ニュース
使用済み部品に含まれるレアアースの再利用について【本田技研工業】
2012年4月17日
Hondaは、日本重化学工業㈱と共同で、さまざまな自社製品の使用済み部品からレアアース(稀土類)を、実験レベルではなくリサイクルプラントの量産工程で抽出するプロセスを世界で初めて確立しました。このプロセスを活用してレアアースを再利用することにより、Hondaは貴重な資源の循環に取り組みます。
その取り組みの一つとして、Hondaは日本重化学工業株式会社と共同で、国内の販売店や海外から回収した使用済みのハイブリッド車用ニッケル水素バッテリーに含まれるレアアースの抽出を、リサイクルプラントの量産工程で、4月下旬より世界で初めて開始します。
これまで、使用済みのニッケル水素バッテリーは熱処理を行い、ニッケル含有スクラップをステンレス原料としてリサイクルしていましたが、今回、日本重化学工業株式会社のプラントにて抽出技術の安定化に成功したことにより、鉱山から採掘・精製したものと同等純度のレアアースを量産工程で抽出することが可能となりました。
このプロセスでは、使用済みニッケル水素バッテリーに含まれるレアアースを、80%以上という高い回収率で抽出が可能であり、Hondaは抽出したレアアースを、ニッケル水素バッテリーの他、自社の製品に幅広く再利用することを目指します。また、この技術はニッケル水素バッテリーだけではなく、レアアースを含む他の使用済み部品からも抽出が可能であり、Hondaは今後、さらなるレアアース再利用の拡大に努めます。
Hondaはこれまで、再生部品の販売、オイルフィルターや修理交換バンパーの回収・リサイクルに国内メーカーとして初めて着手するなど、製品の資源循環に配慮し、3R(スリーアール)※の取り組みを進めてきました。今後もリユース・リサイクルにつなぐネットワークを強化します。
※ Reduce(リデュース)廃棄物の発生抑制、Reuse(リユース)再使用、Recycle(リサイクル)再資源化
本田技研工業株式会社ホームページはこちら