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世界初の車両向け5G OTA RF試験システムを実現【アンリツ】

2021年10月7日

  

世界初の車両向け5G OTA RF試験システムを実現

  

アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、トヨタ自動車株式会社さまのMVG[※1] OTA[※2]試験環境にラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000Aを導入し、車両向け5G OTA RF[※3]試験システムを世界で初めて実現したことをお知らせいたします。

自動運転実現のためには、車両、道路インフラ、ネットワークなどを同時に繋いだ自動車周辺データの通信することが必要です。特に、車両カメラなど各種センサーから生成される膨大なデータや3D高精細地図データの転送には、大容量、低遅延、多接続を実現できる5Gの導入が不可欠です。このため、自動車OEMメーカーや部品Tier1メーカーは5G通信製品の開発を進めています。

開発された5G通信製品は、組み上げられてコネクテッドカーとしてリリースされます。その前に、全ての製品を組み込んだ車両での通信パフォーマンスを、実使用環境に近いOTA環境で試験することが必要です。

この度、アンリツとMVG社は、MT8000AとOTAシステムをトヨタ自動車株式会社さまに納入、世界で初めてとなる車両を使った5G OTA RF試験に貢献しました。

  

製品概要

ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000Aは、1台で5GのRF測定、プロトコル測定、アプリケーション試験に対応した5G 基地局シミュレータです。高速大容量通信を実現するMIMO[※4]の高次化(4×4 MIMO)や、キャリアアグリゲーション(8CA)[※5]に対応しています。主力のスマートフォン試験のみならず、車両の5G通信機能試験、アンテナや高周波部品の通信評価としても広くお使いいただいております。

[MT8000Aについてもっと詳しく]

OTA試験は、不要電波を試験環境外に出さない、また、正確な送信、受信パフォーマンスを測定するために、電波吸収体で内装された電波暗室内に車両を入れて試験を行います。MVG社は電波暗室、内部に設置される測定アンテナポジショナおよびその制御を含むOTAシステム開発のエキスパートです。MVG社に関する詳しい情報はhttps://www.mvg-world.com/をご覧ください。

  

対象市場・用途

■対象市場
自動車車載機ベンダ、通信機器モジュールベンダ、アンテナベンダ、自動車OEMメーカー

■用途
5G通信のRF試験

  

用語解説
[※1] MVG
Microwave Vision Group社の略称

[※2] OTA
Over The Airの略称。無線通信を経由してデータを送受信する技術。

[※3] RF
Radio Frequencyの略称。電気信号のうち、無線通信の搬送波として利用できる周波数。

[※4] MIMO
Multiple-Input and Multiple-Outputの略称。無線通信において、送信機と受信機の双方で複数のアンテナを使うことで通信品質を向上させる技術。4×4 MIMOでは双方で4本ずつのアンテナを使用する。

[※5] キャリアアグリゲーション
異なる複数の周波数帯の電波を束ねて1つの通信回線としてデータ送受信を行うことで、通信速度向上や安定した高速通信を実現する技術。8CAでは8周波数帯を使用する。

  

  

  

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