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「高信頼性シール付きハブユニット軸受」を開発【日本精工】
2012年7月18日
~サブリップ内蔵低トルク ハイ・インテグラルシール™による耐泥水性向上~
日本精工㈱(本社/東京都品川区 取締役 代表執行役社長 大塚 紀男、以下NSK)は、過酷環境下での高い信頼性を実現する「高信頼性シール付きハブユニット軸受*」を開発しました。NSKは、新興国をはじめとしたグローバル市場にて本製品の拡販を図り、2016年に本製品の売上として、40億円を目指します。
* タイヤホイールに取り付ける部品と車体へ取り付ける部品を一体化したユニット軸受
ハブユニット軸受は車両の中でも最も路面に近い位置に取り付けられ、泥水環境に曝されやすい製品です。その一方で、車体を支える重要な部位であり高い信頼性が求められます。
NSKでは、新興国をはじめとしたグローバル市場に、耐水性を向上させた高密封シール仕様のハブユニット軸受を展開しています。
しかし、ロシアをはじめとする、雪、氷、シャーベットや、未舗装路での雪解けの泥等、低温環境下特有の劣悪な道路環境の地域では、更なる耐泥水性向上のニーズがあります。
また、新興国においても、近年の環境対応に伴うCO2排出量削減要求やガソンリン価格高騰を受け、クルマには燃費改善が急務になっており、信頼性向上とフリクション低減の両立が求められています。
NSKは、フリクションの増加を抑え、且つ、従来と同等のシールサイズで、耐泥水性を向上させ過酷環境で高い信頼性を実現した「高信頼性シール付きハブユニット軸受」を開発しました。
製品の特長
1. 過酷環境での高い信頼性
シールにサブリップを追加することで、リップの動きを阻害する泥の浸入を防ぐことができました。これにより、従来比1.5倍の耐泥水性を実現しました。
2. コンパクトなシールサイズ
従来の高密封シールと同じサイズに抑えることで、ハブユニット軸受のサイズを変更すること無く、高信頼性シールの適用が可能になりました。
3. フリクションの増加を抑制
コンピュータ解析により、シールリップの面圧分布を最適化することで、サブリップを追加しても、シール全体の摺動抵抗の増加を抑えることが出来ました。これにより、従来のハブユニット軸受と同等のフリクションを実現しました。
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