ニュース
「フィットEV」の国内リース販売を開始【本田技研工業】
2012年8月31日
Hondaは、電気自動車(以下、EV)の可能性を徹底追求した「フィットEV」のリース販売を、自治体や企業に向け8月31日より開始しました。
フィットEVは、1997年にリース販売した「Honda EV Plus」を原点とし、現在のハイブリッドカーや燃料電池電気自動車の研究開発で培った技術と新たな発想を注ぎ込み、走って楽しく、しかも賢く使えるEVを目指して開発しました。
フィットEVは「Fun」と「Mottainai」をキーワードにして、「少ないバッテリー容量で、より長く走れること」「モータードライブの走りを、さらに究めること」「充電などにかかる時間のムダをなくすこと」に取り組みました。これらを実現するために、コンパクトなボディサイズやしっかりとした居住性を持ったフィットの基本パッケージを採用し、EVのエネルギー効率の最大化を図りました。その結果、JC08モードの交流電力量消費率(電費)※1で106Wh/km、一充電走行距離で225kmという、世界最高の電費性能※2を達成しています。また、情報通信システムを活用した充電などの操作や情報取得といった機能も取り入れています。
フィットEVは自治体や企業向けを中心に、2年間で約200台をリース販売する予定です。
※1 走行距離と走行後の充電に要する交流充電電力量より算出します。ここでの交流電力量消費率は日本で定められた条件の値で、お客様の使用環境や運転に応じて値は異なります。
※2 Honda調べ(2012年8月末現在)
フィットEV(日本仕様)
●リース販売計画台数(国内・2年間) 約200台
■フィットEV(日本仕様)の主要諸元
○ボディカラー(全1色)
リフレクションブルー・パール(新色)
○インテリアカラー(全1色)
ライトグレー
※3 バッテリー残量警告灯点灯から80%充電まで
※4 バッテリー残量警告灯点灯から満充電まで
【フィットEVの主な特長】
●効率を徹底追求して達成した世界最高の電費性能※2
パワートレインの効率向上、バッテリーの進化による充放電損失の低減、パワートレインの小型化・軽量化と空力性能の向上および燃費性能に優れたタイヤの採用による走行抵抗改善、新開発電動サーボブレーキシステムによる減速エネルギー回収率向上などによって、交流電力量消費率106Wh/km、一充電走行距離225km(ともにJC08モード)という電費を達成しました。
●回生量が大幅に向上した新開発の電動サーボブレーキシステム
減速時に駆動モーターが発電機の働きをし、その減速トルクを電気に換えてバッテリーに蓄電する回生システムについて、より多くの減速エネルギーが回収できる電動サーボブレーキシステムを新開発。ブレーキペダル操作部とブレーキ動作部を独立させ、ブレーキ動作部にはブラシレスモーターと減速ギア、ボールネジを採用し、高精度な液圧制御と素早い応答を可能にしました。これらによって、従来の油圧ブースター式の回生システムでは困難だったブレーキペダルの踏みはじめから停止間際までの減速エネルギーの回収を実現し、従来よりも回生量を約8%向上させました。さらに、モータートルク減速と液圧ブレーキの配分が変化しても、ドライバーに違和感を覚えさせない自然なブレーキフィールも実現しています。
●コンパクトかつ高出力な駆動モーター
駆動モーターには、燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」と同様のギアボックス同軸モーター構造を採用し、小型化と最高出力92kW、最大トルク256N・mという力強い加速性能をもたらす高出力を実現しています。
●走りの楽しさをさらに広げる3モードドライブシステム
力強い走りを体感できる「SPORT」モード、走りとエコの理想的なバランスの「NORMAL」モード、航続距離を伸ばす楽しさをもたらす「ECON」モードの3つの走りのテイストを選択できる3モードドライブシステムを搭載。モーター出力とアクセルレスポンス、空調を統合制御することで、それぞれ明確に個性が異なる走りを楽しむことができます。
●耐久性・安全性に優れるリチウムイオンバッテリー
バッテリーは優れた耐久性や安全性、回生受け入れ性などを総合的に評価し、東芝製のリチウムイオンバッテリー「SCiBTM」を採用。さらにバッテリーの温度マネジメントを行うため、金属のロアケースの上に樹脂カバーで覆ったバッテリーモジュールを並べて固定し、床下に配置しながらバッテリーパックの後方に2つの冷却ファンを設置しました。これにより、走行と充電を繰り返してもバッテリーの上限温度を超えることがなくなり、温度上昇によるパワーダウンの回避と長期にわたる使用の耐久性向上を実現しています。
●フィットならではのゆとりのある空間と取り回しの良さを両立したパッケージ
ギアボックス同軸モーターとPCU(パワーコントロールユニット)を車体フロント部に集約して配置。さまざまなパーツを分散させずに集約して配置することで、空間効率を徹底的に追求しました。
●セダンレベルのCd値(抗力係数)を実現した空力性能
発熱量が少ないEVの特性を活かし、冷却のためのフロント開口部を最小化。また、アンダーフロアのフラット化や、ボディ下面の風をスムーズに流すリアバンパー形状の採用など、全身にわたり空力を追求しました。
●エモーショナルな走りの造形と空力性能を追求したエクステリアデザイン
フロントピラーを前方に配置したスーパーフォワーディングフォルムのフィットをベースに空力デバイスを融合。フロントバンパーと融合したメッキグリルをヘッドライトとつなげて、未来感を表現したフロントビューは、FCXクラリティのイメージを継承し、Hondaのクリーンカーとしてのアイデンティティーをもたせています。
なめらかに伸ばしたフロントノーズと新造形のリアスポイラーにより、フィットのワンモーションフォルムをさらに進化。また、ロアボディは、ボディサイドに張り出したフィン形状と、下へと回り込むデザインを採用することで、シャープさを表現しています。
大胆なエッジ形状でワイドスタンスを強調したリアバンパーと大型リアスポイラーによる躍動感あふれるリアビューを表現。
●EVならではのクリーンさと先進感を追求したインテリア
環境に配慮し、サトウキビ由来の物質を原料に含む「バイオPET(ポリエチレン・テレフタレート)表皮」をシートやドアライニングにHondaとして初採用。性能や質感などは通常のPETと同じでありながら、植物由来であるため製造時のCO2削減に貢献し、食物競合とも無縁です。
先進のEVドライブを表現した専用メーターを採用。センター部にはスピードや推定航続可能距離など、重要な情報を集約。デジタル表示のスピードメーターをはじめ、走行モード設定やアクセル・ブレーキ操作により色が変化するアンビエントメーターなどで、先進のEVドライブを表現しています。
●エアコンの冷媒に日本初※2となる新冷媒(HFO-1234yf)を採用
地球温暖化係数※5を従来冷媒(HFC-134a)の1/350以下に低減した新冷媒(HFO-1234yf)を日本で初めて採用。Hondaでは、今後環境車から順次、この新冷媒の適用を拡大していく予定です。
※5 各温室効果ガスが地球温暖化に与える影響を、CO2を基準に換算した数値のこと。CO2の地球温暖化係数は1
●クルマの近くで素早く操作できるEV双方向リモコン
家庭のリビングからガレージへの操作など近距離で便利なEV双方向リモコンを搭載。バッテリー残量や車内温度などの車両情報の確認をはじめ、充電やエアコンのON/OFFなどの操作ができます。
●クルマから離れていても情報取得や多彩な操作ができるEVテレマティクス
フィットEV専用のアプリケーションをスマートフォンにダウンロードすれば、離れた場所からの情報取得やリモート操作を行うことができます。EV双方向リモコンの機能に加え、推定航続可能距離、充電ケーブル接続などの車両情報確認、タイマー設定(充電、エアコン)などの操作ができます。
お客様からのお問い合わせは、
「お客様相談センター 0120-112010(いいふれあいを)」へお願い致します。
本田技研工業株式会社ホームページはこちら