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#12カルソニック IMPUL Zが新型Zのデビューイヤーでチャンピオンを獲得【日産自動車】

2022年11月6日

  

#12カルソニック IMPUL Zが新型Zのデビューイヤーでチャンピオンを獲得
GT300クラスは#56 GT-Rが2度目のシリーズチャンピオンに輝く
SUPER GT 2022第8戦レースレポート

  

11月6日 モビリティリゾートもてぎ(栃木県)

  

【GT500】
2022年SUPER GTシリーズ第8戦が11月5日、6日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されました。日産/NISMO陣営は、シリーズランキング1位、2位を占め最終戦となるこの戦いに挑み、タイトル獲得を目指しました。最終戦は規定により全車サクセスウェイトが0kgとなり、今季2勝を挙げランキングトップの#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代 勝正 / 高星 明誠)、今季1勝でランキング2位の#12 カルソニック IMPUL Z(平峰 一貴 / ベルトラン・バゲット)、ランキング7位の#23 MOTUL AUTECH Z(松田 次生 / ロニー・クインタレッリ)、ランキング9位の#24 リアライズコーポレーションADVAN Z(佐々木 大樹 / 平手 晃平)の4台のNissan Z GT500が参戦しました。

予選で#12 Zが3番手、#3 Zが4番手、#24 Zが5番手と
3台のZが上位の好ポジションを獲得

予選
予選日の11月5日、天候は晴れ、気温17度、路面温度28度のコンディションのもと、午後2時53分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。気温、路面温度ともに低めのなか、各車入念にウォームアップラップを行いアタックを開始。早めにアタックした#3 Zは千代が1分36秒129、若干他車にかかった#23 Zの松田は1分36秒390をマーク。4周目、5周目と続けてアタックした#24 Zの佐々木は5周目に1分35秒736とタイムを更新しました。#12 Zの平峰は4周目に1分36秒244でQ1を終えました。Q1の結果は、#24 Zが2番手、#3 Zが7番手、#12 Zが8番手でQ1突破を決め、#23 Zは僅差の9番手となり、Q2進出を逃しています。

午後3時44分からQ1上位8台による予選Q2が開始されました。GT300クラスのQ2でアクシデントがありGT500クラスのQ2開始が遅れたため、路面温度はさらに低下し難しいコンディションへと変化。Q1同様3周目にアタックした#3 Zの高星は1分35秒916、4周目にアタックした#12 Zのバゲットは1分35秒752、#24 Zの平手は5周目に1分36秒000のベストタイムにより、#12 Zが3番手、#3 Zが4番手、#24 Zが5番手と3台揃って上位を占め、決勝レースに向けて好位置を獲得しました。

#12 Zが2位表彰台を獲得し、シリーズチャンピオンに輝く
12位から4位まで追い上げた#3 Zが4位入賞を果たし、ランキング2位に

決勝
11月6日の決勝レースは快晴のもと、午後1時にフォーメーションラップが開始されました。気温16度、路面温度27度のコンディションのもと、2周のフォーメーションラップを経て63周のレースが開始されました。3番手スタートの#12 Zを駆るバゲットは、上位に迫りながら3番手をキープ。4番手からスタートした#3 Zの千代は1周目の5コーナーで他車と接触しながらも4番手を守ります。#23 Zのクインタレッリは3台をパスして6番手に浮上。5番手スタートの#24 Zは混乱の中ポジションを失い10番手で1周目を終えました。9周目、3コーナーから4コーナーにかけて、GT300クラスのマシンとGT500クラスのマシンが接触し、周囲を巻き込んだアクシデントが発生。これにより、#24 Zはリヤまわりを大きく破損してストップし、リタイアを余儀なくされました。#23 Zもアクシデントを避けたマシンと接触し、ピットイン。ダメージは思いのほか大きく、修復に多くの時間を要する事態となりました。このアクシデント直後に#3 Zは、1周目の接触により科されたドライブスルーペナルティを消化し、ポジションを大きく落とすことになりました。

9周目のアクシデントで導入されたフルコースイエロー(FCY)は11周目にはセーフティカー(SC)導入となり、#12 Zは3番手、#3 Zは12番手というポジションとなっています。SC中の15周目、メインストレートでGT300クラスのマシンが衝突するアクシデントが発生し、SC先導走行は継続され、レースは21周目から再スタートが切られました。22周を終え#3 Zがピットインしドライバーを高星に交代し、給油、タイヤ交換を終えました。ピット作業の早さとタイミングで#3 Zは大きくポジションを上げています。#12 Zは23周を終えてピットイン。ドライバーを平峰に交代し、通常作業を終え、ポジションをキープしてレースに復帰しました。トップはピットインを引き延ばす作戦のマシンとなり、その他はピットインを終えた26周終了時点で#12 Zは3番手、#3 Zは6番手を走行。トラブルの修復を終えた#23 Zは3周遅れの13番手となっています。

レースは後半戦に入り、上位陣は接近した戦いとなりました。37周を終え、トップがピットインすると、#12 Zはトップに1秒差の2番手、#3 Zは前車に1秒以内に迫る5番手となり、ペースに勝る両車はオーバーテイクに挑みます。周回遅れのGT300マシンが絡み、追い抜きが難しい状況が続きました。51周目、#3 Zは1コーナーで前車をパスして4番手にポジションアップ。さらにペースを上げて、前との差を詰めていきます。トップから4番手までは、それぞれ1秒前後の差でレースは終盤戦となりました。それぞれ一進一退を繰り返しながらも、それぞれポジションを守り切り、63周のレースはフィニッシュしました。2位表彰台を獲得した#12 Zは、シリーズランキングで#3 Zを逆転してチャンピオンになりました。ペナルティにより後方から追い上げた#3 Zは4位までポジションを挽回しフィニッシュし、シリーズランキングを2位で終えました。

2022年シーズンの全8戦を終了し、新型車であるNissan Z GT500は3回の優勝を成し遂げ、日産/NISMO陣営として7年ぶりとなるシリーズチャンピオンを獲得しました。Nissan Z GT500の速さと強さをレースで実現し、その成果としてシリーズランキング1位、2位を占めることができました。来シーズンも、より充実したレースができるよう、日産/NISMO陣営は全力を尽くします。

  

平峰 一貴 選手
「ファンの皆さん、応援ありがとうございます。やっとチャンピオンを獲ることができました。そしてチーム、NISMO、ブリヂストンやスポンサーすべての皆さんに、本当に感謝しています。今年でTEAM IMPULで走り始めて3年目なので、なんとかチャンピオンを獲りたい、負けたくないという気持ちで、自分なりに努力を重ねてきたつもりです。本当に厳しかった時もありますが、やっぱりファンの皆さんが応援してくれたことで力をいただき、ここまで来ることができました。まだ正直なところ実感は薄いのですが、どんな時でもTEAM IMPULを応援してくれた皆さんに、心から感謝しています。ありがとうございます」

ベルトラン・バゲット 選手
「皆さん本当にありがとうございました。チャンピオンとなったことを本当に誇りに思います。私がドライブした前半のスティントでは色々なことが起きました。タイヤのピックアップが厳しく、ポジションを落としたり、フルコースイエローやセーフティカーが導入される大きなアクシデントもありました。その中で自分を信じてポジションを上げ、そして最後の最後に平峰選手が素晴らしい走りで、勝利に導いてくれました。本当に嬉しく、まだ信じられないほどです。この1カ月のプレッシャーを乗り越えてチャンピオンを獲得できたのは、ファンの皆さんのおかげですし、日産/NISMO、ブリヂストン、星野一義監督、チームとチームメイトのおかげです。ありがとうございました」

星野 一義 TEAM IMPUL監督
「(スポンサーの)カルソニック/マレリに感謝です。カルソニック/マレリと日産、ブリヂストン、すべての関係者のサポートのおかげで本当に感謝しています。今年バゲットが入って、平峰と相談しながら本当にいい走りをしてくれて、使えば使うほどものすごくいいドライバーだって気づきました。平峰がクルマを先行して開発してくれて、最後のラップまで力を抜かない粘り強い走りを見せてくれました。ふたりのいいところでチャンピオンを獲ったという感じです。スポンサー、ファンの皆さん、本当にありがとうございました」

松村 基宏 日産SUPER GT チーム総監督
「新型Zを投入して1年間戦った結果、日産/NISMO陣営として7年ぶりのシリーズチャンピオンを獲得できたことを大変嬉しく思います。新型車両開発にあたっては、総合的な戦闘力アップと、どのコースでも速さを発揮できるマシン作りが目標でしたが、それが実現できた成果で、開発チームとレースを戦った各チーム、そして応援し続けていただいたファンの皆様に感謝いたします。我々NISMO Racing事業部は、自らのチームでマシンを走らせていますが、4台とも同じように開発とメンテナンスを行なってきました。そのなかで、TEAM IMPULがチャンピオン獲得という素晴らしい結果をもたらしてくれました。その他の3チームも、戦いを重ねるごとに開発グループとの連携が向上し、どのチームも上位争いできる力をつけてきました。不運なレースもありましたが、最終的にランキング1位と2位を占めることができたのは、日産/NISMO陣営全体の努力の成果で、総監督としてファンの皆様にこの成果をお見せすることができ、本当に良かったです。これもファンの皆様の声援があったからこそで、重ねて御礼申し上げます。そして、今後も日産/NISMO陣営へのご声援、よろしくお願いいたします」

  

【GT300】
GT300クラスには5台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、6番グリッドからスタートした#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がアクシデントを乗り越えて19位完走を果たし、2020年以来2度目のGT300クラスチャンピオンを獲得しました。また、#10 TANAX GAINER GT-R (富田 竜一郎 / 大草 りき)は8位、#360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木 孝行 / 名取 鉄平)は10位でそれぞれ入賞を果たしました。#10 GT-Rは、シリーズ全戦に参戦した大草がシリーズ3位となりました。

【GT500決勝 結果】63Laps
Pos No Machine Driver Time / Behind
1 100 STANLEY NSX-GT 山本 尚貴 / 牧野 任祐 2:04’58.929
2 12 カルソニック IMPUL Z 平峰 一貴 / ベルトラン・バゲット 1.212
3 14 ENEOS X PRIME GR Supra 大嶋 和也 / 山下 健太 1.888
4 3 CRAFTSPORTS MOTUL Z 千代 勝正 / 高星 明誠 2.795
13 23 MOTUL AUTECH Z 松田 次生 /
ロニー・クインタレッリ
3Laps
R 24 リアライズコーポレーション
ADVAN Z
佐々木 大樹 / 平手 晃平 55Laps

  

【GT500決勝 結果】63Laps
Pos No Machine Driver Time / Behind
1 55 ARTA NSX GT3 武藤 英紀 / 木村 偉織 2:05’07.068
2 87 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 松浦 孝亮 / 坂口 夏月 4.048
3 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田 広樹 / 川合 孝汰 8.204
8 10 TANAX GAINER GT-R 富田 竜一郎 / 大草 りき 25.117
10 360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木 孝行 / 名取 鉄平 51.315
14 11 GAINER TANAX GT-R 安田 裕信 / 石川 京侍 1’19.832
19 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 藤波 清斗 /
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
1’35.775
23 48 植毛ケーズフロンティア GT-R 井田 太陽 / 田中 優暉 1Lap

以上

  

  

  

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