ニュース

東陽テクニカ製エミッション計測評価ソフトウェア「EPX」シリーズ マレーシアにあるキーサイト社の認定試験ラボに納入

2022年6月2日

  

東陽テクニカ製エミッション計測評価ソフトウェア「EPX」シリーズ
マレーシアにあるキーサイト社の認定試験ラボに納入

~東南アジアでの認定試験ラボとして初採用~

  

 株式会社東陽テクニカ(本社︓東京都中央区、代表取締役社長︓高野 俊也、以下 東陽テクニカ)は、 自社開発のエミッション計測評価ソフトウェア「EPX」シリーズ※1 が、米国キーサイト・テクノロジーズ・インク(以下 キ ーサイト社) が東南アジアで規格適合試験が可能な認定試験ラボとして運営している Regulatory Test Lab(マレーシア・ペナン州、以下 ペナン試験ラボ)に導入されたことをお知らせいたします。

※1 放射エミッション計測用「EPX/RE」、伝導エミッション計測用「EPX/CE」および自動車・車載機器向け「EPX/VE」の3製品で構成。


キーサイト社製 EMI レシーバー「9048B PXE」(図左)と、
東陽テクニカ製 エミッション計測評価ソフトウェア「EPX」(図右)

  

【 背景/概要 】
 キーサイト社のペナン試験ラボは、EMC 試験の国際規格に適合した試験が可能なラボとして米国 A2LA(The American Association for Laboratory Accreditation)より認証を受け、2020 年に設立され、主にマレ ーシアの通信・家電・自動車業界において利用されています。
 このたび、ペナン試験ラボでは、最新 EMI レシーバーとしてキーサイト社の「N9048B PXE」および、その特長を 最大限活用できるよう設計した東陽テクニカのエミッション計測評価ソフトウェア「EPX」シリーズを、東南アジアの認 定試験ラボとして初めて導入しました。これにより、試験時間だけでなく、試験結果レポートの作成など製品開発 に関わる時間も短縮されます。
 東南アジアにおける、キーサイト社の EMI レシーバー「N9048B PXE」を含む東陽テクニカ製 EMC※2 試験ソフ トウェアおよびシステムの納入/サポートは、東陽テクニカの現地代理店である JS Denki Pte. Ltd. (本社︓シ ンガポール、以下 JS Denki) が担っています。今後、東陽テクニカは JS Denki とともにこのペナン試験ラボをデ モ環境として利用し、東南アジアにおける EMC ソリューションの販売を強化、製品開発サイクルの加速化や効率 化を支援することで、マレーシアを中心とした東南アジア諸国の製造業発展に貢献いたします。 参照︓キーサイト社 EMI レシーバー「N9048B PXE」およびペナン試験ラボ Web ページ
 https://www.keysight.com/jp/ja/product/N9048B/pxe-emi-receiver-1-hz-44-ghz.html
 https://www.keysight.com/jp/ja/products/services/test-as-a-service-taas/regulatory-test-lab.html

※2 ElectroMagnetic Compatibility︓電磁環境両立性や電磁両立性と呼ばれる。EMC 試験では、電子機器が放出する電気的ノイズが
   他の機器へ影響を与えないこと、外部からの電気的ノイズにより電子機器の正常動作が妨害されないこと、という二つの特性を
   測定し、評価する。


キーサイト社 ペナン試験ラボ 電波暗室

 東陽テクニカのエミッション計測評価ソフトウェア「EPX」シリーズは、キーサイト社の最新 EMI レシーバー 「N9048B PXE」に世界で初めて搭載された Accelerated Time Domain Scan(A-TDS︓広帯域タイムド メイン・スキャン)機能を自動測定シーケンスに組み込むことで、ノイズ取りこぼしがなく信頼性の高い放射エミッショ ン自動測定を可能にしたソフトウェアです。測定したノイズデータは周波数的な振舞いだけでなく時系列の振舞い も解析可能で、ノイズの出現間隔・頻度が可視化できるため、ノイズ源の特定ならびに対策にも非常に効果的で す。東陽テクニカが長年にわたり培った EMC ソフトウェア開発の知見を活かして特許技術を開発し、「N9048B PXE」が持つ 350MHz の広い FFT(高速フーリエ変換)帯域幅※3 の利点を維持しつつ国際規格に適合した試験 を常時可能にしました。

※3 測定した信号を一度にスペクトラム変換できる周波数範囲

【 「EPX」シリーズの二つの機能と特許技術 】
 「EPX」シリーズには、東陽テクニカが開発した二つの特許技術を用いた機能―『不要インパルス除去機能』と『規格適合性評価機能』が実装されています。これにより、EMI レシーバー「N9048B PXE」を使った広帯域の測定における課題を解決します。

① 『不要インパルス除去機能』
  特許技術“スペクトラム分析方法及びその装置”を用いた機能。
  静電気やクリック ※4 のような測定対象外のノイズによって本来のターゲットである電磁ノイズが隠れて
  しまうことを防ぎます。
② 『規格適合性評価機能』
  特許技術“放射妨害波測定方法及び放射妨害波測定システム”を用いた機能。
  国際規格への適合試験を測定エンジニアの経験やスキルに関わらず実施できるようにしました。

<特許概要>
●スペクトラム分析方法及びその装置 (特許第 6533024 号)
 登録日︓2019 年 5 月 31 日
●放射妨害波測定方法及び放射妨害波測定システム (特許第 6505348 号)
 登録日︓2019 年 4 月 5 日

※4 瞬間的に発生する極短い電磁ノイズ。不連続な妨害波として、伝導エミッションとは別の測定法で評価される。

【 「EPX」シリーズの主な特長 】
 ・ A-TDS を組み込んだ 2 種類の高信頼自動測定シーケンス
  - FFT 帯域幅内のギャップレス測定を重視した Realtime Scan 測定シーケンス
  - 1 回あたりの測定時間短縮を重視した周波数ステップ測定シーケンス
 ・ QP 値検波を用いたプリスキャン
 ・ 広い帯域を覆い隠すインパルス(PK/MaxHold)を除去したノイズ解析
 ・ ノイズの振舞いを解析して適切な Dwell Time を自動設定
 ・ ノイズの時系列でのデータ評価
・ オフィス系ソフトウェアでのレポート作成機能

【 導入時期 】
2022 年 2 月

<JS Denki Pte. Ltd.について>
 JS Denki はシンガポールで 2002 年 8 月に設立以来、EMC 試験ソリューションプロバイダーおよびシステムイ ンテグレーターとして、プロフェッショナルで信頼性の高いサービスを提供しています。2004 年にはマレーシアにもオフ ィスを開設し、東南アジア諸国で事業を展開してきました。その後中国でも事業を拡大し、さまざまな国や地域に 最も有用で信頼性の高い EMC 試験ソリューションおよびサービスを提供すべく、世界のリーディングサプライヤーの 製品を用いたシステム構築や質の高い技術サポートを提供しています。
 JS Denki Pte. Ltd. Web サイト(英語)︓https://jsdenki.com.sg/

<株式会社東陽テクニカについて>
 東陽テクニカは、1953 年の設立以来、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新に貢献 してまいりました。その事業分野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェ ア開発、ライフサイエンス、セキュリティなど多岐にわたります。5G 通信の普及、クリーンエネルギーや自動運転車の 開発などトレンド分野への最新の技術提供に加え、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力し、国 内外で事業を拡大しています。最新ソリューションの提供を通して、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の 発展に貢献してまいります。
 株式会社東陽テクニカ Web サイト︓https://www.toyo.co.jp/

  

本件に関するお問い合わせ先

株式会社東陽テクニカ 経営企画部マーケティング課
TEL:03-3279-0771(代表) 
E-mail:marketing_pr@toyo.co.jp
製品サイト:https://www.toyo.co.jp/emc/products/list/contents_type=151

  

※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、
 予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。

  

  

  

株式会社東陽テクニカ ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#東陽テクニカ
#EMC
#ソフトウェア
#2022年6月2日