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高耐熱リチウムイオンキャパシタが水素燃料電池ドローンの補助電源に採用【ジェイテクト】
2022年3月3日
高耐熱リチウムイオンキャパシタが水素燃料電池ドローンの補助電源に採用
ジェイテクト製品による次世代水素燃料電池ドローンの運動性能向上への貢献
株式会社ジェイテクト(本社: 愛知県刈谷市、社長: 佐藤和弘、以下「ジェイテクト」)が2019年10月より量産開始した高耐熱リチウムイオンキャパシタならびに補助電源システムが、株式会社ロボデックスにて開発中の水素燃料電池ドローン、次世代機へ搭載されることになりました。
概要
物流やインフラ点検などでの利用に期待される産業用ドローンの長時間飛行の実現に向け、水素燃料電池の搭載・実用化が期待されています。株式会社ロボデックスは、国内でいち早く水素燃料電池ドローンに関する経産大臣特認、国土交通省航空局の水素燃料電池の飛行許可を取得し、国内外の企業と協力して水素燃料電池ドローンの実用化に取り組んでいます。
ジェイテクトのキャパシタは、水素燃料電池が苦手とする大出力供給、電力変動吸収を担い、ドローンの運動性能を飛躍的に高めることを期待されています。
【ロボデックス製 水素燃料電池ドローン】 |
【ジェイテクト製 リチウムイオンキャパシタ】 |
リチウムイオンキャパシタの概要と主な特長
キャパシタとは、二次電池に分類される蓄電デバイス。特長は、電気の出入り(放電・充電)が非常に早く、出力密度に優れており、繰り返し充放電による性能劣化が少なく、寿命が長いことなどがあります。
ジェイテクトのリチウムイオンキャパシタの主な特長
① 業界トップの動作温度範囲
独自技術により、従来のキャパシタの動作温度範囲を凌駕する-40~85℃を実現。
電圧制限することで100℃まで使用可能。
【ロボデックス製 水素燃料電池ドローン】 |
② 高負荷連続使用時での高耐久性
耐熱性向上により、高負荷連続使用時の自己発熱(ジュール発熱)に伴う劣化を大幅に抑制。
③ 発火しにくい材料使用による安全性
リチウムイオン電池と異なり、正極に活性炭を用いることで発火を抑制。
補助電源システムの主な特長
ジェイテクトでは、12V系電源を搭載する大型車両へのEPS搭載を支援することを目的として、キャパシタと充放電コントローラーを従前のEPSに付加するシステムを開発。12Vの車両電源に対しキャパシタからの6Vの電圧を付加し18Vの高出力化を実現し、大型車両で必要な操舵アシスト力を確保。乗用車向けのキャパシタの活用は補助電源用途に留まらず、車両電源失陥時にはバックアップ電源として作動するなど自動運転車両の信頼性向上に貢献。
自動車向けに培った電源システムをドローン用48V電源に改造し搭載。ドローン電源電圧を最大65Vまで昇圧することを実現し、最大電力を最大出力2400Wから3250Wまで引き上げ。
【EPS向けの補助電源システムをドローン向けに展開】 |
水素燃料電池ドローンでのキャパシタの役割
・目標高度までのドローンの急上昇、ドローン加速時における電力アシスト。水素燃料電池の劣化抑制。
・キャパシタ高耐熱化により高負荷電力供給時のキャパシタ劣化も抑制、システム長寿命化に貢献。
・高温、低温下で優れた入出力性能を発揮し、過酷な飛行条件にも対応。
・強風時におけるドローンの姿勢安定化にも貢献し、水素燃料電池ドローンの信頼性向上。
・ドローン電源失陥時には不時着用のバックアップ電源として動作。(機能開発中)
高耐熱リチウムイオンキャパシタを通じて達成可能なSDGsの目標とターゲット
7.3 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。
9.4 2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を
通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。全ての国々は各国の能力に応じた取組を
行う。
12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
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