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12tクラスで業界初のハイブリッド油圧ショベルZH120-6を発売【日立建機】

2018年9月20日

-油圧蓄圧式ハイブリッドシステム「HIOS Ⅳ-HX」を搭載-

日立建機株式会社(執行役社長:平野 耕太郎/以下、日立建機)は、12tクラスの油圧ショベルとしては建設機械業界初*1となる新型ハイブリッド油圧ショベルZH120-6(標準バケット容量0.5m3、運転質量12.8t)を日本国内向けに2018年10月1日より発売します。
販売目標は、年間180台を見込んでいます。

日立建機はこれまでも、高い操作性を維持しながら、お客さまの課題である「ライフサイクルコスト低減」につながる燃費性能の向上や、環境負荷の低減に貢献するため、油圧システムの技術開発に取り組んできました。

本製品には、日立建機独自の技術で新たに開発した油圧蓄圧式ハイブリッドシステム「HIOS Ⅳ-HX(ハイオス フォー エイチエックス)」を搭載しています。

日立建機がこれまで開発してきた、発電モータやリチウムイオンバッテリなどを採用したハイブリッドシステムとは異なり、油圧を蓄圧するアキュムレータを使用した回生システムにより、低燃費を実現しました。ブーム下げ時の油圧エネルギーをアキュムレータに蓄圧し、蓄えられたエネルギーを用いてフロント動作および操作回路をアシストすることで、エンジンへの負荷を減らし、燃費低減を図っています。

その結果、標準機のオフロード法2011年基準適合モデルZX120-5Bと比較して約12%、また、オフロード法2014年基準適合モデル ZX120-6と比較して約6%の燃費低減を実現*2しています。

日立建機グループは、「地球上のどこでもKenkijinスピリットで身近で頼りになるパートナー」をめざし、引き続きお客さまの課題を解決するソリューション「Reliable solutions」をお客さまと協創し、お客さまの課題である「安全性向上」、「生産性向上」や「ライフサイクルコスト低減」に貢献していきます。

主な特長

油圧蓄圧式ハイブリッドシステム「HIOS Ⅳ-HX」で高い燃費性能を実現
本製品に新しく採用した油圧蓄圧式ハイブリッドシステム「HIOS Ⅳ-HX」は、ブーム下げ時のエネルギーをアキュムレータに蓄圧し、蓄えられたエネルギーを用いてフロント動作および操作回路をアシストすることでエンジンパワーを節約し、標準機のオフロード法2011年基準適合モデルZX120-5Bと比較して約12%、また、オフロード法2014年基準適合モデル ZX120-6と比較して約6%の燃費低減を実現しています。

【アキュムレータを使用した回生システムの仕組み】
■ブーム下げ時 : ブーム下げ時にブームシリンダから排出される圧油の一部をアキュムレータに回収。

■フロント動作時 : フロント動作時にアキュムレータの圧力がメインポンプより高いときは、回生バルブにより、アキュムレータの蓄圧エネルギーを合流させ、フロント動作をアシスト。これにより、メインポンプから送られる圧油が減り、燃費を低減。

■フロント動作以外の動作時 : 旋回などのフロント動作以外で、アキュムレータの圧力がメインポンプより低いときは、パイロット回路に圧油を供給しアシスト。パイロットポンプはパイロット圧が足りているので、吐出油をタンクにアンロード。その分、パイロットポンプの動力は消費されないため、燃費を低減。

本製品は、オフロード法2014年基準に適合しています。また、国土交通省の燃費基準達成建設機械認定制度の「2020年燃費基準100%達成建設機械☆☆☆(三ツ星レベル)」に申請中です。

生産性向上
太陽光の下でも見やすい大型カラー液晶を採用した大画面カラーマルチモニタを採用し、快適な運転空間を実現しています。
モニタ上のインジケータでアキュムレータの蓄圧量が10段階で表示されるため、HIOS Ⅳ-HXの状態を視覚化することができ、オペレータの環境に配慮した運転、操作に寄与します。
マルチファンクションモニタにて任意に設定した時間でエンジンが停止する「オートアイドリングストップ機能」を標準装備し、無駄な燃料消費をさらに抑制します。
マシンガイダンスに対応するマルチブラケットをオプション設定することで、お客さまのお好みの測量機器メーカーの測量機器を搭載し、マシンガイダンスによるICT施工を可能にしています。

安全性向上
車体上部にハンドレールを新設し、広範囲に大きく開くことができる全開式エンジンカバーの採用により、メンテナンス作業時の安全性およびメンテナンス性を向上しています。
バッテリを電気系統から遮断できる、「バッテリディスコネクトスイッチ」を新たに搭載し、メンテナンス中の感電事故のリスクを低減します。

ライフサイクルコスト低減
燃費性能の向上に加え、尿素SCR*3なしで、オフロード法2014年基準に適合したエンジンを搭載することで、尿素水の管理や補充の手間を省きお客さまの「ライフサイクルコスト低減」に寄与しています。
お客さまに好評のサービスソリューションである「ConSite(コンサイト)」を用意。パワートレインを含む無償延長保証、無償メンテナンスが付帯しています。また、お客さまのご希望に合わせ、データレポート、有償延長保証、VALUE PACK Fiveなどの各種有償サービスを用意しています。

*1:当社調べ。
*2:当社テスト基準による比較。実作業では作業条件により異なる場合があります。
*3:ディーゼルエンジンの排気ガス中に尿素水を噴射し、排気ガスに含まれるNOxを窒素や水などに還元すること。

主な仕様


ニュースリリース記載の内容は、発表日現在の情報であり、その後予告なしに変更される場合もありますので、ご了承ください。








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