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ASF社開発のEVに日本電産のトラクションモータ、インバータの採用が決定【日本電産】

2021年7月15日

  

ASF社開発のEVに日本電産のトラクションモータ、インバータの採用が決定

  

ASF 株式会社(以下、ASF)開発の新型配送用 EV「G050」に日本電産(以下、当社)製モータ、インバータの採用が決定いたしました。日本国内で運行される車両への当社製トラクションモータ採用は本件が初めてとなります。

「G050」は EV 販売会社である ASF が設計・開発を担い、佐川急便と共同で実証実験を行っているもので、中国・広西省に本社を置く広西汽車集団傘下の柳州五菱汽車有限公司で製造されます。同車は日本の車両規格や道路基準に応じた設計で、「国内設計、海外生産」という新しい取り組みとなります。同車は一般的な乗用車よりも過酷な環境である配送用途で使用されるため、耐久性に重点を置くとともに、衝突被害軽減ブレーキや自走事故防止装置、バックソナーを配備するなど、安全性に配慮した設計になっているほか、AI ドライブレコーダーや AI 危機管理システム等、先進装備の導入も検討されています。今回当社が中核部品を供給することで「Technology by Japan」としての新しい形での取り組みとなります。

「G050」に搭載される当社のトラクションモータ、インバータは、トラクションモータシステム「E-Axle」Ni150Ex シリーズ(150kW)、Ni100Ex シリーズ(100kW)に続き、当社が開発・量産するもので、世界的に小型 EV が増加傾向にあること、また、その需要が今後急拡大していくものということに鑑み、主に出力 30kW 以下の小型 EV・モビリティをターゲットに開発した、新たな戦略製品です。小型軽量・高効率・低振動という元来の良さを継承しつつも、スペースの限られた小型モビリティの中で自由に配置できるようモータとインバータを敢えて別体化し、冷却方式を最適化する等、コンパクトさと高効率を極限まで追求しています。開発には、2020 年に開設した蘇州開発センターのメンバーが参画し、日本で熟成したモータ、インバータの技術ノウハウを使って、お客様の要望に合致する製品を完成させました。

ASF 飯塚社長コメント 「本プロジェクトは日本の EV 界に革新を起こすものであり、日本を代表するモータ会社である日本電産様の参入を歓迎致します。日本電産様のモータによってもたらされる性能と品質は要求が厳しい日本ユーザーにも満足いただけると期待しています。日本電産様と共に、「Made With Japan」を目指します。」

当社社長関コメント 「本プロジェクトへの参加について ASF 社、広西汽車に感謝申し上げます。当社は 2030 年に 1000 万台の E-Axle の販売を目指して EV 化を推進しており、我々の価値を日本のお客様にも提供できることに自信を持っています。本プロジェクトは日本販売車種としては初の当社トラクションモータ搭載車両となり、日本市場において革新をリードする ASF 社との協業を今後更に深化させていきます。」

当社は、2030 年に売上高 10 兆円を目指しており、車載事業、中でもトラクションモータ事業はその中核のひとつとなる見込みです。モータ、インバータ、ギアを一体化したトラクションモータシステム「E-Axle」を 2019 年 4 月に世界に先駆けて生産を開始しており、中国において既に累計 16 万台以上を販売、2030 年には 1000 万台を目標としています。同時にトラクションモータ単体での販売も並行して行っており、モジュール、単体いずれの要望にも対応できる研究・開発・生産体制を整えています。 当社は、今後も世界 No.1 の総合モーターメーカーとして、軽薄短小技術、高効率化技術、制御技術を駆使した製品を開発し、自動車の進化に貢献する革新的ソリューションを圧倒的なスピードで提案していきます。

  



製品に関するお問い合わせ先:日本電産株式会社 車載事業本部 営業統括部
TEL:0749-42-6111 FAX:0749-42-6115


  

  

  

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