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船外機「F/FL425A」を新発売 ~ヤマハ最大の425馬力4ストロークモデルを国内市場に導入~【ヤマハ発動機】

2020年5月28日

 ヤマハ発動機株式会社は、当社のラインアップの中で最大馬力となる、425馬力の4ストローク船外機「F/FL425A」の国内販売を8月に開始します。

 「F/FL425A」は、2018年の夏に米国において先行発売し、北米市場から高い評価を得ている大型4ストローク船外機です。パワーユニットにはV型8気筒、排気量5,559cm3、最高出力425馬力のエンジンを採用、高負荷運転に対応する耐久性を高めながら、「ダイレクトフューエルインジェクション」や「内蔵型電動ステアリングシステム」を4ストローク船外機として初めて採用し、最高レベルのトルクとパワーを発揮します。さらに当社が培ってきた船外機制御技術「ヘルムマスター」や「CL7」との組み合わせにより、高い利便性を有しています。
 なお、「F/FL425A」は、20018年に米国舟艇工業会(NMMA: National Marine Manufacturers Association)のイノベーションアワードを受賞しています。


ホワイト仕様もラインアップされている「F425A」

開発・国内導入背景

 大型船外機の主要市場である北米では、30フィートを超える大型ボートの推進機として主流であった船内機(インボード)や船内外機(スタンドライブ)に代わり、スピード性能と燃料経済性、メンテナンス性に優れ、さらに船内スペースが広く確保できる船外機が注目されています。

 「F/FL425A」は、こうした市場ニーズに応え、大型の外洋型ボートの主機として十分に対応するトルクとパワーを持ち、かつ耐久性に優れた信頼性の高い船外機として開発しました。また、ボートの大型化と船外機の複数台セットによって、操船に高いスキルが求められることから、ケーブルや油圧装置を廃した「内蔵型電動ステアリングシステム」を採用し、軽快で応答性に優れたステアリング特性を実現するとともに、ジョイスティックによる操船が可能な「ヘルムマスター」、7インチのタッチスクリーンカラーディスプレイ「CL7」との組み合わせなどにより、扱いやすく、操船のしやすいシステムを構築することができます。

 日本市場においては、大馬力エンジンを必要とする大型プレジャーボートや漁業用和船、業務艇における推進機の換装を見込み、これらの市場に対して需要の喚起を図ります。

F/FL425Aの主な特徴

軽量・コンパクトと最高レベルのパワーを両立
・4ストローク船外機として初めてダイレクトフューエルインジェクションを採用し、
 燃焼効率を高め、卓越したトルクとパワーを実現。
・専用プロペラも同時に新規開発。翼面積を拡大し、十分な推進力を確保するとともに、
 旋回時のベンチレーション(船底からの空気吸い込み)を低減。信頼性の観点から、
 二相ステンレス鋼を採用することで、耐腐食性とキャビテーション
 (プロペラ表面圧力低下による気泡発生)耐力も向上。
・425馬力もの出力をプロペラに伝達するためのギアサイズは大きくなる一方で、
 水の抵抗は増加するため、本モデルでは、全面歯当たりする歯形形状を採用することで、
 小さいギアサイズでも、面圧を分散し、耐久性向上とサイズダウンの両立を実現。
 また、新たな形状のロアギアケースを採用することで、水中の抵抗を低減させ高速走行時、
 および旋回時の良好な安定性を確保しました。

ユーザーに寄り添った利便性と操作性
・船外機では初の「内蔵型電動ステアリング」を採用し、ステアリング操作に対して
 ダイレクトに反応する操船性とリギング類の簡素化を実現しました。
・新たな排気構造を採用し、プロペラへの排気ガスの干渉を低減。後進時の推進力を高めることで、
 ヘルムマスターによる操船時の効率を上げ、離着岸など低速でのボート取り回しを容易にしました。
・90Aの発電容量を確保し、電化製品をはじめ、多様な航海計器、電子機器類の使用に対応しました。
・係留した状態でオイルの交換を可能とする新しい「水上ギアオイル交換システム」を採用しました。

斬新なデザインと機能的なカウリング
・次世代の船外機として外観デザインを一新させ、伝統的な「船外機らしさ」「ヤマハらしさ」を
 継承しながらも、個性的でダイナミックなフォルムを採用し、ホワイトカラーをラインアップに追加しました。
・多分割構造のカウリングを採用し、外観のデザイン性とともにメンテナンス性、リギングの容易性を高めました。

主要諸元

F/FL425A船外機ラインアップ








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