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EV向け非接触給電用厚膜超大判フレキシブルフェライトシートの製品化【戸田工業】

2020年6月15日

この度、当社が開発・製品化した厚膜超大判フレキシブルフェライトシートに関して、量産製造も視野に入れた開発設備を導入し、EV向け非接触給電用途へのサンプルワークを開始したことをお知らせ致します。

当社は長年培った酸化鉄・フェライト技術を用いたフレキシブルフェライトシートの特許・製造ノウハウを保有しており、スマートフォンに搭載されるNFCアンテナ用のフレキシブルフェライトシートでは、本製品を発明したパイオニアとして2006年から本格量産を開始し、2017年からはスマートフォンに搭載される非接触給電用のフレキシブルフェライトシートの本格量産を開始し、現在では大竹事業所(広島県大竹市)をマザー工場に、グループ企業や提携企業を含めて世界最大規模の供給能力を保有しています。

昨今はEV向けにも非接触給電の採用が進められており、その方式が世界的に固まりつつ有る中、EVの世界的な出荷台数増加を背景に、業界におけるEV向け非接触給電システムの開発・製品化が加速しています。ただし、スマートフォンとは異なり、EV向け非接触給電用途では大きな電力の送受信が必要な為、より高特性のフェライト材料と厚膜化が必要とされています。一方で、フェライトはセラミックスの為、振動による割れや欠けが問題視されますが、当社のフレキシブルフェライトシートは高い耐衝撃性を示すため、その技術が注目されています。そこで当社の韓国持分法適用会社「TODAISUCORPORATION」でのMn-Zn系フェライトの開発・製造のノウハウと、当社のフレキシブルフェライトシートの開発・製造のノウハウを融合し、シナジーを発揮した取り組みを目指しています。また、EV向け非接触給電では、一般的にはプレス成形のフェライトが使用されますが、本用途では非常に大きなサイズのアンテナコイルが必要とされる為、当社のシート成膜技術を利用し、プレス成形では困難な超大判のフレキシブルフェライトシートも製造する事が可能です。現在、200mm×100mmサイズ(フェライト厚み1~2mm)のフレキシブルフェライトシートのサンプルワークを開始し、将来的には、200mm×300mmサイズ(1~4mm)の製造を目指しています。

EV向け非接触給電システムのインフラが整備されて市場が拡大すると予測される2025年を目標に年間100万台規模の供給能力を構築し、事業の拡大を目指して参ります。

1).EV向け非接触給電システム用厚膜超大判フレキシブルフェライトシート

2).スマートフォン用薄膜フレキシブルフェライトシート

<本件に関するお問い合わせ先>
経営企画室 広報グループ
TEL:082-577-0055








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