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LIBパックBMS を簡単・正確に評価 「バッテリセル電圧ジェネレータSS7081-50」 発売【日置電機】

2020年1月7日

LIBパックBMS を簡単・正確に評価
「バッテリセル電圧ジェネレータSS7081-50」 発売
模擬バッテリーとして効率よくテスト環境を構築

バッテリセル電圧ジェネレータSS7081-50

HIOKI(日置電機株式会社:長野県上田市、代表取締役社長:細谷和俊)は3 月に「バッテリセル電圧ジェネレータSS7081-50」の発売を予定しています。
SS7081-50 は電動車(xEV)や蓄電(ESS※1、UPS※2)に搭載されるLIBパック※3 BMS※4 の性能を簡単・正確に評価できる12chの発生・測定器です。
模擬のバッテリー・電圧発生ジェネレータとして実物のバッテリーや電源・電子負荷では再現が難しいテスト環境を効率よく構築し、性能・安全評価を行えます。
また、高精度の電圧電流測定が可能なため、高度化するBMS の機能評価も行えます。

■開発の背景
資源制約や環境問題への対応を背景に、世界各国で自動車の電動化が加速しています。電動車の普及加速を受け、搭載されるLIB パックの需要も増加し、研究開発も加速しています。
LIB パックには「BMS」と呼ばれるバッテリーの状態を監視し、最適に制御するためのシステム基板が搭載されています。BMS がバッテリーの管理を行わないと、過放電によるバッテリーの劣化や十分に充電ができないなど、製品の効率が下がり、バッテリーの能力を最大限に活かすことができません。特にLIBは過充電による発火や感電といった重大な事故を起こしやすいため、安全性の面からもBMS による制御が重要視されています。
このような背景から、バッテリーを効率よく安全に制御できる高度なBMS の開発が今後ますます増加し、それに伴いBMS を簡単・正確に評価する需要も高まることが予想されます。

BMS基板搭載イメージ

■特長 1. 模擬バッテリーとして効率よくテスト環境を構築可能
実物のバッテリーや電源・電子負荷に代わり、模擬のバッテリー・電圧発生ジェネレータとして使用できます。
BMS はセル(単電池)と接続し、各セルの電池容量の状態などを監視します。セルは動作環境の違いや製造のばらつきにより電池容量に個体差があります。電池容量の差があると十分に充電できないなどバッテリーの能力を最大限に活かすことができないため、BMS はセル間の電池容量が不均衡な場合に、ばらつきをなくすよう調整する役割を担っています。しかし、その性能評価を行う際に、実物では任意の不均衡な状態を作り出すことが困難です。
SS7081-50 は、セルの挙動状態を、任意にパソコンアプリで設定(模擬)することができるため、効率よく、かつ簡単にBMS テスト環境を構築することができます。
また、SS7081-50 は、1台あたり12ch 仕様です。1 台あたり12 セル、複数台を直結することで、多セルの環境を作ることができます。実物の電源・電子負荷を多数用意するコストやわずらわしい配線・大規模な装置製作の手間も省けます。

2. 高精度の電圧電流測定が可能、微小電流測定にも対応
高精度化するBMSの性能をより正確に評価するため、電圧測定(±0.01%rdg.±100μV)、電流測定(±0.07%rdg.±100μA)の高精度測定を可能にしました。
また、暗電流※5 や待機電流※6 の測定に最適な100μA(0.1mA)の微小電流レンジを搭載しています。
BMS は接続しているバッテリーセルから電源を供給されて稼働します。バッテリーの消費電力を抑えるため、BMS の暗電流や待機電流がどのくらいか確認することは重要です。微小電流レンジにより、精度よく測ることができます。

3.断線を簡単・安全に模擬
BMS とバッテリーセルを繋ぐケーブルの断線模擬が行えます。実物で行う場合、専用の冶具を作成する手間や安全上の問題があります。
SS7081-50 なら実物では難しい断線を簡単・安全に模擬することができ、BMS の異常検知機能を評価できます。他にも多くの不良模擬機能を搭載しており、さまざまな角度から安全性能評価を行えます。

■主な用途
BMS の研究開発
BMS の出荷検査時の性能評価

■価格(税抜き)
バッテリセル電圧ジェネレータ 価格お見積り

※1 ESS:電力貯蔵システム
※2 UPS:無停電電源装置
※3 LIB パック:リチウムイオン電池のパック。パックとは、
     セルと呼ばれる単電池を複数接続しパッケージした組電池のこと。
※4 BMS:バッテリーマネジメントシステム
※5 暗電流:BMSの電源がOFF状態の消費電流
※6 待機電流:BMSの電源はONだが、非動作状態時の消費電流

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