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【業界初】電気自動車の使用済みバッテリーを産業用蓄電池として再利用【ダイヘン】
2022年9月27日
【業界初】電気自動車の使用済みバッテリーを産業用蓄電池として再利用
自家消費型太陽光発電向け「リユースバッテリーパッケージ」販売開始
■要旨
株式会社ダイヘンは、電気自動車(以下、EV)の使用済みバッテリーを再利用した産業用蓄電池と蓄電池用パワーコンディショナ(以下、PCS)を一体化した自家消費型太陽光発電向け「リユースバッテリーパッケージ」(以下、本製品)を販売開始します。本製品は、EVの使用済みバッテリーを産業用蓄電池として再利用することでコストダウンが図れるとともに、新品バッテリー製造時に発生する CO2排出量削減(Scope3「カテゴリ 1」に該当)に繋がり、お客様の脱炭素化の取り組みにも寄与します。
当社は、2022年5月に市場投入した「自家消費パッケージ」に本製品を加え、ラインアップを強化することで、お客様の施設状況や価格・容量・環境貢献量等、あらゆる条件、ご要望に幅広く対応した、最適な機器の提供が可能となります。
尚、産業用蓄電池にはフォーアールエナジー社が提供する信頼性・耐久性に優れた日産自動車製 EV「リーフ」の使用済みバッテリーを使用しており、自家消費型太陽光発電向けの産業用蓄電池としては十分な性能を満たしています。
■ 開発の背景
「2050年脱炭素社会」の実現に向け、世界中でEVシフトが加速しています。EVシフトにおける課題として、今後増加していくことが予想される使用済みバッテリーの処理(使途選定)、新品バッテリー製造時のCO2排出による環境負荷問題やレアメタルをはじめとする原材料の調達困難・価格高騰が課題となっています。それらの課題に対応するソリューションの一つとして、使用済みバッテリーの再利用に注目が集まっています。
一方、脱炭素化の取り組みの一つとして太陽光パネルを事業所・工場の屋根や空いた土地に設置して発電された電気を自社で使用する「自家消費型太陽光発電」の導入が活発化しており、中でも余剰電力の有効活用を目的として再生可能エネルギーの不安定性を補完する蓄電池の重要性が高まっています。しかし、昨今の蓄電池需要の増加に伴い入手が困難となっています。
そこで当社は、これらの課題を一挙に解決する製品として、EVの使用済みバッテリーを産業用蓄電池として再利用することに着目、PCSと一体化した自家消費型太陽光発電向けのパッケージ製品「リユースバッテリーパッケージ」をこのたび開発しました。
■製品の特長
1.コスト低減
・EVの使用済みバッテリーを再利用することで、現行品(新品バッテリーを使用した産業用蓄電池)と比較し導入コストを約30%低減
・冷却機器をエアコンからファンに変更することで、ランニングコストを約90%低減
2.環境配慮
・EVの使用済みバッテリーを再利用することで、新品バッテリー製造時に発生するCO2排出量を削減(お客様の Scope3「カテゴリ 1」に該当)し、脱炭素化に寄与
・レアメタルの資源再利用により資源枯渇問題に貢献
3.当社独自のEMS「Synergy Link」標準搭載
・お客様の既存設備や他の太陽光発電関連機器との連携が容易
・機器の追加、システム拡張、変更も簡単・低コストに実現
・リアルタイムでエネルギーを最適な状態に導き、太陽光発電電力を最大活用
■販売計画
受注開始日 | 2022年9月 |
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販売予定数 | 30セット/年 |
販売価格 | バッテリー価格の変動やお客様の ご要望により都度見積り |
■本件に関するお問い合せ先
株式会社ダイヘン EMS事業部 企画部
TEL:06-7175-8599
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