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ADAS設計で高度な安全性を実現する診断機能の役割【日本テキサス・インスツルメンツ】

2019年6月28日


自動車業界がより高度な自動運転機能を推進するにつれて、高度な安全性要求レベル(ASIL)に対応した先進運転支援システム(ADAS)の必要性も高まっています。最近までのADAS機器は、視認性を向上させたり、危険な状況に陥りそうな際、ドライバーへ警告したりするために使われることがほとんどでした。しかし、今では最新の車の多くが、停止している車に後ろから衝突することを防いだり、意図せず走行車線からはみ出すことを防止したり、前を走る車と安全な車間距離を維持したりできるようになっています。このようなADAS機能は、緊急ブレーキ、車線維持支援、車間距離制御として認識されています。

車載機器の設計では、さまざまなシステム障害への対処は目新しい問題ではありません。しかし、車が障害を検知して特定し障害にも耐える能力となると、ADASの中でもかなり新しい課題です。自動運転レベル0からレベル1やそれ以上へと車が進化するにつれて、自動運転におけるシステム全体の安全目標を達成するために、多数の最新ADASセンサ・ユニット、特にカメラ・モジュール、レーダー・モジュール、フュージョン・システムに何らかの形の障害検知機能が必要になります。

障害検知のための診断と監視

高度な機能安全性を目指して作られた機器には、特定の電源要件を持つ部品が含まれるのが普通です。例えば、マイコンの安全性には、ほとんどすべての場合で電源レールの監視が必要です。

マイコン電源の安全性のために障害検知ブロックを実装する方法はいくつかあり、電源、電圧スーパーバイザや診断ICが独立しているものから、1つのICの中に電源だけでなく保護、診断、さらにウォッチドッグ・タイマ機能まで備える高度に統合されたソリューションまで、さまざまです。

統合の度合いと部品の選択は、機能要件だけでなく、顧客独自のシステム・アーキテクチャにも左右されます。

ADASのセーフティ・マイコンのための車載用電源ソリューションを設計しましょう。

リファレンス・デザインはこちら

高度なASILを実現する過電圧および低電圧監視
障害、特に電源が過電圧または低電圧であることを検知する機能は、高度なASILを達成するのに不可欠ですが、これは電圧の監視・管理により実現できます。実装面積が限られるカメラ向けの小型ソリューションの設計にも、大型で複雑なセンサ・フュージョン・システム向けのマルチチャネルの設計にも、TIでは、システムや機能の安全性の要件を念頭に置いて作られた診断および監視製品を提供しています。

参考情報
リファレンス・デザイン「電圧監視機能を向上したADAS向け電源のリファレンス・デザイン」
機能安全設計についてはこちら


※すべての登録商標および商標はそれぞれの所有者に帰属します。
※上記の記事はこちらの技術記事(2019年5月6日)より翻訳転載されました。

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