ニュース

NISSAN GT-R NISMO GT3が英国GT選手権で優勝【日産自動車】

2012年6月25日

― 英国GT選手権第4戦 ―

英国GT選手権第4戦が6月24日、英国ロンドン近郊のブランズハッチサーキットで開催され、#35 NISSAN GT-R NISMO GT3のヤン・マーデンボローが、#7アストンマーチンバンテージGT3をわずか0.022秒差で抑えトップでフィニッシュ。日産のGTアカデミー卒業生であるマーデンボローと、NISSAN GT-R NISMO GT3が初めて大舞台での勝利を収めました。


GTアカデミーで優勝し、プレイステーションのゲーマーから現実のレーシングドライバーに転身を遂げたマーデンボローは、今季はGTアカデミーチームRJNからブランパン耐久シリーズと英国GT選手権に出場しています。

「本当に素晴らしい形でフィニッシュすることができ、ことしは自分の人生でも最高の年になっています」とレース後にマーデンボローは語りました。「GTアカデミーで優勝したことで、とても多くの機会に恵まれるようになりました。今日は、アル(アレックス・バンコム)と私がNISSAN GT-Rでいい走りをすることができて、とてもうれしいです。

この日の英国GT選手権のレースでは、バンコムがスタートを担当。すぐに優勝を狙ってのレース展開を見せ始めます。グリッドの10番手からスタートしたバンコムは、オープニングラップのうちに4位まで浮上。そして、ラップ3では首位に立った時には、霧雨のコンディションの中、観客から大歓声が湧き起こりました。

「今日のレースのスタートでは、とても厳しいコンディションでした」とバンコム。「私が首位に立った時、コースの前半は路面が乾いていましたが裏はまだウェットだったので、どれだけプッシュしていいのか判断が難しかったのです。私がスタートでパスしたポルシェが近づいてくるのが見えた時には、踏ん張って余裕が出るまでギャップを築きました。あの時のマシンのフィーリングは素晴らしく、どのラップでも予選のペースで攻めることができたので、本当にドライビングが楽しめました」

レースの前半は、破片が散乱した時とスタックしたマシンを撤去する際の2回、NISSANジュークRのセーフティカーが導入されました。このクロスオーバーコンセプトのスーパーカーは、485馬力の3.8リットルV6ツインターボエンジンを搭載し、0-100kphは3.7秒で到達。トップスピードは時速257kmにも達し、黄旗中も競技車をしっかりコントロールしながらの走行を披露しました。しかし、このアクシデントにより、NISSAN GT-Rはそれまで築いたアドバンテージを失うことにもなりました。

このため、マーデンボローがコースインする時には、英国GTのトップドライバー達を相手にすることになりました。ドライバー交替は順調に行われ、チームはタイムロスすることなく首位のままマーデンボローをコースに送り出しました。

「最初の10分は、マシンは最高でした」とマーデンボロー。「でも、燃料が減ってくるとアンダーステアが出始めたのです。ボブ(ネビル)は無線で、2位にいるBMWとの差を伝えてくれました。そしてフィニッシュ10分前になると、アストンマーチンがすごい勢いでBMWにパスをしかけていると教えてくれました」

そして突如、ポディウムの位置を巡るバトルが始まりました。アストンマーチンは軽々とBMWをパス、マーデンボローはレースの残り3ラップで強烈なプレッシャーを受けることになりました。マーデンボローは非常に落ち着いたドライバーで、この日はそれが大いに活かされました。冷静を保ち、写真でしか判別できないほどの僅差で、勝者としてフィニッシュラインを越えたのです。

「今日は両ドライバーが共に素晴らしい働きをしてくれました」とGTアカデミーチームRJN代表のボブ・ネビルは語りました。「アルはウェットコンディションとなったスタートでアドバンテージを握り大きなリードを築きましたが、セーフティカーが入ったことで相殺されてしまいました。ヤン(マーデンボロー)は選手権の強豪相手に激戦を強いられましたが、強大なプレッシャーの中でもひとつのミスもありませんでした。彼とNISSAN GT-R NISMO GT3が初めて大きなレースでの勝利を得ることができ、本当にいい気分です」

「最初のGTアカデミーを開催した2008年から、この挑戦は始まりました」と欧州日産のジェネラルマネージャー、ダレン・コックスは語りました。「この一週間の間に、アカデミーの卒業生が2人もルマン24時間に参戦し、今日はヤンが初めて大きなレースで勝利を果たしました。アカデミーで優勝を獲得して、わずか1年後のことです。今日はチームの働きも賞賛に値します。RJNのボブ・ネビル、リズ・ネビルを始め、夢を信じてきた我々が始めた成果です。関係者のひとりひとりを、誇りに思います」

マーデンボローとバンコムには勝利に浸っている時間はあまりありません。来週には、ポールリカールサーキットで行われるブランパン耐久シリーズの第3戦のため、フランスに向かいます。


日産自動車株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#日産自動車
#自動車メーカ
#モータースポーツ