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SUPER GT 第4戦 Chang SUPER GT RACE LEXUS LC500がタイラウンドで表彰台独占!【トヨタ自動車】
2019年7月1日
SUPER GT 第4戦 Chang SUPER GT RACE
LEXUS LC500がタイラウンドで表彰台独占!
大嶋/山下組がポール・トゥ・ウィンでチームに6年ぶりの勝利をもたらす
SUPER GT唯一の海外遠征戦となる第4戦がタイ・ブリーラムで行われ、大嶋 和也/山下 健太組 WAKO’S 4CR LC500 6号車がポール・トゥ・ウィンで今季初勝利。平川 亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM’S LC500 37号車が2位、国本 雄資/坪井 翔組 WedsSport ADVAN LC500 19号車が3位で続き、LEXUS LC500は酷暑のタイ戦で表彰台を独占しました。
表彰台を独占したレクサスチーム
SUPER GT第4戦「Chang SUPER GT RACE」が6月29日(土)、30日(日)の両日、タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで開催されました。
国内で最高の人気を誇るモータースポーツ、SUPER GTは近年海外からの注目度も高まっています。そんなSUPER GTで近年唯一の海外遠征戦として行われているのがタイラウンド。今年て6回目の開催となりますが、LEXUS勢は過去5戦中4勝を挙げる強さを見せています。
年間8戦で行われているSUPER GTの前半戦を締めくくる今大会、猛暑の中、ドライバーだけでなくクルマやタイヤ、メカニックにも負担の大きいタイラウンドを制するのはどのチームか、注目の1戦となりました。
予選
29日(土)は朝から薄曇りで、雨も降らず、例年のタイラウンドほど暑さの厳しくないコンディションとなりました。それでも午後3時には日差しも顔を出し、強い風の吹く中、気温33度、路面温度40度でノックアウト方式の予選が開始されました。
GT500クラスのQ1(15分)は、いつもの通り残り9分を切って各車コースイン。タイヤを暖め、セッション終了へ向け次々にタイムが塗り替えられていきました。
コースレーコードを更新する走りで、見事ポールポジションを獲得したWAKO’S 4CR LC500 6号車B
(大嶋 和也/山下 健太)
LEXUS勢では関口 雄飛がアタックしたau TOM’S LC500 36号車が最上位の3番手タイム。ルーキーの坪井 翔が好走を見せ、WedsSport ADVAN LC500 19号車が5番手。平川 亮のKeePer TOM’S LC500 37号車が6番手、大嶋 和也のWAKO’S 4CR LC500 6号車が8番手でLEXUS LC500は4台がQ2進出を果たしました。
早めのアタックでタイムを出していたヘイキ・コバライネンのDENSO KOBELCO SARD LC500 39号車は後半タイムが伸ばせず、僅差の11番手。ポイントリーダーで唯一燃料リストリクター制限を含む重いウェイトハンデに苦しむZENT CERUMO LC500 38号車はスピンを喫するなどタイムを伸ばせず15番手となりました。
予選2位の走りを見せたWedsSport ADVAN LC500 19号車(国本 雄資/坪井 翔)
10分間のQ2も残り7分程で各車コースイン。当初は36号車中嶋 一貴と37号車ニック・キャシディによるトムス同士が上位につけていましたが、これを国本 雄資の19号車がコンマ1秒上回りトップへ。これでポールポジションは決まりかと思われましたが、最後に6号車の山下 健太がこれまでのコースレコードを塗り替え、国本のタイムを0.09秒上回るスーパーラップで、自身初、チームルマンにとっても2016年SUGO大会以来となるポールポジションを獲得しました。
19号車が2番手、36号車が4番手、37号車が5番手グリッドから決勝レースに臨むこととなりました。
GT300クラスでは、宮田 莉朋がアタックを担当したSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車が計測5周目に好タイムをマーク。その後、ライバル勢もタイムを伸ばしてきましたが、60号車は7番手でQ2進出。また、ここまでの3戦で2勝を挙げ、ランキング首位につけるK-tunes RC F GT3 96号車は、阪口 晴南が若さ溢れる走りで、クラス最大の60kgのハンデを科されながらもぎりぎり16番手でQ1突破を果たしました。
GT300クラス予選で最上位となったSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車(吉本 大樹/宮田 莉朋)
地元タイのチームで、午前中の公式練習セッションでは5番手タイムをマークするなど期待されたarto RC F GT3 35号車は、11番手あたりから12台がコンマ3秒ほどの間に入るほどの僅差の争いの中で惜しくも届かず22番手。TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 30号車が19番手、TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 31号車は23番手となりました。
Q2では60号車が12番手、96号車は15番手グリッドを獲得しました。
決勝
今年のタイラウンドは珍しく週末を通してスコールが降らず、気温も35度は超えないままとなりました。それでも、決勝日の30日(日)、昼過ぎには雲が切れて太陽が顔を出し、じりじりと焼け付くような日差しで気温33度、路面温度48度と充分に厳しい暑さの中、午後3時に66周で争われる決勝レースのスタートが切られました。
GT500クラス スタート直後のシーン
ポールポジションの6号車大嶋、2番手の19号車国本は順当なスタートを切り、その後方、2列目4番手の36号車中嶋 一貴が好スタートでひとつポジションをアップ。1周目にしてLEXUS LC500の1-2-3体制となりました。一方、5番手スタートの37号車平川は、スタート直後に他車から押し出される形となりコースアウト。8位へとポジションを落としてしまいました。
6周目あたりからトップグループが周回遅れに追いつくと、19号車国本が周回遅れに引っかかった隙を突いてかわした36号車が2位へ。その後は36号車が6号車をピタリと追う展開となりました。
ポール・トゥ・ウィンでチームに6年ぶりの勝利をもたらしたWAKO’S 4CR LC500 6号車(大嶋 和也/山下 健太)
その後方でもLC500勢が好走。37号車の平川は21周目には5位へ、11番手スタートの39号車コバライネンも7位へとポジションを上げました。
6号車と36号車の首位争いは1秒以内のまま続きましたが、29周目、6号車の大嶋がピットアウト直後の車両に引っかかった隙を突き、36号車中嶋 一貴が首位に立ちました。
しかし、30周を終えたところで、首位を争うこの2台は同時にピットイン。ここで6号車のピットが素晴らしい速さの作業でコースへと送り出し、再び6号車が首位に立ちました。
決勝2位の走りを見せたKeePer TOM’S LC500 37号車(平川 亮/ニック・キャシディ)
レースが折り返しを過ぎたところでGT500クラスは全車がピット作業を終え、LEXUS勢は6号車、36号車、39号車とトップ3、37号車が5位、19号車が6位。ピット戦略でライバルに先行された37号車は交代したキャシディが猛烈なペースで追い上げ、35周目に4位、その勢いのまま39号車もパスし、6号車と36号車の首位争いに追いつきました。 6号車の山下は、ペースで勝る36号車関口の猛追を凌いでいましたが、38周目に他車の多重クラッシュがありセーフティカーが導入。これでレースは一度仕切り直し。再スタートでは6号車山下が逃げる後方で、36号車と37号車の2位争いがヒートアップ。激しいバトルの末に2台は接触し、36号車は縁石を乗り越えてコースオフ。車体にダメージを負ってペースダウンを余儀なくされました。
勢いに乗る37号車キャシディは首位の6号車山下を再三にわたって攻め、何度もサイド・バイ・サイドのバトルとなりますが、山下も譲らず、懸命に首位をキープ。その後方では、一時は6位までポジションを落としていた19号車の坪井が、この2台に続く3位まで追い上げてきました。
3位でフィニッシュし、今季初の表彰台を獲得したWedsSport ADVAN LC500 19号車(国本 雄資/坪井 翔)
その後も何度か1位6号車と2位37号車の差は1秒以内に接近しますが、山下はポジションを守りきり、山下にとってGT500クラスで初となるトップでのチェッカーを受けました。6号車は今季初勝利であるだけでなく、チームルマンとして2013年の最終戦以来6年ぶりの勝利となりました。
2位は37号車、3位に終盤後続の猛追を受けながらも逃げ切った19号車が入り、LEXUS LC500はタイで4連勝を飾るとともに、表彰台独占の速さを見せました。
優勝を喜ぶWAKO’S 4CR LC500 6号車の山下 健太/大嶋 和也/脇阪 寿一監督
39号車が5位、38号車は7位、ダメージを追いながらも走り切った36号車は9位でフィニッシュし、LEXUS勢は全車がポイント獲得を果たしました。
GT300クラスでは、12番手スタートの60号車が上位進出のチャンスを伺っていましたが、吉本 大樹から宮田へと交代した後、宮田がタイヤに異常を感じ予定外のピットイン。これで順位を落としてしまいました。
GT300クラス決勝レースのレクサス勢最上位となったK-tunes RC F GT3 96号車(新田 守男/阪口 晴南)
一方、96号車は前半を担当した阪口が長めのスティントで引っ張る作戦を採りましたが、不運にもピットインする前にGT500車両の多重クラッシュによりセーフティカーが導入。その時点で3位にまでポジションを上げていた96号車でしたが、後続とのマージンが帳消しとなってしまい、ピットインでポジションダウン。
96号車はベテラン新田 守男が追い上げましたが14位。60号車が15位。地元タイチームの35号車は17位。31号車が18位、30号車が22位に終わりました。
WAKO’S 4CR LC500 6号車 ドライバー 大嶋 和也
最後に優勝したのが2013年で、それから長いこと勝てず、ずっとプレッシャーがかかっていたんですが、やっと勝てて、応援してくれた人たちにようやく恩返し出来たなという気分です。交代直前、僕がちょっと熱くなりすぎて接触し、順位を落としてしまったのは悔しいですが、その分チームがものすごく早いピット作業で送り出し、山下もすごく良いレースをしてくれたので、チーム皆で獲れた優勝だと思います。本当に皆に感謝します。次からハンデがかなり厳しい状況になると思うんですが、今回一回勝てたので、気楽に、淡々と行けるかなと思ってます。取りこぼさないように、1点でも多く獲れるように頑張りたいです。
WAKO’S 4CR LC500 6号車 ドライバー 山下 健太
まず本当にチームに今回は感謝しています。スタートから大嶋選手のペースを見ていて厳しそうだなと思いましたが、それでも大嶋選手がぎりぎりまでトップを守って戻って来てくれて、ピットもすごい早さでトムスの前でコースに送り出してくれました。それだけにこのポジションは絶対に守らなくてはとすごく頑張りました。ペース的には後から来るトムス2台が速く、何度も抜かれそうになりましたが、絶対に引かないという気持ちで走り続けました。ちょっと無理をした部分もありましたが、勝ててほっとしたという感じです。次戦からはハンデが重くなるので、厳しいと思いますが、取りこぼしなく行けばチャンピオンも見えてくると思うので、余計なミスをせず、出来る限り上位でフィニッシュしてチャンピオンを狙いたいと思います。
KeePer TOM’S LC500 37号車 ドライバー 平川 亮
2位は悔しい結果で、正直勝ちたかったです。前戦も2位だったので、2位が2回連続というのはあまり気分が良くないですね。この悪い流れを早く打ち切りたいです。6号車は速かったですし、毎年タイで調子が良いのは分かっていたので、来るなとは思っていました。そんな中で6号車と首位争いが出来たのは良かったかなと思います。次戦では巻き返します。
KeePer TOM’S LC500 37号車 ドライバー ニック・キャシディ
私自身のスティントはとても良い走りが出来ました。36号車をパスした後の、6号車とのサイド・バイ・サイドでのバトルは観客の皆様にも楽しんでもらえたと思いますし、山下選手とのバトルは本当にフェアで私自身も楽しかったです。我々のペースはほとんど同じで、非常に高いレベルのバトルでした。結果としてはベストではありませんでしたが、本当に良いレースが出来ました。
WedsSport ADVAN LC500 19号車 ドライバー 国本 雄資
フリー走行でちょっと接触があり、ちょっと不安の残るスタートでした。序盤はなんとか前について行けたんですが、トラフィックで3位に順位を落としたあとは前の2台が結構ペースが速く、こちらはタイヤが厳しそうだったのでセーブしながらの走りになりました。自分のスティントの中盤くらいから、かなり厳しくなって、追い上げられてしまいましたが、なんとか3位はキープすることが出来ました。その後の坪井君もラッキーはありましたが、一時順位を落としながらもなんとか巻き返して、厳しい中での3位表彰台獲得ということで、今日はチーム一丸となって力強いレースが出来たと思います。
WedsSport ADVAN LC500 19号車 ドライバー 坪井 翔
初のフロントローからのスタートだったので、充分優勝も狙えると思っていたんですが、国本選手の走りを見ていたら後半辛そうで、僕の方が距離が長いので厳しくなるだろうと予想はしていました。最初からタイヤをセーブしながら様子を見ながら走り、プッシュするところはする、という走りを心掛けました。前とのギャップが結構大きかったので、セーフティカー導入は僕らにとってかなりラッキーな展開でした。そこでタイヤを一旦落ち着かせることも出来ましたし、セーフティカー明けはすごく速くて数台オーバーテイクしてポジションも上げられました。ただ、終盤はやはりタイヤがキツく、すごい勢いで追いつかれたんですが、上手くGT300車両を利用して乗り切ることが出来ました。楽ではありませんでしたが、しっかり表彰台に乗れたのは良かったです。
第4戦 リザルト
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