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ゼオン化成、「新塩化ビニル樹脂PSC」マツダ車に採用決定

日本ゼオン株式会社(社長:古河 直純 東京都千代田区)の100%子会社であるゼオン化成株式会社(社長:小倉 由郎 東京都千代田区)は、低温特性を改良した新塩化ビニル樹脂(以下PVC)パウダースラッシュコンパウンド(以下PSC)を開発し、このほどマツダ株式会社の最量販車種であるアクセラのインストルメント・パネル表皮材への採用が決定したことを発表した。

新材料は、低温特性の改良によりインビジブル・エアバッグ・システム用表皮材への適応が可能となった。インビジブル・エアバッグ・システムとは助手席正面のエアバッグ展開口(溝)が見えず、その装備を意識させない、デザイン性に優れたシステム仕様で、現在主流となってきている。
現行表皮材料である熱可塑性ポリウレタンに比べて意匠性・成型加工性に優れ、安価な樹脂であることから大幅なコストダウンが見込まれ、マツダ車における採用車種の拡大を始め、国内外の自動車メーカーで採用の検討が進んでいる。

PSCの主材料であるPVCは原料の石油依存度が低く、可塑剤は植物由来の材料を採用しているため、環境にやさしい素材として見直されている。さらに、高級皮革に近い感触が得られることから、欧米地域ではもちろん、中国市場でも大きく注目されている。
ゼオン化成はPSC事業のグローバル化の第一歩として、今後拡大する中国市場を見据え、2011年度には中国現地生産(年産3,000トン)を計画している。PSC事業の中長期目標として年商50億円を目指す。

 

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