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1.2リッター直噴スーパーチャージャーエンジンを9月発売の新型「ノート」に搭載【日産自動車】
2012年7月16日
日産自動車㈱(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス ゴーン)は16日、直噴ミラーサイクルエンジンと高効率スーパーチャージャー、アイドリングストップシステム*1を組みあわせたダウンサイジングエンジン「HR12DDR」(DIG-S)を、本年9月に発売予定の新型「ノート」に搭載すると発表しました。
1.2リッターの「HR12DDR」エンジンを搭載した新型「ノート」は、1.5リッターエンジン搭載車並みの力強い走りとクラスNo.1*2の低燃費25.2km/L*3を実現します。
「HR12DDR」エンジンに採用している主な技術は以下の通りです。
クラストップレベルの低燃費
・ 燃焼効率の向上
過給器付きのエンジンとして非常に高い圧縮比*412.0を実現
- 直噴システム:
6つの噴射口を持つマルチホールインジェクター、15MPa高燃圧システム、強タンブルポートを採用し、気筒内に噴射された燃料の気化潜熱で筒内の混合気を冷却
- ミラーサイクル化:
吸気バルブを閉じるタイミングを遅くすることで高膨張比を実現するとともに、スワールコントロールバルブの採用により燃焼効率を改善
- 異常燃焼(ノッキング)の抑制:
ピストンクーリングチャンネルや高熱伝導ピストンリング、ナトリウム
封入バルブ、真鍮バルブガイドなどを採用することで、燃焼室の冷却効果を向上
・ ポンピングロスの低減
ミラーサイクルと外部EGRを採用することで、ポンピングロスを低減
・フリクション (摩擦抵抗)の低減
多くのフリクション低減技術を採用することで、「HR12DE」エンジンに対してフリクションを10%低減
- 水素フリーDLCコーティングをバルブリフターやピストンリングに採用
- 水素フリーDLCコーティングをバルブリフターやピストンリングに採用
- 鏡面加工をカムシャフトとクランクシャフトに実施
- 可変容量オイルポンプ、ビーハイブスプリング、真円ボアなどを採用
低燃費と気持ちの良い走りの両立
・ 高効率ルーツタイプスーパーチャージャー*5の採用
電動のON/OFFクラッチを備え、街中での穏やかな運転領域では過給をカットするなど、ドライバーの加速意図に応じてONとOFFを効率よく制御することで、優れた燃費性能と、高い加速性能を両立
*1 今回採用するアイドリングストップシステムでは、CVT(無段変速機)の副変速機を利用した内部ロック機能で、6%程度の坂道でもクルマが下がることなくエンジンを再スタートさせることが可能となる。また、エンジン停止時のクランクシャフトの位置を正確に計測することと直噴システムの特性を活かして、エンジン再始動時間の短縮も図っている。
*2 ハイブリッド車・軽自動車を除く、排気量1000cc以上(2012年7月現在 日産調べ)
*3 燃費はグレードにより異なります。
*4 ピストン上死点と下死点での気筒内体積の比。この比が高いほど高効率(=高性能) が望めるが、ノッキングなどの異常燃焼が起きやすい。ガソリンエンジンの場合、通常は高性能エンジンでも圧縮比10程度。
*5 エンジン出力軸で駆動するポンプで、空気を圧縮して強制的にシリンダー内に送り込み、排気量を増大させるのと同じ効果を得るシステム。
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