増大します。新しいチップセットは外付け部品が不要であり、電源電流も75mAと小さいことから消費電力が抑制されるため、カメラの熱感度の問題を防止する上で有効です。また、これらのチップセットで使用する同軸ケーブルはイーサネットケーブルよりも丈夫です。遮蔽性能にも優れ、放射や干渉を抑えることができます。こうした利点の結果、新しいチップセットではイーサネットケーブルを使用したソリューションに比べて、よりクリーンで鮮明なカメラ画像が得られます。
主な特徴
● 1.5Gbpsのシリアルデータレートが高画質を保証
● 低消費電力(75mA)のためカメラのプラスチックカプセル封止が可能
● エラー検出/訂正機能がカメラのセーフティアプリケーションに最適
● ユーザーの利便性を高めるため、同軸ケーブルとSTPケーブルの両方に対応
コメント
● 「駐車時のパーキングアシストカメラの市場はここ数年で2桁台の伸びが予想されています。安全性は、米国のKT法(Kids and Transportation Safety Act)に見られるようにこの需要を牽引する要因となっていますが、車内で大型カラーディスプレイの使用が増していることも一因です。IHS Automotiveは、全世界のパーキングアシストカメラの需要が2013年には1,100万台を超えると予想しています」とIHS Automotiveのシニアアナリストのヘレナ・パースロー(Helena Perslow)は述べています。
製品仕様と価格
● MAX9271は32ピンTQFN (5mm x 5mm)、MAX9272は48ピンTQFN (7mm x 7mm)、MAX9273は40ピンTQFN (6mm x 6mm)で提供
● 苛酷な環境下で-40℃~+105℃の温度範囲での動作を保証
● 単価はMAX9271が3.74ドル、MAX9272が3.96ドル、MAX9273が3.81ドル(1,000個以上、FOB USA)※
※FOB : Free On Boardとは、貿易における取引条件の一つで、海上輸送または内陸水路輸送のみに使用され、本船甲板渡し条件を指します。
Maxim Integratedについて
Maxim Integratedは、お客様が差別化を図れるようなアナログインテグレーションを提供します。2012会計年度の売上高は24億ドルでした。
お問い合わせ先 : マーケティングコミュニケーション
PR-Japan@maximintegrated.com
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