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内航船向け大容量バッテリー推進システムを初受注【川崎重工業】

2020年09月28日

世界初のゼロエミッション電気推進タンカー向け大容量バッテリー推進システム
(当社所掌の主要構成機器搭載イメージ)

川崎重工は、旭タンカー株式会社発注の世界初のゼロエミッション電気推進タンカー※1(2隻)に搭載される、内航船向け大容量バッテリー推進システムを受注しました。

本システムは、大容量リチウムイオンバッテリーや、推進制御装置、電力管理装置などから構成されています。当社の高いシステムインテグレーション力を活かした構成により、主推進機や他機器へ効率よく動力・電力供給することが可能です。また、大容量リチウムイオンバッテリーを含めたシステム全体の異常監視機能・保護機能を有しています。さらに、発電機事業で培った電力系統に関する知見により、大規模自然災害時には緊急用電源※2としても利用が可能であるため、地域社会のBCP(事業継続計画)やLCP(生活継続計画)にも貢献できます。

国際海事機関(IMO)による二酸化炭素や窒素化合物などの各種排ガス規制強化が進む中、海運業界では一般的に利用されてきた重油に代わるクリーンな動力源の利用に大きな期待と注目が集まっています。完全電池推進船は、運航時における二酸化炭素(CO2)、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、粒子状物質(PM)の排出量を大幅に削減可能です。

当社は、今後も多様な舶用機械の販売およびシステムインテグレーターとして、環境負荷に配慮しながら、オペレーションに最適化されたパッケージでのシステム供給に注力していきます。

【大容量バッテリー推進システムの主要仕様】
バッテリー:1,740kWh/台 (合計3,480kWh/隻)
推進制御装置:推進力制御、エネルギー/パワーフロー制御、操船オペレーション、システム監視
主推進機:川崎レックスペラ KST-115LF/AN-1.7 300kW x 2台 電動機駆動可変速制御

※1 ゼロエミッションの電気推進船の開発・普及促進を目指す株式会社e5(イーファイブ)ラボが
   企画・デザインしたゼロエミッション電気推進のタンカーで、東京湾内を運航する
   舶用燃料供給船として運用される予定。建造は興亜産業株式会社および井村造船株式会社。 
※2 e5ラボ、旭タンカーからのアイデアによるもの。

【参考URL】

世界初の電気推進タンカー
https://www.youtube.com/watch?v=6sJjzCbRFWw

電気推進タンカー建造に関するリリース
https://e5ship.com/pdf/2020-03-27.pdf

e5ラボについて
https://e5ship.com/








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