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伝導エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/CE」発売【東陽テクニカ】

2020年5月11日

伝導エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/CE」発売
電源線や通信線を伝わる電磁ノイズの高品質な測定を自動化


  株式会社東陽テクニカ(本社︓東京都中央区、代表取締役社長︓五味勝)は、伝導エミッション(電子機器の電源線や通信線を伝わって放出される電磁ノイズ)のEMI※1測定や、電子機器のEMI適合評価を行うための計測評価ソフトウェア「EPX/CE」を2020年4月6日より、販売開始いたしました(日本語版/英語版同時発売)。

※1 ElectroMagneticInterference。電子機器から放出される電磁波が他の電子機器に
   悪影響をおよぼす現象。EMI測定は、自製品が他の電子機器の正常動作に影響を
   与える電磁波(電磁ノイズ)を放出していないかを測定すること。EMI適合評価は、
   EMIが各規格(国や地域、製品分野により異なる)に適合しているかを評価すること。

伝導エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/CE」

【製品概要】
家電製品や通信端末をはじめ、あらゆる電子機器は電磁波を放出しており、その電磁波が他の電子機器に悪影響をおよぼさないようにEMI測定を行います。EMI測定には製品から電磁波として空間を伝わる放射エミッションの測定と、製品に接続する電源線や通信線を伝わる伝導エミッションの測定がありますが、「EPX/CE」はその中でも伝導エミッションに対してEMI測定を行うためのソフトウェアです。
 「EPX/CE」は放射エミッション測定用の「EPX/RE」、自動車・車載機器のエミッション測定用の「EPX/VE」に続く、EMI計測評価ソフトウェア「EPXシリーズ」の新製品です。「EPXシリーズ」は、広帯域幅で測定した場合でも本来取得したいデータを見逃さず、規格に適合した試験をするための二つの自社開発の特許技術を使っているのが特長です。また、他の「EPXシリーズ」製品と同様に、キーサイト・テクノロジー社のEMIレシーバー※2「N9048BPXE」に搭載されたオプション機能であるAcceleratedTimeDomainScan(A-TDS)機能と組み合わせることで、測定周波数範囲のスペクトラムを常時観測することができるため、電磁ノイズの測定漏れがありません。製品開発の各段階で実施する電磁ノイズの測定において、規定を超えるノイズの見逃しがあると、開発の最終段階で手戻りが発生し大幅な工数増加を招きます。そのため、開発エンジニアは常に電磁ノイズ対策に腐心し、そのことに多くの時間を割かざるを得ません。「EPX/CE」をはじめとする「EPXシリーズ」とEMIレシーバー「N9048BPXE」とを組み合わせたソリューションは、電磁ノイズの見逃し防止と発生原因の特定を誰でも簡単に行うことができるため、電磁ノイズ対策における工数の削減を実現します。
 また、「EPXシリーズ」に実装されている自動測定シーケンス機能は測定の自動化が可能なうえ、熟練のエンジニアが実施するのに匹敵する信頼性の高い結果が得られるため、測定の質向上と業務の効率化に繋がります。

※2 被測定物が発する電磁波を記録する、EMI測定のための計測器。

【「EPXシリーズ」に用いられる二つの特許技術】
 「EPXシリーズ」には当社が開発した二つの特許技術をベースとした『不要インパルス除去機能』と『規格適合性評価機能』が実装されており、EMIレシーバー「N9048BPXE」を使った広帯域の測定で発生する可能性がある二つの問題を解決します。
 『不要インパルス除去機能』は特許技術“スペクトラム分析方法及びその装置”を用いた機能で、静電気やクリック※3のような測定対象外のノイズによって本来のターゲットである電磁ノイズが隠れてしまうことを防ぎます。『規格適合性評価機能』には特許技術“放射妨害波測定方法及び放射妨害波測定システム”が使われており、国際規格への適合試験を測定エンジニアの経験やスキルに頼ることなく実施することができます。

●スペクトラム分析方法及びその装置(特許第6533024号)
 登録日︓2019年5月31日
●放射妨害波測定方法及び放射妨害波測定システム(特許第6505348号)
 登録日︓2019年4月5日

※3瞬間的に発生する極短い電磁ノイズ。不連続な妨害波として、伝導エミッションとは別の測定法で評価される。

【「EPXシリーズ」の主な特長】
・A-TDSを組み込んだ2種類の高信頼自動測定シーケンス
 -FFT帯域幅内のギャップレス測定を重視したRealtimeScan測定シーケンス
 -1回あたりの測定時間短縮を重視した周波数ステップ測定シーケンス
・QP値検波を用いたプリスキャン・広い帯域を覆い隠すインパルス(PK/MaxHold)を除去したノイズ解析
・ノイズの振舞いを解析して適切なDwellTimeを自動設定
・ノイズの時系列でのデータ評価
・オフィス系ソフトウェアでのレポート作成機能

【製品データ】
■製品名︓伝導エミッション計測評価ソフトウェア「EPX/CE」
■販売開始日︓2020年4月6日

<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは1953年の創立以来、世界最先端の計測機器の輸入販売を行ってきました。現在の事業分野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェア開発、ライフサイエンスなど多岐にわたり、独自の計測技術を搭載した自社製品の開発にも力を入れ、国内外へ事業を拡大しています。「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、5G(第5世代移動通信システム)の普及や自動運転車開発なども支える最新ソリューションを提供することで、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカWebサイト︓https://www.toyo.co.jp/

★本件に関するお問い合わせ先★
株式会社東陽テクニカ EMCマイクロウェーブ計測部
TEL︓03-3245-1244(直通) E-mail︓emc@toyo.co.jp 「EPX/CE」
製品サイト︓https://www.toyo.co.jp/emc/products/detail/id=15542

※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先など、予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

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