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ばら積運搬船「ROYAL ORION」の引き渡し【川崎重工業】
2020年4月24日
ばら積運搬船「ROYAL ORION」
川崎重工は、本日、LEO OCEAN, S.A.(レオ オーシャン エス・エー)向け61型ばら積運搬船「ROYAL ORION(ロイヤル オリオン)」(当社第1747番船)を引き渡しました。
本船の引き渡し、主要目ならびに特長は次のとおりです。
<引き渡し>
2020年4月24日
<主要目>
全長 199.90 m
長さ(垂線間長) 197.00 m
幅(型) 32.24 m
深さ(型) 18.60 m
満載喫水(型) 13.00 m
総トン数 34,793
載貨重量 61,170 トン
貨物倉容積 77,539 m3
主機関 KAWASAKI-MAN B&W 6S50ME-B9.5 ディーゼル機関 1基
連続最大出力 8,130kW × 108回転/分
航海速力 約14.5ノット
乗船定員 25名
船級 ロイド船級協会(LR)
船籍 パナマ
<特 長>
1)推進性能および燃費性能の解析と監視、主機関の性能解析用として船舶運航管理支援システム「SOPass」※1を、LNG船以外では初めて搭載しています。
就航後の船舶から送られるデータを陸上で遠隔監視・解析することで、実際の性能把握やライフサイクルコスト削減に役立ちます。
2)主機関および発電機関の排気ガスの出口部にSOxスクラバー※2を搭載することで、2020年1月から施行開始された世界の全海域でのSOx排出規制※3強化に対応しています。本装置の搭載により、規制強化後も低硫黄燃料油への切り替えを必要とせず、従来の燃料油を継続的に使用できるため、燃料油のコスト低減が期待できます。
3)省エネルギー技術の採用によって燃料消費量およびCO2排出量を低減させることで、EEDI規制※4のフェーズ1に対応しています。
4)船首楼付き平甲板型で、穀類、石炭、鉱石、鋼材などの貨物を搭載可能な5つの船倉を有しています。また、各ハッチカバー間の船体中心線上に4基の30トンデッキクレーンを装備しており、荷役設備の無い港湾でも荷役作業が可能です。
5)省燃費型の電子制御式ディーゼル主機関を搭載するとともに、抵抗の少ない滑らかな船首形状や推進効率の高い形状のプロペラ、当社が開発したカワサキフィン付ラダーバルブおよびコントラフィン付セミダクトなどの推進性能に寄与する技術を採用し、燃費の向上を図っています。
※1. SOPass(Ship Operation and Performance analysis support system):
川崎重工が開発した船舶性能の解析と運航を支援するシステム
※2. SOxスクラバー:
排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を除去する装置
※3. SOx排出規制 :
2015年1月から欧米の排出規制海域(ECA)において、
燃料中硫黄分0.1%以下のSOx排出規制が実施されている。
また、2020年1月からは、その他の世界の全海域を航行する船舶に対し、
硫黄分が0.5%以下の燃料を使用するか、排ガス中からのSOxを同等に
低減する代替装置を使用することが義務付けされている。
※4. EEDI(Energy Efficiency Design Index)規制:
1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2のグラム数として定義される
エネルギー効率設計指標(EEDI)を用いて、新造船の省エネ性能に関する規制値への
適合を強制する国際規制。EEDI規制値は建造契約日と引渡日に応じて段階的に強化される。
ばら積み運搬船の場合、フェーズ1ではフェーズ0からの10%のCO2削減が要求される。
2013年1月発効。
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