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自動車外装専用の3次元加飾ハードコートフィルムを開発【アイカ工業】

2021年9月15日

  

自動車外装専用の3次元加飾ハードコートフィルムを開発
塗装代替で自動車製造におけるCO2排出量を削減

  

 アイカ工業株式会社(代表取締役 社長執行役員:小野勇治 本社:愛知県名古屋市中村区)は、自動車製造におけるCO2排出量削減に寄与する、自動車外装専用の3次元加飾ハードコートフィルムを開発しました。2021年10月よりサンプルワークを開始します。



▲ボンネット(実物)への加飾成形品

開発の背景

 自動車産業では、Connected(つながる)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)からなる「CASE」と呼ばれる領域で技術革新が進み、自動車のあり方自体が変化してきています。加えて、気候変動に対する危機感の高まりからESGやSDGsへの社会的関心が高まるとともに、脱炭素社会の実現に向けた施策が各方面で具体化してきており、自動車産業においてもサステナブルな製造方法が模索されています。
 特に、2050年までに温室効果ガス排出量ネットゼロを目指す動きが各国で本格化する中、自動車製造で排出されるCO2の約30%が、塗装と乾燥を繰り返す塗装工程に起因すると言われており、塗装に代わる素材として加飾フィルムへの注目が高まっています。当社は2018年から自動車向け3次元加飾フィルムを販売しており、このたび、ボンネット等の自動車外装用の3次元加飾ハードコートフィルムの開発に成功しました。自動車内装に比べて自動車外装は面積が大きく、塗装から加飾フィルムに切り替えることで、さらなるCO2排出量削減が期待できます。
 また、スプレー塗装の課題である揮発性有機化合物の放散がなく、地球環境および作業者の健康にも配慮したクルマづくりが可能です。加えて、当社は2021年7月に植物由来のバイオマス原料を一部使用したハードコート製品の開発にも成功しており、その技術を自動車外装用の3次元加飾ハードコートフィルムにも応用していきます。
 当社は今後も、サステナブル素材を使用した製品や温室効果ガスの削減に寄与する製品を開発し、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。

  

特長

■従来品に比べ耐候性を2倍に向上させた、自動車外装専用の3次元加飾ハードコートフィルムです。
■CO2やVOCを排出せず、地球環境と作業者の健康に配慮したクルマづくりに寄与します。
■フィルムにさまざまなデザインを施すことで、塗装による従来の自動車ボディとは異なるデザインが実現可能と
 なります。
■スプレー塗装に匹敵するハイグロス(光沢)と、洗車キズ等に耐えうる耐摩耗性を兼ね備えます。
■熱成形時の高温領域(130℃)では柔軟化し、3次元成形に必要な伸び率50%以上を実現します。
■後工程でのUV照射が不要なプレキュアタイプ※のため、追加設備投資が不要です。
 
※プレキュアタイプ:フィルムが熱成形前にUV硬化している方式で、成形後のUV硬化は不要。対して、アフターキュアタイプ(フィルムを成形した後にUV硬化させる方式)では、成形体に応じて大きなUVランプが多数必要とされるなど、多大な設備投資が必要となる。

  

製品概要

■製品名 : 自動車外装向け3次元加飾ハードコートフィルム「ルミアートHCシリーズ」
■用途  : 自動車外装の塗装代替フィルム

  

サンプルワーク開始時期

2021年10月

  

年間販売目標

3億円

  

以上

注)このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、ご覧になった時点で内容が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新の情報は、 こちらよりお問い合わせください。

  

  

  

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