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鈴鹿スーパー耐久で、水素エンジンカローラに豪州からの水素を提供
2021年9月21日
鈴鹿スーパー耐久で、水素エンジンカローラに豪州からの水素を提供
― はこぶ(供給側)とつかう(需要側)の連携 ―
2021年9月18日(土)、19日(日)に鈴鹿サーキット(三重県)で開催された「スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook(第5戦)」に、トヨタ⾃動⾞株式会社(以下、トヨタ)の水素エンジンカローラが参戦し、見事完走しました。
走行する水素エンジンカローラ |
メディア懇談会(フォトセッション) |
水素エンジンは、ガソリンエンジンから燃料供給系と噴射系を変更し、水素を燃焼させることで動力を発生させるものです。ガソリンエンジンでも発生するごく微量のエンジンオイル燃焼分を除き、走行時にCO2は発生しません。水素エンジンにおける水素の燃焼の速さは、ガソリンよりも速く、応答性が良いという特徴があります。優れた環境性能を持つと同時に、クルマが持つ、音や振動を含めた「クルマを操る楽しさ」を実現する可能性を秘めています。
レースの燃料の一部には、豪州の未利用資源「褐炭」から作られた水素が使われました。この豪州産水素は、電源開発株式会社が製造・空輸し、川崎重工、岩⾕産業株式会社が協力して豪州から鈴鹿まで運び、提供したものです。将来、海外から大量に安価な水素をはこび、国内で使う一連のサプライチェーンを構築する取り組みの具体的な一歩となりました。
また、18日にはメディア懇談会が開催され、トヨタ・豊田章男社長、GAZOO Racing Company・佐藤恒治プレジデントとともに、当社社長の橋本が参加しました。 カーボンニュートラルに向けて同じ意思と情熱を持った仲間が多く増えたこと、そして、仲間とともに現場で行動を起こして課題を解決していくことの大切さが語られました。
来年のレースでは、世界初の液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」で豪州からはこんだ水素を提供できるよう、関係各社と協議を進めています。 当社は今後とも、水素社会の実現に向けて、多くの仲間とともに水素エネルギーの普及を目指し、脱炭素を推進することで、世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献します。
■「”水素エンジン”カローラ」の概要
トヨタがカーボンニュートラルなモビリティ社会実現に向けて開発中の「水素エンジン」を搭載した車両。モータースポーツに投入することで、開発を加速させている。
■スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの概要
2~3名のドライバーが長距離(時間)を走る”耐久”形式のレースによって全6戦で争われる。
https://supertaikyu.com/races/2021_r5/
水素充填の様子 |
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