ニュース
低抵抗電気二重層コンデンサ 「JUAシリーズ」を量産化【ニチコン】
2018年10月15日
ニチコン株式会社は、リード線形電気二重層コンデンサの低抵抗化、長寿命化の市場要求に応えた 「JUAシリーズ」の量産を開始しました。
本製品を10月16日(火)~19日(金)に幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2018」に出展します。
概要・開発背景
リード線形電気二重層コンデンサは、スマートメータの電源バックアップ用やプリンタ、プロジェクタの補助電源用などに使用されるほか、万が一の備えとして注目を集めているドライブレコーダーへの搭載や、車体への強い衝撃を感知した時に自動的に全ドアのドアロックを解除する衝撃感知式ドアロック解除システムなどのバックアップ電源用として採用が拡大しています。特にドライブレコーダーの販売台数は近年大幅に拡大しており、緊急時に瞬間的な出力を要するこれらの用途には、抵抗のより低い電源デバイスが求められ、また長期間の使用も要求されています。このような市場要求に応えるべく、リード線形電気二重層コンデンサの新シリーズとして、現行と比較して抵抗を1/4以下、耐久性を2倍の2000時間とした「JUAシリーズ」を開発し市場投入します。
特 長
「JUAシリーズ」は構造面から見直しをすることで低抵抗化を追求し、電解液は長期間にわたり安定する部材を採用しました。また、その他の部材を含めて全体的に最適設計をおこないました。瞬間的に高い出力を要する用途には、低抵抗のデバイスを使用することで放電時の電圧降下を抑え、部品を小形化できるメリットがあります。例えば、40℃で10年間の使用中に、5V~2V間で1.2Aを3秒間以上放電させる機器において、現行ではΦ12.5サイズの2直列で体積7.7ccが必要であったのが、開発品はΦ10サイズの2直列で体積が3.1ccと約60%の小形化が可能となり、本製品の搭載で機器の小型化に貢献できます。
他にも電源バックアップ用としては、携帯ゲーム機やストレージサーバー等にも最適で、二次電池からの置き換えによるメンテナンスフリー化や環境負荷の低減を図ることができます。
主な仕様
・定格電圧
:
2.7VDC
・定格静電容量範囲
:
2.5~4.7F
・カテゴリ温度範囲
:
-40~+70℃
・製品寸法
:
Φ8×20L~Φ10×20L(mm)(2サイズ)
・耐久性
:
70℃ 2000時間保証
・端子形状
:
リード線形
・サンプル
:
対応中
・量産
:
2018年10月より [供給体制100k個/月]
・生産工場:ニチコン大野株式会社 第三工場
長野県安曇野市豊科4085
(ISO9001,ISO14001認定取得)
低抵抗電気二重層コンデンサ 「JUAシリーズ」を量産化
ニチコン株式会社ホームページはこちら