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Nissan Z GT500が初優勝。日産/NISMOは鈴鹿での4連勝を達成
2022年5月29日
Nissan Z GT500が初優勝。日産/NISMOは鈴鹿での4連勝を達成
GT300クラスは#56 GT-Rが3位表彰台を獲得
5月29日 鈴鹿サーキット(三重県)
【GT500】
2022年SUPER GTシリーズ第3戦が5月28日、29日に鈴鹿サーキットで開催されました。前戦でクラッシュを喫した#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代 勝正/高星 明誠)のチームは、短いインターバルながら全力でマシンの修復を行い、第3戦に向けて万全な準備を整えました。日産/NISMO陣営にとって鈴鹿サーキットはNissan GT-R NISMO GT500で3連勝しているコースで、Nissan Z GT500でも4連勝目とシーズン初優勝を目指すレースになりました。第2戦までの結果によって、#23 MOTUL AUTECH Z(松田 次生/ロニー・クインタレッリ)は30kg、#12 カルソニック IMPUL Z(平峰 一貴/ベルトラン・バゲット)は19kg、#3 Zは12kg、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z (佐々木 大樹/平手 晃平)は3kgのサクセスウェイトが搭載されています。
#3 CRAFTSPORTS MOTUL Zが予選3位
予選
予選日の5月28日、天候は晴れで気温28度、路面温度44度のコンディションの下、午後3時28分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。松田がアタックする#23 Zは、2周にわたりタイヤをウォームアップして3周目に1分45秒360をマーク。#3 Zは千代がアタックを担当し、3周目にコースレコードを更新する1分44秒230をたたき出しました。#12 Zは平峰が4周目に1分45秒140、#24 Zは平手が3周目に1分45秒233のベストタイムをマークして予選を終えました。最終的に#3 ZがトップタイムでQ1を終え、7位となった#12とともにQ2進出を果たしました。僅差の争いのなか、#24 Zは10位、#23 Zは12位となりました。
午後4時6分から上位8台による予選Q2が開始され、#3 Zの高星が1分44秒425で3位、#12 Zのバゲットが1分45秒662で7位となり、上位グリッドから決勝レースに挑みます。
1周目で首位に立った#3 Zが優勝、Nissan Zの初優勝と鈴鹿での4連勝を達成
決勝
5月29日は日差しの強い快晴で、夏のような暑い天候となりました。ウォームアップでのアクシデントにより、予定より10分遅れの午後2時40分に、気温32度、路面温度47度のコンディションのもとフォーメーションラップが開始されました。レーススタート直後から激しいトップ争いが行われ、千代がドライブする#3 Zが第2コーナーで2番手に上がり、130Rでトップをオーバーテイクしトップに立ちました。#24 Zは9番手、#23 Zが11番手とポジションを上げて1周目を終了。#12 Zはトラブルが発生しスローダウン、大きく順位を落とすと2周目にマシンを止めてリタイアとなりました。#3 Zは快調なペースで後続を引き離し、10周終了時には4.6秒の差をつけてトップを快走。#24 Zは8番手、#23 Zは10番手と先行車のピットインによりポジションを上げています。11周目、GT300のマシンのアクシデントによりセーフティカー(SC)が導入されました。15周目にレースが再開され、3台のZはポジションをキープします。
19周目からGT500クラスではピットインが始まりました。#23 Zが21周目に、#3 Zが22周目に、#24 Zが24周目にピットインを行いました。28周目にGT500クラスは全車がピットインを終了。この時点で#3 Zをドライブする高星は好ペースで後続を引き離し、2番手に16秒以上の差を広げてトップを快走。平手がドライブする#24 Zが9番手、松田がドライブする#23 Zが10番手を走行しています。34周目には先行車がピットに入り、#24 Zが8番手、#23 Zが9番手にポジションを上げました。
39周目、GT500マシンとGT300マシンのアクシデントによって2回目のSCが導入されました。レース再開は残り9周となった44周目で、20秒以上あった#3 Zのマージンはなくなり、超スプリントレースの様相となりました。2度目のリスタートも完璧に決めた#3 Zの高星は、1周で3秒近く差を広げてトップを堅持し、危なげなく52周のチェッカーフラッグを受けました。リスタート後、ペースを上げた#24 Zは45周目に前車をパスし7番手となり、終盤さらに前車に迫り、最終ラップでオーバーテイクに成功して6位でフィニッシュ。#23 Zはレース中盤のGT300マシンとの接触にドライブスルーペナルティの裁定が下され、46周目にペナルティを消化し12位に後退しました。
日産/NISMO陣営は、新型Zを投入した今シーズン、初の優勝を獲得しました。また、鈴鹿サーキットでは日産/NISMOがGT500クラス4連勝となり、NISSAN GT-R NISMO GT500からNissan Z GT500へと、高いポテンシャルが引き継がれたことを証明しました。
千代 勝正 選手
「今回はチームの勝利だと思います。結果でチームに返すことができたのはうれしいですし、予選決勝と全周プッシュして、高星選手も走行時間が少ないにもかかわらず走り切ってくれました。5年間ずっと勝てなかったことが嘘みたいなレースができたので、本当にチーム、マシンを開発してくれた方々とタイヤメーカーに感謝です。Nissan Z GT500を開発するうえで、昨年亡くなられた(NISMOの)鈴木 豊監督が尽力してくださっていて、今回は鈴木監督が見守ってくれていたレースではないかなと。いい報告ができると思います。今後も1戦1戦を着実に戦っていきたいです」
高星 明誠 選手
「気持ちを切り替えて、前戦のことは意識せず鈴鹿に挑みました。走行時間の少なさが不安な部分ではありましたが、完璧なレースができたと思います。これまで4年、GT500クラスをKONDO Racingで戦ってきましたが、そのなかで多くを学ばせてもらいました。そこで身につけた経験を活かして勝つことができ、うれしく思っています。Nissan Z GT500には常に速さがあるので、今回の優勝に浮かれず、今後も着実にポイントを重ねていきたいと思っています」
【GT300】
GT300クラスには6台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、予選3位の#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波 清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が3位表彰台を獲得しました。#56 GT-Rは、シリーズ首位を堅持。#34 BUSOU raffinee GT-R(柳田 真孝/井出 有治)は予選21位から6位まで浮上しフィニッシュしました。
Pos | No | Machine | Driver | Time / Behind |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL Z | 千代 勝正 / 高星 明誠 | 1:55’50.895 |
2 | 17 | Astemo NSX-GT | 塚越 広大 / 松下 信治 | 4.549 |
3 | 37 | KeePer TOM’S GR Supra | サッシャ・フェネストラズ / 宮田 莉朋 |
4.832 |
6 | 24 | リアライズコーポレーション ADVAN Z | 佐々木 大樹 / 平手 晃平 | 10.429 |
12 | 23 | MOTUL AUTECH Z | 松田 次生 / ロニー・クインタレッリ | 54.222 |
R | 12 | カルソニック IMPUL Z | 平峰 一貴 / ベルトラン・バゲット | 51Laps |
Pos | No | Machine | Driver | Time / Behind |
---|---|---|---|---|
1 | 7 | Studie BMW M4 | 荒 聖治 / 近藤 翼 | 1:57’34.344 |
2 | 5 | マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 |
冨林 勇佑 / 平木 玲次 | 9.612 |
3 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | 藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ |
9.883 |
6 | 34 | BUSOU raffinee GT-R | 柳田 真孝 / 井出 有治 | 1Lap |
15 | 10 | TANAX GAINER GT-R | 富田 竜一郎 / 大草 りき | 1Lap |
19 | 360 | RUNUP RIVAUX GT-R | 青木 孝行 / 柴田 優作 | 2Laps |
21 | 48 | 植毛ケーズフロンティア GT-R | 井田 太陽 / 平木 湧也 | 2Laps |
R | 11 | GAINER TANAX GT-R | 安田 裕信 / 石川 京侍 | 16Laps |
以上
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