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新エネルギービジネスのグローバル・ハブ拠点「HORIBA eHUB」が稼働【堀場製作所】
2022年6月28日
新エネルギービジネスのグローバル・ハブ拠点「HORIBA eHUB」が稼働
~生産能力を3倍に拡大し、カーボンニュートラル実現に向けたニーズに対応~
株式会社堀場製作所(本社:京都市南区吉祥院宮の東町2、代表取締役社長 足立正之 以下、当社)のグループ会社で、燃料電池やバッテリー、水の電気分解により水素ガスを製造するエレクトロライザー(水電解装置)などの評価装置を開発・製造・販売するホリバ・フューエルコン社(ドイツ、バルレーベン)が建設を進めていた新施設が今春完成し本格稼働しました。
電動車両開発や水素をはじめとした新エネルギービジネスのニーズにタイムリーに応えるグローバル・ハブ拠点として事業成長を遂げることをめざし、当施設を「HORIBA eHUB(ホリバ イーハブ)」(“e”はenergy:エネルギー、electrification:電動化)と名付けました。HORIBA eHUBは、従来の5倍となる7,000㎡の広大な生産エリアを有し、2023年中をめどに生産能力を従来の約3倍に増強することを計画しています。また、今後世界的に高まりが期待できる水素製造のニーズを見据えて、さらなる生産増強に対応することも可能です。
環境意識の高い欧州ではCO2を排出しない自然エネルギー由来電力によるグリーン水素製造が注目されています。そのため、大規模なグリーン水素製造に求められるエレクトロライザーのニーズがエネルギー市場で高まっており、HORIBAのエレクトロライザー開発用評価装置と製造用検査装置のニーズも高まっています。
ホリバ・フューエルコン社が持つ燃料電池、バッテリー、エレクトロライザーの評価技術と、HORIBAグループがもつさまざまな技術を有機的に組み合わせ、アプリケーションの幅を広げることで、新エネルギービジネスにおけるグローバル・ハブ拠点として多様な市場ニーズに応えていきます。
「HORIBA eHUBから世界へ」を合言葉に、カーボンニュートラルの実現に貢献する最適なソリューションを発信していきます。
ホリバ・フューエルコン社 新施設「HORIBA eHUB」 |
【新施設「HORIBA eHUB」建設背景とねらい】
世界的規模でカーボンニュートラル社会実現への動きが加速し、CO2排出量削減に向けた自動車メーカーの需要だけでなく、エネルギー集約型産業(化学・鉄鋼など)へのクリーンエネルギー供給など、市場ニーズも多様化しています。
「HORIBA eHUB」ロゴ |
このような市場変化を捉え、当社は中長期経営計画「MLMAP2023」※1においてエネルギー・環境市場を注力市場の一つに位置付けてビジネス拡大に取り組んでいます。
2018年9月にHORIBAグループに迎えたFuelCon社(現ホリバ・フューエルコン社)は、燃料電池評価の知見を活かした高度な水電解(水の電気分解)評価装置を開発、生産しており、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)が主導する水素プロジェクト「H2Giga」※2にも参画しています。欧州を中心に取り組みが進む、自然エネルギー由来の電力などを活用してグリーン水素を「つくる」「ためる」「つかう」プロセスにおいては、水の電気分解によって水素ガスを製造するエレクトロライザー(水電解装置)の性能・効率向上に期待が寄せられており、大規模なグリーン水素製造のために、今後ますますエレクトロライザーの開発・生産ラインにおける評価装置へのニーズの高まりが期待できます。
こうした背景から、従来の5倍にあたる7,000㎡の生産エリアを有する新施設「HORIBA eHUB」をこのたび開設し、2023年中をめどに生産能力を従来の約3倍に増強することを計画しています。世界的に高まる水素製造への投資に応え、さらなる生産増強に対応することも可能です。
バッテリー、燃料電池、エレクトロライザー評価装置「Evaluator」シリーズの製造ライン1 |
バッテリー、燃料電池、エレクトロライザー評価装置「Evaluator」シリーズの製造ライン2 |
【「HORIBA eHUB」施設概要】
所在地:Otto-von-Guericke-Allee 20, 39179 Magdeburg-Barleben, Germany
建屋面積:9,900 ㎡(開発・生産エリア 7,000㎡、オフィスエリア 2,900㎡)
敷地面積:29,000 ㎡
建築構造:鉄筋コンクリート構造 5階建て
従業員数:139人(2021年12月31日時点)
投資額:2,870万ユーロ
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