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「LEXUS DESIGN AWARD 2021」入賞作品発表
2021年1月28日
「LEXUS DESIGN AWARD 2021」入賞作品発表
過去最多となる2,079点の応募作品の中から豊かな社会とより良い未来を創造する革新的な6作品を選出
LEXUSは、全世界の次世代を担うクリエイターを育成・支援することを目的とした国際デザインコンペティションLEXUS DESIGN AWARD 2021の入賞作品6作品を決定しました。通算9回目を迎える本アワードに対し、世界66ヶ国/地域から2,079点の応募があり、総応募数は4年連続で過去最多を記録しています。
応募作品は、より良い未来を創造するためにLEXUSが掲げる3つの基本原則「Anticipate(予見する)」、「Innovate(革新をもたらす)」、「Captivate(魅了する)」をいかに具現化しているかという視点で選定されています。
LEXUS DESIGN AWARD 2021の審査員を務めるグレッグ・リン氏は、今回の審査について次のようにコメントしています。「2020年は気候変動や世界規模の感染症が発生した未曽有の年でしたが、変化の多い現代から未来を見据え、起こりうる課題に対応する作品が多数集まりました。入賞6作品に限らず、全体を通して特に人間らしさや個人の想いが詰まった作品が多かったことが、印象的でした。」
6組の入賞者は1月中旬、世界の第一線で活躍するジョー・ドーセット氏、サビーネ・マルセリス氏、マリアム・カマラ氏、スプツニ子!氏の4名のメンターによるオンラインワークショップに参加しました。ワークショップを振り返り、マリアム・カマラ氏は「非常に刺激的なワークショップであり、前向きで社会貢献度が高い入賞作品に感心しました。生活様式が様々に変わり始めている今、入賞者の視点と感受性は未来に希望をもたらすものだと感じています。それぞれが情熱を持ってプロジェクトに取り組んでおり、最終的なアウトプットをより強化していくために課題を深く掘り下げ、必要なリサーチをしようとする高いモチベーションがあります。リモートではありましたが、オンラインツールの活用と入賞者の準備により、活発な議論ができ、私自身も楽しむことができました。今後の数ヶ月間で、入賞者がどのように作品を進化させていくのか、とても楽しみです。」とコメントしています。ワークショップは、意欲溢れる入賞者と全力でサポートしようとするメンターの情熱によって、入賞者とメンター双方にとって有意義のあるセッションとなりました。
入賞者はワークショップを皮切りに約3ヶ月の間、メンターの継続的な指導を受けながら自身のアイデアを具現化したプロトタイプを制作します。2021年4月に最終アイデアを審査員に向けてプレゼンテーションし、グランプリが選定される予定です。
LEXUS DESIGN AWARDの詳細に関しては、下記サイトを参照ください。
ホームページ:https://lexus.jp/brand/lexus-design/design_award/
公式ハッシュタグ:#LexusDesignAward
◇LEXUS DESIGN AWARDについて
2013年に創設されたLEXUS DESIGN AWARDは、世界中の新進気鋭のクリエイターに焦点を当てる国際デザインコンペティションです。より良い未来を形成する力を持った作品を制作するデザイナーやクリエイターを支援することによって、社会に貢献するアイデアを育むことを目的としています。同賞は、世界的に認知された一流のデザイナーをメンターとして、提案したデザイン案のプロトタイプ化に取り組む貴重な機会を6組の入賞者に提供します。
LEXUS DESIGN AWARD 2021 受賞作品概要
作品名:CY-BO
生物の細胞の接合から着想を得た新しい梱包材で、ピースを組み合わせることで、さまざまな形状に変化させることができる。何度でも組み替えて再利用でき、アイデア次第で小物やインテリアなど、梱包材以外の用途にも活用できる。
受賞者名:阿部 憲嗣(日本)
多摩美術大学でプロダクトデザインを専攻し、2013年に卒業。東京を拠点に活動するプロダクトデザイナー。映像製品のデザインの仕事を行うかたわら、個人的なデザイン活動も展開。人間、自然、動物、そして地球のより良い未来の創造に関心を持ち、人類が直面している問題に対する美しい解決策を、デザインを通じて提案したいと考えている。
作品名:Heartfelt
パンデミックの時代に“人が存在すること”の意味を探求し、相手の体温や鼓動を、遠距離通信デバイスを通じて感じることで、ひとりでいることの不安や精神的なストレスを解消する。
受賞者名:ゲイル・リー
(ニュージーランド/活動拠点 : ニュージーランド)&ジェシカ・ヴェア(トンガ/活動拠点 : ニュージーランド)
オークランド工科大学でクリエイティブテクノロジーの学士号を取得し、同修士号の取得を現在目指すユニット。人々の助けになる意義ある作品の創作や、異なる分野・実践の場を繋ぐコラボレーションの促進に熱心に取り組んでいる。
作品名:InTempo
他者の前や公の場での精神的な不安(社交不安障害など)に苦しむ人を支援するための手袋。音楽のリズムに合わせて、手袋の特定の部分に触れることで、今置かれている状況から意識をそらし、気持ちを落ち着かせることができる。
受賞者名:アリーナ・ホロヴァチュク(ウクライナ)
キエフの国立大学で建築情報技術の研究を続ける若手建築家。人間の感情と、人間が世界をどう捉えているかを重点に置きデザインにアプローチする。
作品名:KnitX
デジタル編み物に光学活性糸、導電性糸、合成糸を組み合わせた機能性テキスタイル。活性繊維と電子繊維を使用することで、人の動作や日光にダイナミックに反応し、テキスタイルの見た目や温度が変化する。この機能は、衣服やインテリアファブリックに幅広く活用できる。
受賞者名:イルマンディ・ウィチャクソノ(インドネシア/活動拠点 : 米国)
電気・テキスタイルのエンジニア兼デザイナー。現在、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの博士課程在籍中。人間とコンピューターのインタラクションなど、さまざまなアプリケーションに対応するテキスタイルベースの電子工学の開発に焦点を当て、研究を行っている。
作品名:Solar Desalination Skylight
海岸沿いの生活インフラが整っていない地域において、豊富な太陽エネルギーと海水を利用し、飲料水と拡散光を生み出す装置。残った塩水からエネルギーを生み出し、装置本体のLEDライトを点灯することができる。
受賞者名:ヘンリー・グロガウ(ニュージーランド-オーストリア/活動拠点 : デンマーク)
コペンハーゲンにあるデンマーク王立芸術アカデミーを卒業。修士課程では建築と極限環境を専攻し、さまざまな場所に遠征し現在と将来の地球規模の課題を探求した。現在はコペンハーゲンのデザイン会社GXNで建築家として働いている。
作品名:Terracotta Valley Wind
夏場に地下鉄の駅構内を冷却させ、エネルギー消費を削減するテラコッタ製の蒸発冷却システム。地下鉄の駅で、列車がホームに入ってくる際に発生する風力という、これまで利用されていない資源に着目し、安価で入手しやすく、水分を素早く蒸発させるテラコッタを用いて気化熱を活用する。
受賞者名:Intsui Design(シンガイ・カク、ホカ・セイ、イチライ・ロ、ウ・チョウ)(中国/活動拠点 : 日本)
東京を拠点に活動するプロダクトデザイングループ。多摩美術大学・統合デザイン学科で修士課程に在籍中の4名より成る。人々の直感と、モノや環境に対する自然な反応に焦点を当て、人間の潜在意識的な行動とデザインの関係を探求する。
LEXUS DESIGN AWARD 2021 審査員プロフィール
パオラ・アントネッリ(Paola Antonelli)
ニューヨーク近代美術館(MoMA)建築・デザイン部門シニア・キュレーター
ニューヨーク近代美術館(MoMA)建築・デザイン部門のシニア・キュレーター兼研究開発部門責任者。デザインが世界に好影響を与えることが普遍的な理解として浸透することを目的に活動している。デザイン、建築、アート、科学、テクノロジーを融合し、見過ごされがちなモノや習慣を含む日々の生活におけるデザインの影響力を追求する。これまでに多数のイベントのキュレーション、本の執筆、世界各地での講演を行う。過去、ハーバード大学やカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校などで教鞭を執った。2019年の第22回ミラノ・トリエンナーレ(本展示会で開催された「Broken Nature」では同氏が人と自然・生態系のバランスを修復するデザインをキュレーション)に続き、建築家ネリ・オックスマンの作品展示会「Material Ecology」をMoMAで開催。現在は、MoMA R&Dサロンの新セッションのほか、デザイン評論家のアリス・ローソーンと一緒にInstagramアカウント@design.emergencyを開設し、COVID-19のパンデミックにおけるデザインの役割をテーマにした活動に取り組んでいる。
ドン・ゴン(Dong Gong)
建築家/ヴェクター・アーキテクツ代表・創設者
2008年にヴェクター・アーキテクツ創設。以来、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展「2018 FREESPACE」をはじめ、多様な展示会で作品を発表し、世界的な評価を高めている。その功績として、アメリカで発売されている建築とインテリアデザイン専門誌であるARCHITECTURAL RECORDが授与する「Design Vanguard」(2014)、「the Overall Winner of Italian Archmarathon Awards」(2016)、「Swiss Architectural Award」(2018)、さらにデザイン誌Domusが選出する「100+ Best Architecture Firms」(2019)の受賞など国際的な賞を数多く獲得している。
また、大学や学術機関、専門機関などでゲストスピーカーや評論家として登壇することも多く、清華大学(中国)、イリノイ大学(米国)、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、フランス建築家協会など世界中で活動。2019年にヴェクター・アーキテクツは、著名な建築ジャーナルAV Monographsにて「Cosmopolitan Vernacular」(vol.220)と題した研究論文を発表した。代表作品には、「Seashore Library」「Seashore Chapel」「Alila Hotel in Yangshuo」「the Renovation of the Captain’s House」「Changjiang Art Museum」そして「Suzhou Intangible Cultural Heritage Museum」などがある。
グレッグ・リン(Greg Lynn)
建築家/ピアジオ・ファストフォワード最高経営責任者
グレッグ・リン・フォームの創設者兼オーナーであり、ロボット会社ピアジオ・ファストフォワードの共同創設者兼CEO。高性能ヨットやロボットのほか、Vitra、Alessi、スワロフスキー、Nikeなどのブランドとのコラボレーションで家具や消費者向け製品のデザインも手がける。
数多くの企業の役員や諮問委員会の委員や、カナダ建築センターの評議委員会で委員を務める。
2008年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で最優秀賞の金獅子賞を受賞、また、同建築展のパビリオンにアメリカ代表として2度出展。その他の主な受賞に「American Academy of Arts and Letters Architecture Award」(2003)やUnited States Artistsからのフェローシップ授与(2010)などが挙げられる。また、ウィーン応用美術大学教授、カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授、2000年から2016年までイェール大学ダヴェンポートカレッジ教授、チューリッヒ工科大学教授、コロンビア大学非常勤講師、ハーバード大学デザイン大学院(GSD)客員教授などで教鞭を取っており、9冊の著書も執筆している。
サイモン・ハンフリーズ(Simon Humphries)
Head of Toyota & Lexus Global Design
1988年に英国王立技芸協会の製品デザイン部門での受賞をきっかけにソニーに入社。在職中に日本でデザイナーとして働くこと・生活することに魅了される。
1994年にトヨタ自動車入社以来、デザイン領域でリーダーシップを取り、LEXUSブランドのアイコンとなったスピンドルグリル構築の一翼も担う。2016年にED2(Toyota Europe Design Development)の社長に就任、「自動車会社」から「モビリティカンパニー」へと移行するなかで、トヨタe-Paletteコンセプトなど将来モビリティデザインに着手。2018年に帰国後、デザインの領域長としてトヨタ・LEXUS双方のデザインの指揮を執っている。プライベートでは日曜大工を楽しみ、100年前の日本農家の復元にも挑戦している。
ジョー・ドーセット(Joe Doucet)
デザインエンジニア/ジョー・ドーセットXパートナーズ代表
デザイナー、起業家、発明家、クリエイティブディレクターとして、現在アメリカで最も人気のあるクリエイターの一人。ドーセット氏はイノベーションや社会課題の解決、美意識にはデザイン思考が有用であると考え、視覚的・技術的にクリエイティブでありながら、メッセージ性を含んだ作風を特長とする。また、作品に関するデザインや技術で数多くの特許を保有している。ドーセット氏の作品は、世界中で展示されているほか、ワールドテクノロジーアワードの「デザインイノベーション賞」や複数の「グッドデザイン賞」などの国際的な賞も数多く受賞。2017年には米国スミソニアン協会のクーパーヒューイット国立デザイン博物館による「ナショナル・デザイン・アワード」を受賞。同賞はプロダクト・デザイナーにとって最も名誉のある賞と言われている。また、昨年DezeenのDesigner of the Year 2019のファイナリストに選出され、Fast CompanyのMost Important Design Companies of 2019を受賞している。
マリアム・カマラ(Mariam Kamara)
建築家/アトリエマソミ代表
ニジェール出身の建築家。2014年には建築・調査事務所「atelier masōmī」を設立し、公共、文化、住宅、商業、都市など幅広い領域のデザインプロジェクトに取り組んでいる。なかでも、スタジオ・チャハールとの共同文化プロジェクト「The Religious-Secular Complex of Dandaji in Niger」は、2017年の「LafargeHolcim Award for Africa and Middle East」金賞、2018年の「Global LafargeHolcim Award for Sustainable Architecture」銀賞を受賞している。米国ブラウン大学の非常勤准教授を務め、ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(R.I.S.D.)の建築評論家としても活躍している。人々に尊厳を与え、より良い生活を提供する空間を考案する上で建築家は重要な役割を担っている、という信念がカマラの取り組みの根底にある。2018年より、「ロレックス メントー&プロトジェ アート・イニシアチヴ」の下、デイヴィッド・アジャイ氏に師事し、2019年には、社会にポジティブな影響を与えているクリエイターを表彰する「Price Claus Award」を受賞しました。
サビーヌ・マルセリス(Sabine Marcelis)
デザイナー/スタジオ・サビーヌ・マルセリス創立者
ロッテルダムを拠点に活動しているオランダ出身のデザイナー。2011年にデザインアカデミーアイントホーフェンを卒業したマルセリス氏は、プロダクト、インスタレーション、空間デザインの分野で、素材性を重視したデザイナーとして活動を開始した。彼女の作品は、素材の特性を強調したシンプルなフォルムを特徴とする。
マルセリス氏は他者とコラボレーションする際には、自身の強い美的感覚を発揮し、素材の研究や実験を活かして製造工程にも関わることで、斬新な視覚効果を実現している。その取り組みは美術館での展示や、クライアントワーク、ファッションハウスとのプロジェクトなど多岐に渡る。権威ある「Wallpaper Design Award」のDesigner of the Year 2020賞、「Elle Deco International Design Awards 2019」のYoung Designer of the Year賞、「GQ Men of the Year 2019」のInternational Artist of the Year賞を受賞している。
スプツニ子!(Sputniko!)
アーティスト/デザイナー/東京藝術大学デザイン科准教授
インペリアル・カレッジ・ロンドン数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。RCA在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像インスタレーション作品を制作。最近の主な展覧会に、2019年「BROKEN NATURE」(第22回ミラノトリエンナーレ、伊)、「未来と芸術展」(森美術館)、「Cooper Hewitt デザイントリエンナーレ」(クーパーヒューイット、アメリカ)など。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ助教に就任しDesign Fiction Groupを率いた。その後東京大学生産技術研究所特任准教授を経て、現在は東京大学デザイン科准教授。2017年世界経済フォーラム「ヤンググローバルリーダーズ」、2019年TEDフェローに選出される。
《本件に関するお問い合わせ先》
LEXUS PR事務局(プラチナム内)
TEL:03-5572-6071 FAX:03-5572-6075 mail:lda2021@vectorinc.co.jp
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