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TOYOTA GAZOO Racing TS050 HYBRID 7号車が念願の「スパ」初制覇 今季4度目の1-2フィニッシュで次戦「ル・マン24時間」へ【トヨタ自動車】

2020年8月16日

WEC 2019-2020年 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間レース 決勝
TOYOTA GAZOO Racing
TS050 HYBRID 7号車が念願の「スパ」初制覇
今季4度目の1-2フィニッシュで次戦「ル・マン24時間」へ

 8月15日(土)ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦スパ・フランコルシャン6時間の決勝レースが行われ、天候に翻弄される展開の中、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車が今季3勝目。8号車が2位で続き、チームは今季4度目となる1-2フィニッシュを果たしました。



TS050 HYBRID 7号車
(マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス):
1位、143周、ピットストップ6回、グリッド 3番手、最速ラップ:2分02秒239
 

TS050 HYBRID 8号車
(セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー):
2位(トップと34.170秒差)、143周、ピットストップ8回、グリッド 2番手、最速ラップ:2分02秒310
 

 マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、最大のサクセス・ハンディキャップを課されながら、昨年12月のバーレーン以来の勝利をチームにもたらし、7号車のドライバーズランキング首位の座を堅守。今季2戦を残した状況で、2位との差を12ポイントまで拡げました。
 
 セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーの8号車は果敢な追い上げを見せましたが、7号車に34.170秒遅れてゴールし、チームとして今季4度目の1-2フィニッシュを成し遂げました。その結果、3位に入ったレベリオンとの差が42ポイントに広がりました。
 
 好天に恵まれて暖かかった前日までとは一転、決勝日はスタートの数時間前から激しい雨に見舞われるなど、典型的な「スパ・ウェザー」の一日となりました。このため、決勝レースはセーフティカーの先導で開始されました。
 
 レースは5周目にグリーンフラッグとなり2,3番手グリッドからスタートした2台のTS050 HYBRIDは4輪駆動の優位性も活かし、すぐにポールポジションのレベリオン1号車をパス。ブエミの8号車が首位、コンウェイの7号車がこれを追う展開となりました。
 
 天候の回復に伴い、路面コンディションも徐々に良くなっていく中、1時間経過を前にした最初のピットストップでは、先にピットインした8号車はウェットタイヤのまま、そして1周後にピットインした7号車はドライタイヤへ交換と作戦が分かれました。しかし、GTクラス車両によるアクシデントで再度セーフティカーが導入された時には、ドライタイヤが優位な状況となっていました。
 
 8号車のブエミは再ピットインしタイヤを交換。これで7号車が首位に浮上してレースが再開されました。その後、再び雨が降りだし、2時間経過を前に2台はピットインし7号車は小林、約1分遅れの8号車はハートレーへとドライバーチェンジ。8号車と約1分差でバイコレスの4号車が3位で続きました。
 
 雨脚はさらに強くなり、再度セーフティカー導入。7号車が築いていた後続とのマージンは一旦帳消しとなりましたが、ピットアウト直後に8号車は些細な問題に見舞われタイムロス。首位7号車と2位8号車は40秒ほどのタイム差でほぼレース折り返しのタイミングでの再スタートを切りました。
 
 レースが残り3分の1になると空には太陽も顔を見せ、7号車はロペス、8号車は中嶋がドライブするときにはドライタイヤでの走行となりました。残り1時間ほどでLMP2クラス車両のアクシデントによりセーフティカーが導入されると、8号車の中嶋と7号車のロペスがテール・トゥ・ノーズでのバトルを展開しました。
 
 ロペスは首位の座を守って最後のピットインへと向かい、コンウェイへと交代。8号車もブエミへと交代し、2台のTS050 HYBRIDはその順位のままチェッカーフラッグ。7号車は念願の「スパ」での初勝利を飾りました。
 
そしてWECはいよいよシーズン最大のイベントであるル・マン24時間レースを迎えます。TOYOTA GAZOO Racingは、9月19日(土)と20日(日)に行われるこの伝統的なフランスのイベントで、最後のル・マンとなるTS050 HYBRIDによる3連覇を目指し挑みます。
 

村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:
波乱に満ちた本日のレースはチームに最高の結果をもたらしてくれました。1-2勝利は望外の結果で、ドライバー、メカニック、及びエンジニアのたゆまぬ努力に対するプレゼントとなりました。また安全を確保した上でレース再開にこぎつけてくれたFIA/WECの多大な努力に改めて感謝致します。勿論、ファンの皆様に会場でご覧いただけないのは残念ですが、TV放送を通じて楽しんでいただけたと思いますし、その声援に感謝します。次はいよいよル・マンです。TS050 HYBRID 3連覇のかかる特別なレースになりますので、チーム一丸となって万全の準備をして臨みます。
 

小林可夢偉(7号車):
この結果にはとても満足しています。このレースウィーク、チーム全員がミス無く素晴らしい仕事をしてくれました。私自身のスティントは、降雨のために視界が悪く、コース上に留まっているのが大変なほどの非常に難しいコンディションでしたが、8号車との争いで、プッシュを続けなくてはなりませんでした。我々7号車にとっては、ル・マンの直前という絶好のタイミングで、完璧な週末となりました。この勢いのままル・マンへと臨みます。
 

マイク・コンウェイ(7号車):
チームに最大の祝福を送ります。大雨に見舞われその後回復するなど、非常に難しいコンディションのレースでしたが、可夢偉とホセが素晴らしい走りをしてくれました。本当に大変なレースで、特に8号車は第1セクターと第3セクターで速かったですが、なんとか首位を守ることができました。サクセス・ハンディキャップがあったので3位か、上手く行って2位くらいの結果を予想していたのですが、最高の結果で、素晴らしい一日になりました。
 

ホセ・マリア・ロペス(7号車):
今日は全てが我々に見方してくれました。雨が降らなければ、ドライコンディションで非常に速かったレベリオンとの争いは厳しいものになったでしょう。天候が与えてくれたチャンスを活かし、戦略的にも上手く行きました。チーム全体の努力が素晴らしかったですし、特にチームメイトは最高の働きをしてくれました。これでシリーズ最大のイベントであるル・マンへ向けての準備もできました。残念ながら無観客でのレースとなりますが、ここ何年も7号車が手の届かなかった悲願のル・マン制覇へ向け全力を尽くします。
 

中嶋一貴(8号車):
長いインターバル明けには厳しい、変わりやすい天候に翻弄された難しいレースでした。それだけに、2位に入ってTOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュの一端を担えたことには満足しています。私のスティントでは、セーフティカー明けから7号車との非常に接近したバトルとなりましたが、逆転には及びませんでした。7号車は本当に速く、勝利にふさわしい走りでした。
 

セバスチャン・ブエミ(8号車):
今日はチームとして幾つかのミスがあり、勝てるチャンスを逃すこととなってしまい残念です。最初のピットストップでのタイヤ選択でミスし、その後も僅かな問題でタイムを失ってしまいました。厳しいレースでしたが、2位でフィニッシュでき、TOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュ貢献できたのは良かったです。次のル・マンではもっと良いレースができるよう頑張ります。
 

ブレンドン・ハートレー(8号車):
「スパ・ウェザー」もあってエキサイティングなレースでした。この難しいコンディションの中で、チームにとっては1-2フィニッシュという最高の一日となりました。私はセーフティカーが導入される前の土砂降りの中でコースに出るという非常に難しい状況でした。どんなに目を見開いても視界は非常に悪く、大変でした。我々8号車としては、全てが完璧ではなかったかも知れません。7号車は勝利に値する見事なレースを戦いました。彼らに祝福を送ります。我々にはまだ改良すべき点がありますが、ル・マンへ向けた良いリハーサルになったと思います。
 

WEC 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間レース 決勝結果(LMP1クラス)








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