Volcano Network Architectが、マツダ株式会社のネットワーク帯域幅使用率の検証と向上に採用【メンター・グラフィックス・ジャパン】

2012年7月31日

メンター・グラフィックス・コーポレーション（本社: 米国オレゴン州、以下メンター・グラフィックス）は、マツダ㈱（以下マツダ）がネットワーク帯域幅使用率の検証にVolcano™ Network Architect（VNA）ソフトウェアを採用したことを発表しました。VNAは、主としてCANを設計するツールですが、車載ネットワークのLINも設計可能であり、CANバス上のワーストケース・シナリオを計算できる数学的機能が含まれています。VNA導入により、マツダはネットワークの効率性と信頼性の向上を達成しました。

マツダは、すべてのお客様に「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」をお届けする、というビジョンに基づき、新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」を開発しました。最新モデルの1つであるCX-5は、SKYACTIV TECHNOLOGYを全面的に搭載したもので、現在、世界市場で販売されています。

マツダは、車載ネットワーク・システムに独自のCANスタックを採用しており、これまでは内製CANネットワーク設計ツールを使用してきました。SKYACTIV TECHNOLOGYの導入にあたり、これをメンター・グラフィックスのものに切り替え、ワーストケースの条件下でも動作する車載ネットワーク・コンフィギュレーションを目指してテストを行った結果、ネットワーク関連のいくつかの問題を分析し、改善を施すことができました。具体的には、マツダの設計ツールから生成されたネットワークデータをVNAに取り込むことにより、ネットワーク使用率を解析し、問題の原因となっているバス上のメッセージを特定できました。

メンター・グラフィックスのVNAには、非常に強力な最適化機能があり、使用可能なネットワーク帯域幅の90%超をロードできます。マツダの場合、VNAから出力された解析結果に基づいて、ネットワーク帯域幅使用率を負荷がかかりすぎないレベルまで増やしたことをエンジニアが検証できました。この手順により、ネットワーク使用率が向上し、テスト要件とテスト時間が大幅に縮小されました。さらに、新たに追加するネットワークに対してもVNAで得られた結果を応用でき、ネットワーク検証のためにマツダが導入したVNAフローによって、ネットワークの効率性と信頼性が向上しました。

「マツダは、車載ネットワーク設計システムのツールを内製のものからメンター・グラフィックスのものに切り替えました。内製の設計環境からメンター・グラフィックスのVolcano Network Architectベースの設計環境への移行はスムーズになされ、これにより、テスト要件とテスト時間を著しく削減できました。設計品質と社内ネットワークの信頼性を高めることができて嬉しく思っています。」マツダ株式会社、車両システム開発部　主幹、山下　哲弘氏は上記のように語っています。

「VNAは、ディターミニスティックな通信システムの設計、実装、最適化を行うための類まれなる機能の数々を備えており、車載ネットワークの品質、効率性、信頼性を大幅に向上させることが可能です。本製品を提供し、マツダの分散型ネットワーク・ソリューションの管理と維持の効率化に役立てたことを嬉しく思っています。」メンター・グラフィックス、System Level Engineering Division、Vice President and General Manager、Serge Leefは、上記のように述べています。

メンター・グラフィックスについて

メンター・グラフィックスは、EDA（Electronic Design Automation）のテクノロジ・リーダーとして、高性能な電子機器を短期間でよりコスト効率よく開発するためのハードウェアおよびソフトウェアのソリューションを提供しています。ますます複雑化する基板およびチップ設計の世界でエンジニアが直面するさまざまな設計上の課題を克服するための革新的な製品およびソリューションを提供します。メンター・グラフィックスは業界で最も幅広いクラス最高の製品ポートフォリオを有し、EDAベンダとして唯一組込みソフトウェア・ソリューションを持っている企業です。
メンター・グラフィックスについての詳しい情報はhttp://www.mentorg.co.jpをご覧ください。

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