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リニアコンベアモジュール「LCMR200」を新発売 ~多様化する生産現場の効率化に貢献する「次世代工場の搬送プラットフォーム」~【ヤマハ発動機】

2020年5月26日

 ヤマハ発動機株式会社は、リニアコンベアモジュールの新製品「LCMR200」を7月1日に発売します。現行機「LCM-X」の構造を大幅に見直し、使いやすさをさらに高めた製品です。

 「LCMR200」は、現行機種「LCM-X」の高精度・狭ピッチといった特徴は継承しつつ、モジュールの構造を全面的に見直しすることで剛性を大幅に高め、異物などの侵入や電気的ノイズなど環境に対する耐性も同時に向上させました。また、新開発の循環ユニットと組み合わせることで設置時の精度調整が容易になりました。

 最大64台のスライダを1台のコントローラ「YHX」で制御する仕組みは、「LCM-X」から引き継ぎつつ、「スタンダードプロファイル」という新開発のプログラムにより、YHXコントローラ内のプログラミング作業を不要とし、自動化設備の構築がより簡単になりました。

 当社は、2013年にリニアコンベアモジュールを日本で初めて製品化して以来、生産ラインを持つお客さまの声に耳を傾け改良を重ねてきました。「LCMR200」の登場により、さらに使いやすくなったことで、世界中の工場、幅広い業界において、工程の高効率化に貢献します。

リニアコンベアモジュール 「LCMR200」

市場背景と製品の概要

 製品ライフサイクルの短縮化により、モノづくりの現場では多品種変量生産が増えており、搬送工程においても柔軟性や臨機応変な対応力が求められています。このような背景の中、リニアコンベアモジュールは従来のベルトコンベアやローラコンベアに比べて、ラインの組み替えも簡単・自由に行えるうえ、高速・高精度の搬送が可能です。幅広い業界への適用が期待でき、世界の工場での導入を見込んでいます。

 当社では2013年に次世代の搬送機としてリニアコンベアモジュール「LCM100」を発売。以来、比較的小型搬送品の多い電気・電子部品や車載部品の組立工程に導入され、国内リニア搬送のパイオニアとして市場を牽引してきました。このたび、従来のコンセプトはそのままに、ユーザビリティをさらに向上させた「LCMR200」を開発しました。

 当社は、単軸ロボットから垂直多関節、リニアコンベアモジュールまで、生産現場の自動化を力強くバックアップする製品を幅広くトータルにラインナップする強みを活かし、複雑・多様化する生産現場の効率化・品質向上を追求しています。

「LCMR200」の主な特徴

1) 高速搬送・高精度停止・位置決め
 リニアモータによるダイレクト駆動により、高速搬送、高精度停止、位置決めを行うことが可能です。

2) 剛性向上
 モジュールのほぼ全長を架台に直接設置してリニアガイドを支持する構造とし、またリニアガイドやスライダのガイドブロックをサイズアップし強度を高めました(フットプリントは同等)。

3) レイアウトの自由度拡大
 ケーブルの取り出し方向が正面/背面の2方向から選択可能になり、電気配線を含めたレイアウトの自由度が向上するとともに、往復ラインを構築する際には面積効率が高まります。

4) 乗り継ぎ精度を改善した循環ユニットを新開発
 スライダの乗り継ぎ精度調整を大幅に簡易化した循環ユニットを新たに専用開発しました。それにより乗り継ぎの安定性と耐久性が大幅に向上しました。

5) YHXコントローラに新機能「スタンダードプロファイル」を搭載
 YHXコントローラのスタンダードプロファイルを用いることで、お客様はYHXコントローラ内にラダープログラムを作成する必要はなく、上位PLCからLCMR200および単軸ロボットをポジショナとして制御することが可能です。

主要諸元

導入イメージ








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